高齢化社会が進む中、我が国では都市部を除いた大半のエリアで日常の暮らしを支えているのは自動車です。高齢者による暴走など心痛む事故も多く報じられている昨今ですが、日々の買い物からたまの旅行まで多くの生活シーンで車は不可欠です。
シニア世代が安心して乗ることができる車、シニア世代にとっておすすめの車について、その選び方から具体的な車種情報まで自動車評論家の萩原文博さんが解説します。
視界の良い運転席、正しい着座姿勢を取れるシート、操作しやすいスイッチ類などの基本性能が優れた車がシニアだけでなく誰にとっても運転しやすいおすすめの車
最新の運転支援装備は非常に重要だが、特にペダルの踏み間違いによるミスを防いでくれる「誤発進抑制機能」、「低速時ブレーキサポート」、「全方位モニター用カメラ」といった機能を重視すべき
専門家がおすすめするのは、コンパクトだけどお洒落な日産「ノートオーラ」、夫婦2人で旅行する機会が多いのであればトヨタ「カローラクロス」、もう一度スポーツカーに乗りたいなら日産「スカイラインNISMO」、趣味と仲間を大切にするならスバル「レガシィアウトバック」、とにかく安全第一であるならスバル「レヴォーグレイバック」
シニア・高齢者におすすめの車とは
現在車は100年に一度の変革期を迎えていて、内燃機関から様々なエネルギーソースへと変わろうとしています。そして自動運転を目指して運転支援機能も進化しています。運転支援機能は年齢を重ねても運転したいと思う方の強い味方ですが、それ以外のことも含めてシニア世代にオススメの車の条件を紹介しましょう。
運転しやすく操作しやすいこと
メーカーによって「基本性能」や「0次安全」などと様々な言い方がされますが、これはドライバーが運転しやすく安心して乗れる車作りの基本ことです。シニア世代にとっては、加齢によって視力や判断能力が衰えてきます。したがってドライバーの視認性を向上させて広い視野を確保できる視界性能、シートの配置や調整機能によって個人に最適化できる運転姿勢、さらにメーターやエアコンなどのスイッチ類の最適配置による良好な操作性、これらによって運転に集中できる環境が整えられている、基本のしっかりした車を選ぶことが大切です。この点にメーカーとして特に力を入れている印象が強いのは国産ではホンダやスバル、そしてマツダですが、ほかのメーカーも車種によっては優れたものがあります。
運転支援システムは数ではなく質
現在新車で購入できるほとんどの車には、ドライバーをサポートして負担を軽減する運転支援機能が装備されています。同じ名前の機能であっても、搭載している車の価格や登場時期によって性能差があります。つまり、軽自動車と高級車、最新車種とモデル末期の車種では同じ名前の機能であっても性能にある程度の差があるのです。
また、メーカーによっても性能、機能差はあるのは事実です。筆者は年間100車種以上の新型車に乗る機会がありますが、「ぶつからない車」というキャッチフレーズで人気ブランドとなった「スバル」やハンズフリー走行をいち早く実現した「日産」の運転支援システムの制御は、かなり進化していると感じます。
自分の使い方に必要な運転支援システムを考える
最近では、軽自動車でも高速道路などで追従走行が可能な「アダプティブクルーズコントロール」(ACC)を採用している車種が増えています。この機能は高速道路などを頻繁に利用するユーザーには効果絶大ですが、街乗りしかしない人にとっては宝の持ち腐れともいえます。
特にシニア世代にとってはアダプティブクルーズコントロールよりも、ペダルの踏み間違いによるミスを防いでくれる「誤発進抑制機能」や「低速時ブレーキサポート」、「全方位モニター用カメラ」といった機能のほうを重視すべきでしょう。自分の使い方にあった運転システムを搭載している車種を選びましょう。
「コンパクトだけどお洒落」な一台を探している方におすすめの車ランキングTOP3
子育てを卒業した多くのシニア世代にとって、多人数乗車のできるミニバンや大きなSUVの必要性は高いとはいえません。ほどほどの大きさで豪華さやオシャレさにこだわりたいという人にオススメの3台です。
1位:日産「ノートオーラ」
300万円以下で本革シートが手に入る小さな高級車
2021年6月に登場した日産「ノートオーラ」は、5ナンバーサイズの「ノート」をベースに全幅を1,735mmにワイド化するとともに、本革シートを設定するなど豪華さアップさせた小さな高級車です。
