三菱自動車は11月24日、ワンボックスタイプの新型軽商用EV「ミニキャブEV」を発表した。発売は12月21日からで、価格は243万1000〜248万6000円。
新型ミニキャブEVは、軽商用EVとして12年間で約1万3000台(2023年10月末時点)の販売実績を持つ「ミニキャブ・ミーブ」がベース。同車の開発・メンテナンスで得られたノウハウを最大限に生かした大幅改良モデルだ。改良ポイントは、下記のとおり。
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モーターや駆動用バッテリーなど電動系コンポーネントを新世代化。駆動用バッテリーは電池容量を約25%拡大、一充電あたりの航続距離を先代モデル比で約35%増となる180km(WLTCモード)に延長した。AC200V(15A)での普通充電では約7.5時間で満充電になる。なお、急速充電(オプション:5万5000円)の場合、約42分(最大出力電流が60A以上)で80%まで充電が可能だ。
新採用のモーターは走り出しから最大トルク195Nmを発生。荷物をたくさん積んで重たくなった状態でも、スムーズかつ力強い走りを披露するという。また、新型モーター・インバーターを採用するとともに一体化構造とすることで、先代モデルよりもさらに高い静粛性を実現。
安全機能では、衝突被害軽減ブレーキシステムや車線逸脱警報システム、オートマチックハイビーム、誤発進抑制機能(前進時)などの予防安全技術を採用、サポカーSワイドに対応した。また、ヒルスタートアシストも追加設定されている。
さらに、AC100V・1500Wのアクセサリーコンセント(2シーターにオプション)をフロアコンソール背面に設定。インパネには充電用USBポートのタイプC(出力3A)とタイプA(出力2.4A)もオプション設定。スマホトレイも併設されている。
ほか、前後ショックアブソーバーの減衰力特性を見直して乗り心地の向上を図るとともに、キャビンの揺れを抑制して荷物への負担を軽減。回生ブレーキを積極的に活用するBポジション時の回生力を強めることで、実用電費も向上させている。
これら改良を施しながら、上級グレードでは約3万円程度の価格アップにとどめている。
〈文=ドライバーWeb編集部〉