鉄道・運輸機構は11日、北陸新幹線金沢~敦賀間で実施していた車両走行試験について、12月8日をもって全工程が完了し、今後の開業に向けた準備を行うJR西日本に管理を引き継いだと発表した。

  • 管理引継ぎ書の手交(北陸新幹線福井駅ホーム上にて)。写真左から鉄道・運輸機構北陸新幹線建設局の綿貫局長、JR西日本金沢支社の漆原支社長(提供 : JRTT鉄道・運輸機構)

北陸新幹線金沢~敦賀間は2024年3月16日に開業予定。今年9月以降、建設した土木構造物・軌道・電車線・信号設備等の機能確認を目的として、新幹線車両を使用した走行試験を実施している。

9月23日に新幹線電気・軌道総合検測車「East i」、9月26日にJR西日本の新幹線車両W7系が入線し、11月1日から速度向上試験(110km/h)がスタート。11月24日の速度向上試験にて、営業最高速度となる260km/hでの走行が行われ、安全走行に問題がないと確認された。12月8日をもって、車両走行試験の全工程が完了した。

  • 管理引継ぎパネルの手交(提供 : JRTT鉄道・運輸機構)

  • 立入り禁止票の管理者がJR西日本に(提供 : JRTT鉄道・運輸機構)

車両走行試験の実施期間中、鉄道・運輸機構が建設した施設を管理していたが、試験終了にともない、今後の開業に向けた準備を行うJR西日本に管理を引き継いだ。国土交通省による完成検査が行われた後、JR西日本による訓練運転等の本格的な準備が開始される。なお、開業後も引き続き、鉄道・運輸機構が施設を保有する。