搭載しているパワートレインは1.2L直3エンジンで発電し、モーターを駆動させ走行する「e-POWER」です。駆動方式は2WD(FF)とリアにも高出力のモーターを搭載した4WDの2種類。燃費性能は22.7~27.2km/Lと優秀です。またワークスブランドの「NISMO」が専用チューニングを行い、走行性能をアップさせたNISMOグレードも設定されています。車両本体価格はG 2WDの269万9400円~G レザーエディション4WDの304万1500円となっています。
オーラに
月額36,910円で乗る
➡︎2位:レクサス「UX」
乗り心地を考慮しリアサスに奢った方式を採用
レクサス「UX」は2018年に登場したコンパクトSUVです。2023年11月に「LBX」が登場するまでは、レクサスブランドで最も小さなモデルでした。2023年まで2L直4エンジンを搭載したUX200がラインナップされていましたが、現在は2Lエンジンのハイブリッドを搭載するUX300hとBEV(電気自動車)のUX300eが販売されています。
駆動方式は2WD(FF)を中心に、ハイブリッド車のUX300hに4WD車を設定。燃費性能はWLTCモードでUX300hは、23.4~26.3km/L。UX300eは満充電時の走行可能距離は512kmとなっています。
UXの骨格はプリウスやC-HRと同じGA-Cプラットフォームを採用。サスペンション形状はフロントがマクファーソンストラット式、リアはダブルウィッシュボーン式を採用することで、操縦安定性と乗り心地を両立させています。この点で大幅に手が入っているとはいえ「ヤリスクロス」ベースのLBXには差をつけていると感じます。車両本体価格はUX300h 2WDの455万9,000円~UX300eバージョンLの705万円となっています。
3位:ホンダ「e」
ホンダらしさが凝縮したオシャレなBEV
ホンダ「e」は、2020年10月に販売開始したBEV(電気自動車)です。残念ながら2024年1月に生産終了がアナウンスされ、新車を手に入れるチャンスはわずかとなってしまいました。
ホンダeのボディサイズは、全長3,895mm×全幅1,750mm×全高1,510mmと立体駐車場にも対応した優れたパッケージングで4人乗りとなっています。最高出力154ps、最大トルク315Nmを発生するモーターをラゲッジルーム下に搭載し、後輪を駆動させるポルシェ911と同じRRのレイアウトを採用。リアにモーターを搭載したことで、フロントタイヤの切れ角が大きくなり最小回転半径は4.3mという取り回しの良さが特徴です。電費性能は、満充電時の走行可能距離は259kmです。
ホンダeはレトロ感の漂う親しみやすさと機能性を両立した外観デザインと世界初5つのスクリーンを水平配置した先進的なインテリア。そしてカメラを採用したサイドミラーが特徴です。車両本体価格はアドバンスの495万円です。
「夫婦2人で旅するのが好き」な方におすすめの車ランキングTOP3
子育てを卒業すると自分たちだけの時間が取れるようになりますよね。子育て中は難しかった夫婦2人での旅行の機会が多いアクティブなシニア世代にピッタリの3車種を紹介します。
1位:トヨタ「カローラクロス」
ボディサイズ、燃費性能、そして価格。三拍子揃った人気モデル
カローラシリーズ初のSUVとして2021年9月に登場したのが「カローラクロス」です。全長4,490mm×全幅1,825mm×全高1,620mmの3ナンバーサイズで、広い室内空間に加えて487Lのラゲッジスペースなど余裕タップリなこともあり、長期間受注停止するほどの人気モデルです。
搭載しているパワートレインは、デビュー当初は1.8L直4ガソリンエンジンと1.8エンジンのハイブリッドシステムでしたが、2023年10月の一部改良で、ハイブリッドシステムを刷新するとともにガソリン車に搭載するエンジンは高い熱効率を実現した2Lエンジンとなりました。
駆動方式は2WDを中心にハイブリッド車に4WDを設定。燃費性能はWLTCモードで16.6~26.4km/L、特にハイブリッドの好燃費は遠出に嬉しいポイントです。車両本体価格は2.0G“X”の218万4000円~ハイブリッドZ 4WDの345万9000円で、ガソリン車はすべて200万円台でコストパフォーマンスが高いのが特徴です。
カローラクロスに
月額32,070円で乗る
➡︎2位:ホンダ「ヴェゼル」
