女優の橋本環奈が主演を務めるテレビ朝日のスペシャルドラマ『万博の太陽』(3月24日21:00~)の新たなキャストが28日に発表された。
■「大阪万博」を描くドラマプレミアム
1970(昭和45)年、空前絶後の熱気を巻き起こした国民的イベント、日本万国博覧会(大阪万博 EXPO'70)。『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日)などの大ヒットドラマを手がけ、2025年度前期のNHK連続テレビ小説『あんぱん』の執筆も発表されている中園ミホ氏と主演・橋本環奈がタッグを組む今作は、その一大祭典を、「世界中の人たちとつながりたい!」という思いを胸に万博で働くことを夢見たヒロインの青春と、その家族の物語を心温まるタッチで描き上げるヒューマン・ホームドラマ。
■橋本環奈が夢に向かって邁進する「万博ガール」を熱演
物語の舞台は、戦後復興を成し遂げ、高度経済成長期の真っ只中にあった昭和40年代。主人公・朝野今日子は“世界とつながる場所”である万博への憧れを募らせ、大阪へ。居候先の親戚一家に励まされたり、ぶつかりあったりしながら成長し、やがて万博のコンパニオンとして世界中の人々と交流するという夢をつかみ取っていくことに。夢に向かって邁進するヒロイン・今日子をはじめ、さまざまな形で万博に携わった登場人物たちの情熱や、激動の昭和をたくましく生きた家族の姿をエネルギッシュに描写する。
■江口のりこ・唐沢寿明ら、新たなキャスト5人が決定
今回、公開されたのは、橋本演じる今日子が大阪で出会う、心やさしき人々を演じる俳優陣。今日子を迎え入れる万田家の長女・千夏を演じるのは飯豊まりえ。女子大に通う千夏は研究者になりたいという夢を抱きながらも、女性の幸せは結婚と信じる父の言いつけどおりに見合いをするが、自由奔放な今日子と暮らすうち、心境に変化が……!? 千夏の見合い相手・倉本鉄平を演じるのは木戸大聖。鉄平は万博会場の総合設計を担った建築家・丹下健三の設計事務所に勤める若手のエリートで穏やかな好青年だが、猪突猛進タイプの今日子とは何かと衝突。しかし、いつしか2人の間には“ある思い”が芽生える。そして、千夏の弟・博士役には、人気子役・番家天嵩が決定。従姉の今日子と意気投合する小学生をはつらつと演じる。底抜けに明るい万田家の母・和世にふんするのは江口のりこ。そして、昔気質の今日子の伯父・昭太朗役で唐沢寿明がドラマに厚みをもたらす。
■飯豊まりえ(万田千夏 役)コメント
――オファーを受けたときの率直なお気持ちを教えてください
自分が生まれる前の時代を描く作品に参加させていただけるのはひとつの経験としてとてもうれしかったですし、パワフルな時代を体感できるんだというワクワクした気持ちもありました。また、当時の女性は高校を卒業したらお見合いして結婚するという考えが主流だったことや、父親の言うことが絶対というご家庭が多かったことも初めて知って驚きました。
――ご自身の役柄、万田千夏はどんな人物でしょうか?
千夏は勉強が大好きで、もっと勉強して大学院に入って将来は研究者になりたいという夢を持っています。でもお父さんの言うとおり、“結婚”という道を進まなければ……と思っていたところ、今日子ちゃんという存在に感化されて変わっていきます。家族のみんなが彼女のまっすぐさに心打たれていく場面の撮影はとても楽しかったです。胸が熱くなる瞬間がいくつもありました。
――撮影を楽しみにしていたシーンはありますか?
家族団らんでちゃぶ台を囲んで食事をするシーンは、幸せの象徴だなと感じました。あと、お見合いシーンも初めてだったのですが、当時はこんなふうにお見合いしていたんだなと新鮮に感じました。また、ファッションも新鮮です。万博のコンパニオンの制服は身体にフィットするようオートクチュールで作っていただいたので、着心地もいいです。今ではめずらしいカラーリングもかわいいですね。
――主人公を演じる橋本環奈さんとは今回が初共演ですが、印象はいかがですか?
みなさんがテレビを見て抱いている印象そのままの方だと思います。本当に気さくで、キャストさんやスタッフさん分け隔てなくフレンドリーに接してくださり、座長としてとても頼りがいがあります。環奈ちゃんがいるだけで、現場の光の出力がはね上がって、とにかく明るくなるんです。悲しいシーンや集中するシーンは緊張感を持って撮影していますが、和む場面は環奈ちゃんを中心に笑いが起きています。
――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします。
1970年の大阪万博を経験された方には懐かしさを、万博を経験されていない方には「こんな風に開催されていたんだ!」という新鮮さを感じていただけると思います。今の日本に笑い、感動、懐かしさをお届けできたらなと思います。
■木戸大聖(倉本鉄平 役)コメント
――オファーを受けたときの率直なお気持ちを教えてください。
20代前半のころ、仕事で大阪を訪れた際、共演者のみなさんと太陽の塔を見に行ったことがあります。そのとき、オーラというか存在感をすごく感じて……。そんな太陽の塔が完成したときのドラマで、しかも“建築家の卵”という役で出演できるなんて、ワクワク感があってとてもうれしかったです。
――ご自身の役柄、倉本鉄平はどんな人物でしょうか?
