女優の武井咲が、後藤久美子とW主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『顔』(2024年1月3日 21:00~)で歌に挑戦することが明らかになった。

  • 武井咲

    武井咲=テレビ朝日提供

■後藤久美子×武井咲W主演、松本清張作品『顔』

今作では、30年ぶりとなる地上波ドラマ復帰を果たす後藤、そして自身の代表作とも言える『黒革の手帖』以来の清張作品出演となる武井が初共演にしてW主演に挑む。これまで幾度となく実写化されてきた不朽の名作『顔』を浅野妙子氏の手で現代版へと大胆にアップデート。殺人を犯した「覆面アーティスト」井野聖良(武井)と殺人犯を目撃した「弁護士」石岡弓子(後藤)による、追いつ追われつのサスペンスが展開していく。

■武井咲、自ら志願し歌唱に挑戦

武井が歌唱に挑むのは、演じる聖良が一大決心のもと、生放送の音楽番組に出演するというクライマックスのシーン。テレビ朝日の音楽番組『ミュージックステーション』チームの全面協力のもと、撮影された。1986年から37年以上にわたり生放送を続けてきた熟練のチームが手掛けたステージは、カメラワークからライティングまで、これぞまさに『ミュージックステーション』の真骨頂。テレビ朝日開局65周年の作品にふさわしく、テレビ朝日が誇る音楽番組が華を添え、ドラマの世界観をますます盛り上げる。

そんなスペシャルなステージで歌唱シーンの撮影に挑んだ武井は「緊張で肩甲骨の上のあたりまでガチガチに固まっていました(笑)」と興奮気味に語り、「フルでお見せしたいくらい、贅沢な時間でした」と十分な手応えを語った。今作で聖良を演じるにあたり、当初は歌の“代役”も想定されていた中、「自分で歌いたい」という強い意思を制作側に伝えたという武井。「聖良の心情になり歌うということ、そしてそれを皆さんに届けることがすごく大切だと思った」と、直談判に至った経緯を明かす。武井の熱意と『顔』、『ミュージックステーション』制作陣の熱量と技術が結実したパフォーマンスに注目だ。

■武井咲(井野聖良・役)コメント

今回、井野聖良という役をいただいて台本を読んでいく中で、聖良にとって「歌」というのは気持ちを伝える一番の、そしてただ1つの手段であり、だからこそとても大事な部分なんだと感じました。実は当初は気を使っていただき、私以外の方が歌うというスタンバイしてくださっていたのですが、やはり聖良の心情になり歌うということ、そしてそれを皆さんに届けることがすごく大切だと思い、「歌いたい」ということを伝えさせていただきました。正直なところ、歌は得意ではないですし上手くはないのですが、上手い下手よりも歌を通して聖良の思いを届けるというのは私がやらなくてはっていう責任を感じたんです。曲を決める段階でも、自分でレコーディングして、スタッフの皆さんに聴いていただいて……。自分の声を通して皆さんに聴いてもらうことが、この作品においても大事なポイントになるのではないか、という思いでした。

――実際に準備や練習はどのようにされたのですか?

ギターを弾きながら歌うシーンに関しては、とにかく1日1回ギターを触るようにしていました。やはり音楽をやられる方は、ギターもピアノも弾けることが当たり前。だから私も1日1回は触れて、馴染むように、という練習をしていました。

――『ミュージックステーション』のスタッフが手掛けたステージでの歌唱シーンもありますが、そこでパフォーマンスをした感想はいかがでしたか?

本当に光栄でした! でもすごく緊張して、肩甲骨の上のあたりまでガチガチに固まっていました(笑)。聖良として、聖良という強い味方がいたからやりきれたなっていう感じです。『ミュージックステーション』のスタッフの皆さんが、ドラマでいったらすごく短いシーンのためにたくさんの準備をしてくださり、ライティングからカメラワークまで完璧に作ってくださり、その熱意に私自身もものすごく感動しました。フルでお見せしたいくらい、贅沢な時間でしたし、この作品の中の歌っていうのを本当に私は大事にしてた部分だったから、そこをしっかりとお力添えをいただけたことが本当に心強くて、ありがたかったです。

【編集部MEMO】
2024年2月1日に開局65周年を迎えるテレビ朝日は、記念特番として新春に『松本清張 二夜連続ドラマスペシャル』を編成、2024年1月3日には後藤久美子・武井咲が出演する『顔』(21:00~)、4日には波瑠・木村佳乃が出演する『ガラスの城』(21:00~)を放送する。第一夜の『顔』は、原作の短編小説を大胆に現代版へとアップデートし、殺人を犯した覆面アーティストと、殺人犯を目撃した弁護士による、追いつ追われつのサスペンスを展開。また、第二夜の『ガラスの城』は、一流企業にはびこるさまざまな欲望と犯罪の構図を鮮烈に描いた社会派ミステリーに、令和ならではの企業体制や捜査方法、登場人物を加え、胸を貫く新たな刺激と見応えに満ちたドラマを再構築する。