クーペライクのスタイリッシュな外観で若さをアピール
ホンダのコンパクトSUVが「ヴェゼル」です。現行モデルは2021年4月に登場しました。軽自動車の「N-BOX」やコンパクトカーの「フィット」などと同じくホンダご自慢の「センタータンクレイアウト」を採用し、ほかのSUVでは味わえない多彩なシートアレンジが特徴です。ボディサイズは全長4,330mm×全幅1,790mm×全高1,590mmで、クラストップレベルの室内空間の広さを実現しています。
搭載しているパワートレインは、1.5L直4ガソリンエンジン+CVTと1.5Lエンジンと駆動・発電を行う2モーターを組み合わせた「e:HEV」(イーエイチイーブイ)と呼ばれるホンダ独自のハイブリッドシステムの2種類です。
駆動方式は2WD(FF)を中心にサンルーフやナビゲーションを標準装備するe:HEV プレイを除く全グレードで4WDを選ぶことができ、燃費性能はWLTCモードで15.6~25.0km/Lを実現、こちらもハイブリッドの好燃費が光ります。
運転操作に対する車の応答性の向上、独自開発のプレミアムオーディオの採用など、こだわりのポイントが多いのも魅力です。車両本体価格はG 2WD車の239万9100円~e:HEV プレイの341万8800円となっています。
ヴェゼルに
月額32,400円で乗る
➡︎3位:マツダ「ロードスター」
2人しか乗らないのであれば割り切ってオープンカーもあり!
もう夫婦2人でしか乗る機会はない、ということであれば2シーターのスポーツカーという選択肢もあります。オススメはマツダ「ロードスター」です。絶対的な速さはありませんが屋根を開けて小気味よいドライビングを楽しめる素敵な一台です。
4代目となる現行モデルは2015年に登場。ソフトトップ車だけでなく、電動開閉式のメタルトップを採用した「ロードスターRF」も設定されています。
ボディサイズは全長3,915mm×全幅1,735mm×全高1,245mmとコンパクトですが、ラゲッジルームはロードスターが130L、ロードスターRFが127Lと小旅行であれば十分なスペースを確保しています。搭載しているエンジンは、ロードスターが1.5L直4ガソリンエンジン。少し重いロードスターRFが2L直4ガソリンエンジンと異なります。トランスミッションはグレードによって6速MTと6速ATが用意され、駆動方式は2WD(FR)のみ。
燃費性能はWLTCモードで15.2~17.4km/Lと車重の軽さのため意外と良好です。2023年10月の一部改良で外観が初めてリフレッシュされ、同時に運転支援機能やコネクテッド機能が強化されています。車両本体価格は1.5Sの289万8,500円~RF RSの430万8,700円となっています。
ロードスターに
月額40,760円で乗る
➡︎「もう一度スポーツカーに乗りたい」方におすすめの車ランキングTOP3
若い頃は国産スポーツカー全盛の時代だったシニア世代。子育てを卒業したら、もう一度スポーツカーに乗りたい!と思っている人は多いでしょう。昔憧れた旧車を狙うのもいいですが、最新の国産スポーツカーにも魅力あるモデルが揃っています。
1位:日産「スカイラインNISMO」
シニア世代にとってスカイラインはいつでも特別な車
「GT-R」が独立し、クーペが廃止されても、「スカイライン」は昭和生まれのシニア世代にとっては特別な車であることは変わらないでしょう。現行モデルが登場したのは約11年前の2013年のこと。当初は3.5Lエンジンのハイブリッド車のみでしたが、現在では最高出力304ps、最大トルク400Nmを発生する3LV6ツインターボエンジン+7速ATというパワートレインに変更され、駆動方式はFRの後輪駆動のみとなっています。
現在スカイラインには3LV6ツインターボエンジンの最高出力を405psまで向上させた「400R」、さらにワークスブランドの「NISMO」が専用チューニングを施し最高出力420psにパワーアップされ、専用サスペンションで走行性能を向上させた「スカイラインNISMO」もラインナップしています。
スカイラインNISMOのフロントフェンダーには赤いGTバッジが貼られ、スポーツセダンとしてのDNAを受け継いでいることを表しています。燃費性能はWLTCモードで10km/Lと3LV6ツインターボであることを考えると驚異的に良好な数値となっています。また最新の運転支援システムも搭載しているので、ロングドライブはラクラクこなせます。スカイラインの車両本体価格はGTの456万9,400円~NISMOの788万400円となっています。
