富山県は、「黒部宇奈月キャニオンルート」を含む旅行商品に関して、黒部峡谷鉄道から10月1日頃の全線開通をめざす旨の発表があったことを受け、当初予定していた6月30日の販売開始を延期し、10月1日頃に開始すると発表した。
「黒部宇奈月キャニオンルート」は、2018年に関西電力と富山県が締結した協定により、安全対策工事の完了後、黒部峡谷から黒部ダムに至る電源開発の歴史をたどる新たな観光ルートとして、2024年度から一般開放・旅行商品化を予定していた。
しかし、黒部峡谷鉄道の鐘釣橋が「令和6年能登半島地震」による東鐘釣山からの落石で損傷したため、「黒部宇奈月キャニオンルート」の開始日延期を検討していた。黒部峡谷鉄道は鐘釣橋の復旧工事に関して、これまでの現地調査等を踏まえ、雪解け後に東鐘釣山の落石防止対策工事を先行実施した上で着工し、10月1日頃の全線開通をめざすとしている。なお、全線開通まで、宇奈月~猫又間で営業運転(4月20日頃から)を行うとのこと。
「黒部宇奈月キャニオンルート」を含む旅行商品の販売が延期となったことを受け、富山県は「人跡未踏の黒部峡谷に挑んだ電源開発の軌跡を体感いただける、満足度の高い旅行商品となるよう引き続き準備を進めてまいりますので、ご理解賜りますようお願い申しあげます」と説明。一般開放・旅行商品化の開始日や旅行商品の販売開始日は改めて案内する。