鉄平は設計事務所の下っ端ですが、とにかく万博をより良いものにしたいという思いで一生懸命動いています。脚本を読んだとき、そのまっすぐさがかわいらしいなと思いました。そこが彼の魅力的な部分でもあると思うので、彼のピュアさをきちんと表現していきたいですね。鉄平と今日子はどちらも万博への思いが強いからこそ衝突するのですが、そこは重要な部分だと思うので、環奈ちゃんに負けずしっかりぶつかりたいなと思ってます。今日子と鉄平はどちらも不器用だけど、かわいらしい2人。視聴者のみなさんにもそう見てもらえたらなと思いながら演じています。
――主人公を演じる橋本環奈さんの印象はいかがですか?
橋本環奈さんとは映画『銀魂2』(18年)で共演させていただきましたが、がっつりからむのは今回が初めて。『銀魂2』のときは、僕がまだこの世界に入って日が浅かったので、そのときヒロイン役だった橋本環奈ちゃんとこういう形で共演できるのはすごく光栄です。環奈ちゃんは常にフラットな人ですが、本番になると目からバーンと今日子に変わる瞬間があって……。瞳からエネルギーがもらえるスゴイ女優さんだなと思います。
――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします。
2025年に大阪万博が控えていますが、万博がそもそもどういうもので、1970年の万博は日本や世界にとってどのぐらい大きなことだったのか、そしてその裏で万博を開くために奮闘していた人たちがいたこともこのドラマをとおして知っていただけたらうれしいですね。
■江口のりこ(万田和世 役)コメント
――脚本を読んで感じたことを教えてください。
昭和の家族を描いた、古きよき時代のいいお話だなと思いました。女性が社会に出て働きはじめるという時代の変化も盛り込まれていますし、懐かしい昭和の風景や当時の家庭の様子も描かれるので、そこも大きなみどころだと思います。
――ご自身の役柄、万田和世はどんな人物でしょうか?
私が演じる和世は、家族のために毎日温かいごはんを作る、明るくてやさしいお母さんですね。でも、実は彼女にも昔は“夢”があったようで……。スタンバイ中に衣装さんやメークさんが昭和の女性に仕上げてくださるので役作りはそれに頼りきっていますが、やっぱり昭和のファッションは新鮮です。
――撮影を楽しみにしていたシーンはありますか?
みんなで食卓を囲むシーンは、本当によき時代だなと思わされます。すごく密な家族のやり取りというか、 昭和の家族らしく熱のこもったお芝居が展開しています。
――主人公を演じる橋本環奈さんとは今回が初共演ですが、印象はいかがですか?
橋本さんはすごく明るい方で、まさしく“今日子ちゃん”だなという印象です。座長として現場をひとつにしてくれる存在でもあります。
――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします。
とにかく多くの方に見ていただけたらうれしいですね!
■唐沢寿明(万田昭太朗 役)コメント
――脚本を読んで感じたことを教えてください。
作品の時代背景が、リアルに僕の子どものころなんですよ。自分の衣装やメークを見て「ウチの親父もこんな髪型していたな」と思い返しましたし、家族の風景も「こんな感じだったなぁ」という感覚。とにかく当時は社会全体が盛り上がって勢いがありましたよね。懐かしいなと思いながら演じています。
――ご自身の役柄、万田昭太朗はどんな人物でしょうか?
昭太朗は、昭和の頑固オヤジですね。ちゃぶ台をひっくり返すシーンもあるのですが、若いキャストのみなさんはこの時代を知らないから、内心、「こんなこと本当にやる人いるのかな」と思っているんじゃないかな(笑)。私の父は、授業参観に和服で現れたり、ビシッと七三分けで薄い色のサングラスをかけてきたりとダンディーで、同級生たちから「あれ、誰のお父さん?」「カッコイイ!」とウワサされていたような男でしたが、実は昭太朗よりももっと厳しかったですよ。
――主人公を演じる橋本環奈さんとは今回が初共演ですが、印象はいかがですか?
橋本さんは若いのにとてもしっかりしているなと感心しています。2人で怒鳴りあうようなシーンもありますが、丁々発止のやり取りになっていると思います。
――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします。
リアルタイムで万博を訪れて太陽の塔を見た世代の方は懐かしいと思われるでしょうし、若い世代にとっては「こんな時代があったんだな」と面白く感じるかもしれない。各世代で感じることは違うと思いますので、それぞれの見方で楽しんでいただければうれしいですね。このストーリーは万博が背景になっていますが、女性の進出がテーマ。まだ男尊女卑が根強かった時代、女性が社会進出するのは本当に困難だったはず。女性たちがどれだけ頑張ったのか、ぜひそういう部分も見ていただきたいですね。
【編集部MEMO】『万博の太陽』主演・橋本環奈
1999年2月3日生まれ、福岡県出身。主な出演作に映画『セーラー服と機関銃-卒業-』(16年)、『銀魂』シリーズ(17年〜18年)、『十二人の死にたい子どもたち』『キングダム』『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』(19年)、『シグナル 100』『小説の神様 君としか描けない物語』(20年)、『バイオレンスアクション』『カラダ探し』(22年)、ドラマ『警視庁いきもの係』(17年)、『FINAL CUT』『今日から俺は!!』(18年)、『1ページの恋』(19年)、『インフルエンス』(21年) 、舞台『千と千尋の神隠し』(22年、24年に再演予定)など。2023年は、映画『湯道』『ネメシス 黄金螺旋の謎』『春に散る』『禁じられた遊び』『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』、ドラマ『王様に捧ぐ薬指』『トクメイ!警視庁特別会計係』に出演。2024年後期放送予定の『連続テレビ小説 おむすび』で主演を務めることが決定している。