2位:トヨタ「GR86」/スバル「BRZ」
AT車だけでなくMT車にも運転支援機能を設定
トヨタとスバルが共同開発したFRスポーツカーが「86/BRZ」です。2代目となる現行モデルは2021年に登場しました。全長4,265mm×全幅1,775mm×全高1,310mmというボディサイズにロングノーズショートデッキという後輪駆動スポーツカーらしいスタイリングを採用しています。リアシートは大人が長時間乗るのは厳しいですが、背もたれを倒すとタイヤ4本が載るスペースが出現し、サーキットでの走行にも1台で行けるようなパッケージとなっています。
搭載されているエンジンは最高出力235ps、最大トルク250Nmを発生する2.4L水平対向4気筒エンジンの1種類で、組み合わされるトランスミッションは6速MTと6速AT。駆動方式は2WD(FR)のみで、燃費性能はWLTCモードで11.7~12.0km/Lとなっています。
AT車には、デビュー当初から運転支援システムのアイサイトが装着されていましたが、2023年9月の一部改良でMT車にも装着が拡大されています。GR86の車両本体価格はRCの291万6,000円~RZの357万4,000円です。
GR86に
月額42,190円で乗る
➡︎3位:トヨタ「GRカローラ」
作り手の想いが伝わるハイパフォーマンスハッチバック
トヨタ「ガズーレーシング」は、WRCやスーパー耐久といったサーキットでの知見を市販車にフィードバックし、高性能なGRモデルを販売しています。2022年12月に発表されたGRカローラは、Cセグメントハッチバックのカローラスポーツをベースに、高性能化したモデルです。
ボディサイズは全長4,410mm×全幅1,850mm×全高1,480mmとワイドボディ化。搭載しているエンジンは最高出力304ps、最大トルク370Nmを発生する1.6L直3ターボです。
組み合わされるトランスミッションは6速MTのみで、駆動方式はGR-FOURと呼ばれる電子制御の4WDを搭載しています。この4WDは駆動力配分をモードセレクトスイッチで切り替えることができ、後輪側に大きな駆動力を与えることができるのが特徴です。これほどハイパワーなエンジンにもかかわらず燃費性能はWLTCモードで12.4km/Lを実現しています。とにかく切れ味鋭い走りが特徴で、ワインディングではドライバーの思い通りのライントレースをすることができます。GRカローラの車両本体価格は525万円です。
ゴルフ!スキー!BBQ!「趣味と仲間を大切にする」方におすすめの車ランキングTOP3
自分が自由に使える時間が増え、趣味や興味のあることに没頭する方も多いことでしょう。ゴルフや釣りをはじめ、最近人気のソロキャンプなど1人や仲間と過ごす大切な時間のパートナーには、どんなシーンでも高い走行性能を発揮するとともに安全性が求められます。高い走行&安全性を兼ね備えた3車種を紹介しましょう。
1位:スバル「レガシィアウトバック」
最新鋭の運転支援機能と大陸的なおだやかな乗り味で疲れ知らず
スバルのフラッグシップモデルが、ステーションワゴンをベースとしたクロスオーバーモデルの「レガシィアウトバック」です。現行モデルは、2021年10月に登場しました。レガシィアウトバックは特に北米市場で人気が高く、ボディサイズは全長4,870mm×全幅1,875mm×全高1,670mmでフラッグシップモデルに相応しい室内空間とラゲッジルームの広さを誇ります。ラゲッジルームの容量は5人乗車時で561Lの出っ張りのないスクエアな空間で非常に使いやすくなっています。
搭載しているエンジンは最高出力177ps、最大トルク300Nmを発生する1.8L水平対向4気筒ターボの1種類。トランスミッションにはリニアトロニックと呼ばれるCVTが組み合わされます。駆動方式はアクティブトルクスプリットと呼ばれる電子制御4WDのみで、燃費性能はWLTCモードで13.0km/Lとなっています。
2023年9月の一部改良で搭載しているアイサイトXはトリプルカメラ仕様となりさらに安全性が向上しています。最低地上高213mmを確保し、高い悪路走破性を備えたレガシィアウトバックの車両本体価格はX-ブレークEXの425万7,000円~リミテッドEXの440万円となっています。
レガシィアウトバックに
月額56,600円で乗る
