レクサス、前輪駆動のバッテリーEV「RZ300e」を追加。「RZ400e」も一部改良を実施

レクサスは11月30日、バッテリーEV専用モデル「RZ」にFWD(前輪駆動)モデル「RZ300e」を追加。また既存グレードのAWD(全輪駆動)モデル「RZ400e」にも一部改良を実施した。価格は、RZ300eが820万円、RZ400eが880万円。同日より発売を開始する。

追加グレードとなるRZ300eは、RZ400e同様にバッテリーEV専用プラットフォーム(e-TNGA)を採用。リヤサスペンションメンバーはFWD向けに新開発。駆動方式を問わずRZとしての走りのコンセプトにこだわり、徹底的につくり込んでいるという。

【画像】RZ300e専用ホイール、ほか

具体的には、コイルスプリング、スタビライザー、ショックアブソーバーの設定をFWD専用に最適化。RZ450eと比べ約100kg軽い車両重量を生かし、軽快でリニアな走りを目指した。また、フロントモーターを駆動させるインバーターには、電力ロスの少ないSiC素子(シリコンカーバイド)を採用。航続距離は、599km(18インチタイヤ装着車。WLTCモード)となっている。

今回の一部改良では、急速充電速度向上に寄与する「電池急速昇温システム」の採用がトピック。これは、低外気温下における急速充電時間を短縮し、使い勝手を向上させるシステム。空調用ヒーターの発熱を車両フロア下に搭載するバッテリーへ伝達する経路を改良し、熱損失を最小限に。冷間時のバッテリー温度を速やかに上げ、充電速度の向上を実現するという。

また、3月30日にRZの導入とともにスタートした、LEXUS Electrified Programにも新たなサービスが加わった。予約可能なレクサス充電ステーションは、6月に開設した東京ミッドタウン日比谷に続き、12月11日には軽井沢コモングラウンズに追加開設される。

レクサス充電ステーションは、最大60日前から事前予約が可能な急速充電施設で、充電の待ち時間も有意義に過ごせるよう、商業施設などでの体験サービスも提供される。

軽井沢コモングラウンズでは、3基の急速充電器の設置と夜間営業(一部時間をのぞく)を実施。充電待ち時間には、軽井沢書店 中軽井沢店2Fのコワーキングスペースの無料利用や、屋外でレクサスオリジナルチェアを広げて自然のなかで読書を楽しめる。

軽井沢コモングラウンズにおけるエネルギーマネジメントの実証実験にも参画。カーボンニュートラル社会の実現や、豊かな自然を残していくための活動など、同施設と共創していくとしている。

2024年度には、名古屋駅に直結する名古屋マリオットアソシアホテルなどが入るJRセントラルタワーズのち家駐車場に、レクサス充電ステーションを開設予定。今後も大阪・福岡などの都市部を中心に、2030年には全国で100カ所程度の展開を目指すという。

ほか、LEXUS Electrified Programでは、会員制セカンドホームのサブスクリプションサービスを展開するSANUを共創パートナーとして、日本各地の美しい自然の中にある、サステイナビリティを追求したもう一つの家、「SANU 2nd Home」へ繰り返し通い、生活を営む新しいライフスタイルを提案。各施設にはLEXUS Electrified Programに加入するユーザーは無料で利用できるレクサスの充電器が順次設置され、都市から自然へ、バッテリーEVでのドライブの楽しさや、五感に訴える自然の中の心地よい暮らしを体験できる特別宿泊プランを用意する。

また、ミシュランガイドとも共創。ミシュラングリーンスターレストランを中心とする、8つのミシュラン星付きレストランに、LEXUS Electrified Programに加入するユーザー専用の席を提供(各レストラン、毎月1組)。東京では龍吟、レフェルヴェソンス、クローニー、鮨はしもと、京都では美山荘、木山、大阪では柏屋 大阪千里山、Fujiya1935と、各レストランで展開される。

〈文=ドライバーWeb編集部〉