マークラインズはこのほど、2023年12月の電気自動車(BEV/PHV/FCV)販売月報(商用車を除く、推計値を含む)を発表した。電気自動車の世界販売の約90%をカバーする主要14カ国を対象とする調査結果で、グローバル市場における電気自動車の台数情報および販売動向を分析したレポートだ。世界ではどんなBEVが売れている?

  • 電気自動車(BEV/PHV/FCV)のシェア

調査対象国は中国、米国、日本、インド、ドイツ、フランス、ブラジル、英国、韓国、カナダ、イタリア、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド。中国の販売台数(出荷台数)は輸出台数を除く集計値となる。

14カ国における2023年12月の電気自動車販売台数は142.7万台となった。前年同月比は21.9%の増加、前月比でも14.7%増で過去最高を記録した。

12月単月でのシェアは24.7%で、前月と比較して2.0ポイント増に。前月に引き続きシェアの最高値を更新した。

2023年の年間販売台数は、前年比28.3%増の1,196.2万台となった。電気自動車販売シェアは前年比3.1ポイント増の19.5%だった。伸び率こそ前年の62.7%増には及ばないが、台数・シェアともに好調な伸びを見せている。

HVの12月の販売台数は前年同月比27.3%増の35.9万台。シェアは前月から0.8ポイント減の6.2%となった。年間販売台数は421.0万台、前年比は29.6%増だった。シェアは前年の5.8%から6.9%と1.1ポイント増加している。

メーカー別(大手主要メーカー、テスラ、中国系大手電気自動車メーカー)の電気自動車販売台数推移は以下の通り。

  • 主要メーカーの電気自動車販売台数推移

BYDが31.2万台で首位を独走。12月15日発売の新モデル「宋(Song)L」が1万台と好調な発進を見せた。テスラは16.2万台で2位を維持。「Model Y」は1.8万台増の11.3万台となった。

好調が続くGMグループが14.3万台で3位。昨年同様、年末の伸びが大きく、「五菱宏光(Wuling Hongguang)MINIEV」と「五菱繽果(Wuling Bingo)」の2モデルが台数増を牽引した。

4位のVWグループは0.5万台増の9.0万台、5位の吉利(Geely)は0.3万台減の8.2万台に留まった。10月から好調の続くGMグループが2位Tテスラに1.9万台差まで迫る展開となった。

一方のテスラも中国で値下げを発表しており、台数増が見込まれる。来月以降の順位に注目したい。

マークラインズではこのほか、国別/メーカー別/パワートレイン別の電気自動車シェアや販売台数推移を掲載している。