➡︎2位:日産「エクストレイル」
電動車らしい走行安定性の高さと運転支援の質の高さが魅力
日産のミドルサイズSUVが「エクストレイル」です。3代目となる現行モデルは、2022年7月に登場しました。全長4,675mm×全幅1,840mm×全高1,720mmというボディサイズに5人乗りの2列シートに加えて、7人乗り3列シート仕様を用意しています。搭載しているパワートレインは、発電効率と静粛性を高めるために可変圧縮比を可能とした1.5L直3 VCターボエンジンを採用。このエンジンで発電し、モーターを駆動させる第2世代の「e-POWER」を搭載しています。
駆動方式は2WDと「e-4ORCE」と呼ばれる4WDを設定。e-4ORCEはリアにも高出力モーターを搭載し、駆動力を制御することで、揺れの少ない上質な乗り心地と意のままのハンドリングを両立しています。燃費性能はWLTCモードで18.3~19.7km/LとミドルサイズのSUVとしては好燃費。「360°セーフティアシスト」やナビリンク機能付「プロパイロット」など日産らしく最新の運転支援機能が充実したエクストレイルの車両本体価格は、S 2WDの351万100円~オーテックe-4ORCEアドバンスドパッケージの532万9500円です。
エクストレイルに
月額46,040円で乗る
➡︎3位:三菱「アウトランダー」
PHEVの特徴を活かし屋外でも家庭用電気機器が使える
国産車のPHEV(プラグインハイブリッド)の中で、最も販売台数が多いのが三菱「アウトランダー」です。PHEVのみとなった現行モデルは2021年10月に登場しました。
ボディサイズは全長4,710mm×全幅1,860mm×全高1,745mmと大きめで、5人乗り2列シート仕様に加えて、7人乗り3列シート仕様も用意されています。上級グレードには高品質なアエミアニリンレザーをシート表皮に採用し上質感を演出しています。
搭載されているPHEVシステムは最高出力133ps、最大トルク195Nmを発生する2.4L直4エンジンとフロント&リアそれぞれにモーターを搭載しています。駆動方式は4WDのみで、4輪の駆動力と制動力を最適に制御する三菱ご自慢の「S-AWC」で制御し、どんなシーンでも安定した走行安定性を発揮します。燃費性能はWLTCモードで16.2~16.6km/Lで、満充電時の走行可能距離は83~87kmとなっています。
アウトランダーにはフロアコンソール背面とラゲッジルームの側面に家庭用の電気機器が最大1500W使えるアクセサリーコンセントが設置されており、アウトドアのキャンプなどで電化製品をつかえるのが特徴です。アウトランダーの車両本体価格はMの499万5,100円~Pの602万3,600円です。国の補助金は55万円受けることができます。
先進運転支援が充実!「安全第一」な方におすすめの車ランキングTOP3
どんな人であっても、加齢による状況判断のミスやヒューマンエラーを防ぐことは難しいもの。しかし、最新の車は、最新鋭の運転支援システムによって、ドライバーの負担を軽減するだけでなく、ミスを未然に防いでくれたりします。ここでは、安全性能が高く評価された3台を紹介しましょう。
1位:スバル「レヴォーグ レイバック」
スバル最新の運転支援システムを搭載したニューフェイス
2023年10月に登場したスバル「レヴォーグ レイバック」はステーションワゴンの「レヴォーグ」がもつ先進安全・スポーティ・ワゴン価値の3つの価値に加えて、SUVの価値である自在性と上質さを兼ね備えた日本市場向けに開発したモデルです。
ボディサイズは全長4,770mm×全幅1,820mm×全高1,570mmで、最低地上高は200mmを確保しています。ラゲッジスペースは5人乗車時で561Lの容量を確保し、分割可倒式リアシートを前に倒せば、長尺物の搭載も可能です。
搭載しているパワートレインは1.8L水平対向4気筒ターボ+CVTの1種類。駆動方式は「アクティブトルクスプリット4WD」を採用し、燃費性能はWLTCモードで13.6km/Lを実現しています。安全装備は、ステレオカメラに加えて広角単眼カメラを搭載した「新世代アイサイト」を装備。衝突被害軽減ブレーキの対応できるシーンを拡大させています。また、渋滞時にハンズオフドライブが可能な高度運転支援システム「アイサイトX」を標準装備するなど高い安全性が特徴です。レヴォーグレイバックの車両本体価格は、399万3,000円となっています。
レヴォーグレイバックに
月額54,620円で乗る
➡︎2位:トヨタ「クラウンクロスオーバー」
独立した機関から安全な車というお墨付きをもらった新感覚モデル
NASVA(独立行政法人 自動車事故対策機構)が独自で自動車の安全性能の評価しているのがJNCAPです。その最新の2023年の性能評価試験で高い評価を受けたのがトヨタクラウンクロスオーバーです。2022年7月に発表されたクラウンクロスオーバーは、新型クラウンの4モデルの第1弾モデルで、高い空力性能を発揮するファストバックスタイルを採用しセダン+SUVのクロスオーバーモデルとなっています。
搭載しているパワートレインは2.5Lエンジン+CVTと2.4Lターボエンジン+6速ATという2種類のハイブリッドです。駆動方式は全車4WDのみで、燃費性能はWLTCモードで15.7~22.4km/Lを実現しています。
安全装備はトヨタセーフティセンスをはじめトヨタチームメイトなど高度な運転支援機能が充実。JNACPのテストでは、予防安全性能が100%、衝突安全性能が91%でともにAランクを獲得しています。事故自動緊急通報装置も100%という高評価を獲得し、ファイブスター賞に輝いています。クラウンクロスオーバーの車両本体価格はXの435万円~RSアドバンスドの640万円となっています。
クラウンに
月額57,040円で乗る
➡︎3位:日産「アリア」
高度な運転支援機能によりハンズオフでの運転も可能
日産のBEV(電気自動車)のフラッグシップモデルが、2021年に登場したミドルサイズSUVの「アリア」です。ボディサイズは全長4,595mm×全幅1,850mm×全高1,655mmです。アリアは、バッテリー容量が異なるB6とB9という2つのグレードを設定。そしてそれぞれに2WDと「e-4ORCE」と呼ばれる4WDを設定しています。
高い走行安定性とフラットな乗り心地を両立しているのは、e-4ORCEのモデルで、BEVらしい圧倒的な走行性能を味わえます。満充電時の走行可能距離はB6が470km、B9は640kmとなっています。
運転支援システムは充実していて、条件が揃えば全車速域ハンズオフでドライブが可能な「プロパイロット2.0」を全車に標準装備しています。現在、受注しているのはB6だけで車両本体価格は539万円です。
毎日使い倒す!「足代わりの一台」を探している方におすすめの車ランキングTOP3
毎日使う車だからこそ、安全性能にこだわりたいものです。なぜなら運転する機会が多ければ多いほど、事故にあうリスクは高くなるからです。ここでは、車は街乗り中心というユーザーに向けて、オススメの軽自動車を3台ピックアップしました。
1位:スズキ「ハスラー」
マイルドハイブリッドにより軽トップレベルの燃費性能を発揮
個人的に、現在発売している軽自動車の中でベストバイと思っているのがスズキ「ハスラー」です。2代目となる現行モデルは2019年に登場しました。軽スーパーハイトワゴンの旧型「スペーシア」をベースに構造用接着材や環状骨格構造などを採用することでボディ剛性をアップ。全高1,680mmと背の高いボディながらカーブを曲がる際の車の傾きを抑えており、快適に走行することが可能です。
搭載しているエンジンは、660ccの直3DOHCと直3DOHCターボの2種類で、どちらにも「ISG」と呼ばれるモーター機能付発電機とリチウムイオンバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムが組み合わされています。
燃費性能はWLTCモードで20.8~25.0km/Lと軽クロスオーバーではトップレベルの燃費性能を実現しています。運転支援機能も充実していて、全グレードに高速道路などでの追従走行が可能なアダプティブクルーズコントロールが搭載されています。
スズキハスラーの車両本体価格はハイブリッドGの138万7,100円~ハイブリッドX4WDツートンカラー仕様の181万7,200円となっています。
ハスラーに
月額16,890円で乗る
➡︎2位:日産「サクラ」
BEVを身近な存在にしてくれる存在
日産がBEV第3弾として2022年5月に販売開始したのが、軽自動車の「サクラ」です。全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,655mmという軽自動車のボディサイズに、最高出力64ps、最大トルク195Nmを発生する高出力モーターを搭載しています。最大トルク195Nmというと2L自然吸気エンジンに匹敵し、車両重量1トンほどのボディをスムーズに加速します。この加速性能は従来の軽自動車とは次元の異なるレベルで、街乗りだけでなく、ロングドライブもラクラクこなします。
とはいえ満充電時の走行可能距離は180kmですので基本的には街乗りを意識した車です。
運転支援機能に加えて、コネクテッドサービスも充実していて、万が一の事故の際などに救急車両を手配する「SOSコール」を装備しています。サクラの車両本体価格はXの254万8700円~Gの304万400円。補助金55万円を利用するとXは200万円を切る価格となります。
3位:三菱「デリカミニ」
街乗りだけではもったいない優れた走行性能を実現
2023年5月に登場した三菱「デリカミニ」は、2020年に登場したeKクロススペースをブランドチェンジしたモデルです。三菱の人気ブランドであるオールラウンドミニバン「デリカ」のDNAを注入し、フロントマスクとリアのガーニッシュを変更しています。最も変わったのは4WD車の乗り心地で、サスペンションを三菱が専用チューニングを施し15インチの大径タイヤを装着しています。したがってデリカミニは4WD車を選ばないと、魅力を味わえませんので注意してください。
搭載しているエンジンは660cc直3の自然吸気とターボの2種類で、両エンジンともにマイルドハイブリッドシステムが採用されています。組み合わされるトランスミッションはCVT。駆動方式は全グレードで2WD(FF)と4WDが選べます。燃費性能はWLTCモードで19.0~20.9km/Lを実現しています。
「e-アシスト」と呼ばれる運転支援機能は全車に標準装備され、プレミアムには「マイパイロット」という日産の「プロパイロット」と同等の高速道路同一車線運転支援機能が標準装備となっています。デリカミニの車両本体価格はGの180万4,000円~Tプレミアムの207万4,600円となっています。
デリカミニに
月額24,150円で乗る
➡︎シニア・高齢者に最適な車の選び方と注意点
シニア層に最適な車は、ボディの四隅が確認しやすく取り回しがしやすこと。そして運転支援機能が充実していることです。
アイポイントが高くボディの四隅が見える車を選びたい
シニア層に限ったことではありませんが、運転しやすい車というのは、アイポイントと呼ばれるドライバーの視線が高いこと、そしてフロントウィンドウが広く視野が広く、ボディ感覚がつかみやすいことがまず挙げられます。
ボディ感覚は直線基調のデザインやフロントの両端が盛り上がっているほうが、つかみやすいです。そういう点で、SUVや軽自動車のハイトワゴンやスーパーハイトワゴンは運転しやすいといえます。軽セダンでもスズキ「アルト」のシートポジションは低いのですが、直線基調のボディデザインにより把握しやすいと感じます。購入する前にショールームで自分のドライビングポジションを調整して、ボディ感覚をつかむようにしましょう。
運転支援システムは日々進化するので最新モデルに乗りたい
事故の原因となるのはドライバーのヒューマンエラーであることが多い傾向です。そのエラーを察知して未然に防いでくれるのが、運転支援システムです。アクセルやブレーキペダルの踏み間違いによる事故も運転支援機能が装着されていれば防げる事故は増えるはずです。したがって、シニア世代はできるだけ最新の運転支援システムが装着された車に乗ってもらいたいと思います。現役世代に比べて余裕がないという人もいるでしょう。まとまった資金を使いたくないなら、車のサブスクなどを利用して月々の定額払いで乗ることも可能です。車の所有の仕方もアップデートしましょう。
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シニア・高齢者におすすめの車についてよくある質問
シニア・高齢者におすすめの車について、よくある質問とその回答をまとめました。
ずばりシニア・高齢者におすすめの車は?
視界の良い運転席、正しい着座姿勢を取れるシート、操作しやすいスイッチ類などの基本性能に加えて、最新の運転支援装備が非常に重要です。中でもペダルの踏み間違いによるミスを防いでくれる「誤発進抑制機能」や「低速時ブレーキサポート」、「全方位モニター用カメラ」といった機能の充実ぶりを重視すべきです。
高齢者が乗り降りしやすい車は?
セダンやスポーツカーのようなシート位置が低い車は、乗るときに腰を落とさなければならないので、シニア世代にとってツライ姿勢になります。乗り降りしやすいと言えるのは、運転する時はヒップポイントと呼ばれるシートの高さがだいたい600mmくらいで乗るときに横にスライドできる車です。リアシートに乗る際には、グリップを使って乗り降りできるスライドドアで、床面が低い車のほうが乗りやすいでしょう。したがってシニア層にはSUVやミニバンといった背の高い車はピッタリなのです。
高齢運転者標識はどこにつける?
高齢者マークは道路交通法によって取り付け位置は決められています。取り付け位置は車体前後両方の、地上0.4m以上・1.2m以下の見やすい位置とされています。なお、高齢運転者標識をつけた普通自動車に危険防止のためやむを得ない場合を除き、幅寄せや割込みをしたドライバーは処罰されます。
一番安全な車は何ですか?
衝突被害軽減ブレーキをはじめとした運転支援機能が充実している車のほうが安全性は高いといえるでしょう。独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が行っている自動車アセスメントといわれる自動車性能評価試験の結果が良い車が安全といえるかもしれません。評価は予防安全性能、衝突安全性能に加えて事故自動緊急通報装置評価の3項目で行います。
2022年のテストでは、トヨタ「ノア/ヴォクシー」「シエンタ」「カローラクロス」、トヨタ「bZ4X」/スバル「ソルテラ」、日産「サクラ」/三菱「eKクロスEV」、ホンダ「ステップワゴン」が安全性の高いファイブスター賞に輝いています。
一番安全な軽自動車は?
NASVAが行っている自動車安全性能での2020年以降でファイブスター賞を獲得しているのは、日産「デイズ」、日産「ルークス」、日産「サクラ」/三菱「eKクロスEV」となっています。
ヤリスクロスは高齢者向けですか?
全長約4.2mのコンパクトSUVのトヨタ「ヤリスクロス」は、シニア層にオススメの一台といえるでしょう。2020年の自動車アセスメントでファイブスター賞に輝いていますし、2024年1月の一部改良で、衝突被害軽減ブレーキのプリクラッシュセーフティの検出対象範囲を交差点での出会い頭などの車両や自動二輪車へ拡大させるなどトヨタセーフティセンスの機能を向上させています。また、シート位置が高いため腰をスライドさせて乗れるため、乗降性もすぐれています。
高齢者は軽自動車が多いのでしょうか?
軽自動車は全長3.4m以下、全幅1.5m以下というボディサイズそしてエンジン排気量や最高出力に制限がある一方で、税金などの維持費が安いのでシニア層に人気があります。現在新車で購入できる軽自動車はベーシックモデルでも運動支援機能が充実しているので安心感は高いです。
自動ブレーキ補助金はいつまでですか?
自動ブレーキ補助金は2021年11月をもって終了しています。
シニア・高齢者が気をつけたい運転のポイント
ヒューマンエラーをフォローしてくれる運転支援機能ですが、搭載されているから絶対安心ではありません。あくまでも「主役」はドライバーであり、システムは「支援」側なので万能ではありません。ドライバーが正しく理解し、使用する必要があることは忘れないようにしましょう。
体調が優れないときには運転しない
年齢を重ねると、日によって体調の変化も大きくなります。若い時と異なり、昨日大丈夫だったから今日も大丈夫とは限りません。ちょっとでも体調の変化を感じたら運転をすることは避けましょう。
最近は運転中に体調が急変し事故につながるケースも増えています。服用している薬の注意書きもしっかり読んで運転するようにしましょう。
また西日がきつかったり、日が暮れ始めた薄暮の時間は、歩行者が見えづらかったり、信号が見えにくいというケースもあります。そういった時間を避けて運転するのも大切です。
焦って操作をせず、車を動かす際には確認を
アクセルとブレーキペダルの踏み間違いによる交通事故は毎日のようにニュースで流れます。これも加齢によるヒューマンエラーが原因による事故ですが、これは運転支援機能の充実によりある程度は防げるようになっています。
しかしサポートシステムを過信せず、ドライバーはアクションを起こす前に、前に進むのか、後退するのか、シフトは何処に入っているのか。ペダルはアクセルか、ブレーキかをひと呼吸おいて考えてから車を動かすようにしましょう。車が来ているからといって焦ると、いつものような行動ができずに事故を起こすきっかけになりやすくなります。そして運転するときはしっかりと運転することに集中しましょう。
※この記事は2024年1月時点の情報で制作しています