俳優の井浦新と三浦翔平が、テレビ朝日系ドラマ『おっさんずラブ-リターンズ-』(2024年1月5日スタート 全9話 毎週金曜23:15~※一部地域除く)に新キャストとして加わることが25日に明らかになった。

  • 左から井浦新、三浦翔平=テレビ朝日提供

■『おっさんずラブ』初代連ドラの5年後描く『リターンズ』

「人を好きになるとは、どういうことでしょうか――?」モテない独身ポンコツサラリーマン・春田創一(田中圭)、ピュアすぎる乙女心を隠し持つおっさん上司・黒澤武蔵(吉田鋼太郎)、イケメンでドSな後輩・牧凌太(林遣都)のピュア過ぎる愛を描き、世界で大ブームを巻き起こした『おっさんずラブ』(2018年)から5年、続編となる『おっさんずラブ-リターンズ-』では、アラフォーになったはるたん&牧の“夢の新婚生活”が描かれる。幸せな日々の反面、会社で責任のある立場となった2人は、多忙な共働きで生活もままならず、小さなことでケンカばかり。そんな彼らのもとにやってきたのは、早期退職して再就職を果たした家政夫のムサシさん。最初はビジネスライクな対応を貫いていた武蔵だが、いつの間にか牧への抑えきれない姑みが大噴出。武蔵と牧のバトルがぼっ発する!?

■井浦新、春田のはじめての部下役に

井浦は「天空不動産」東京第二営業所に中途採用でやってきて、“春田のはじめての部下”となる和泉幸(いずみ・こう)を演じる。『unknown』(23年)では、田中圭&吉田鋼太郎と共演し、田中の父親で殺人鬼という役柄で強烈なインパクトを残した井浦。今作では、春田も頭を抱えるほどの“衝撃のボンヤリっぶり”を発揮する。いつもぽやぽやしていて、エクセルも扱えない、ポスティングの手際も悪い、ランチの買い出しを頼んだら意味不明なラインナップを買ってくる、挙げ句パンを焦がして火災報知機を鳴らしてしまう……そんな和泉に、優しく仕事を教えることになるのが、年下係長の春田。しかも和泉はそんな春田の顔を見つめて突如涙をこぼすなど、まさかの情緒不安定!? かと思えば、ある日突然血だらけで倒れる場面も。そのうえ、春田と牧の新居の“お隣さん”だということが発覚する。とにかく秘密が多く謎めいた男・和泉。吉田から「非常に好きな俳優・井浦さんが、そうくるか! というキーパーソンで登場します。どういう混乱が起きるのか、どんな化学反応が起きるのかが楽しみ。カオスになってほしい」と言われた井浦は、「キーパーソンにキーパーソンって言われても……おそれ多いです(笑)。いまは不安しかないですが、そういうときの方が楽しめたりするのでワクワク、ドキドキもしています」とコメント。春田&牧の謎多き隣人として、物語をかき回す存在となる井浦に注目だ。

■三浦翔平、硬派なおむすび屋に

三浦が演じるのは、移動式おかかおむすび専門店「おむすびごろりん」の店主・六道菊之助(りくどう・きくのすけ)。街ではそこそこ人気らしく、女性客から“菊様”と呼ばれており、種類はおかかおむすびのみ、サイズはトール、グランデ、ベンティから選べるという、謎の深いおにぎり屋さんだ。三浦もまた、“春田と牧の新居のお隣さん”だと発覚。春田が手を焼く“はじめての部下”・和泉と同居しているようなのだが、その関係性とは。天空不動産や、栗林蝶子(大塚寧々)が経営する弓道場の近くでもおむすびを販売しているため、様々なキャラクターたちと関わっていく。「圭くんはお芝居でご一緒するのは初めて。『おっさんずラブ』の世界観に入った圭くんがどんなお芝居をされるのか……。そして鋼太郎さんと遣都くんとは一度共演しているんですけど、やっぱりこの世界観の中でご一緒したら、どれだけはっちゃけてくるんだろう……と、楽しみしかないです」と語った三浦。「共演経験のある方が多い」という中でも、「新さんは元妻の魂が入った器の方の人でしたし、大河ドラマでは父上だし……(笑)。今回は“バディ”としてやらせていただくので、すごく近しい存在です」と井浦への信頼感をにじませた三浦だが、一方の井浦は「翔平くんのことはよくわからないので、特に印象もないんですが、頑張ってほしいなと思います(笑)」と突然のツンデレさく裂。『あのときキスしておけば』、大河ドラマ『光る君へ』(24年放送)など共演が続く2人が今作をかき回す。田中から「謎が多すぎる!」と言われた菊之助を演じるにあたり、三浦は「まだ言えないことがたくさんあるんですが、“菊様”として、おむすび屋さんでおかかおむすびを売る人間として、頑張っていきたいと思います(笑)」とニッコリ。硬派で生真面目な“菊様”の正体とは。

■井浦新(和泉幸・役)コメント

――『おっさんずラブ‐リターンズ‐』のオファーを受けた時のお気持ちは?

(真顔で)消えていなくなりたいくらいイヤでした! ……というのは冗談で(笑)、思い切り楽しめるな、と思いました。

――前作の『おっさんずラブ』(18年)はご覧になっていましたか?

もちろん拝見していました。イチ視聴者としてすごく素敵な物語だなと思いましたし、撮影現場の“部活感”も作品から伝わってきていました。当時は、まさか自分が『おっさんずラブ』に参加できるとは想像もしていなかったのですが、どうやったらあの“部活感”の仲間に入れていただけるのか……今はとても不安です(笑)。

――ほかのキャストの皆さんの印象や、これから始まる撮影で楽しみにいていることは?

みんながゼロからのスタートではなく、すでに築き上げてこられた世界があって、それは僕自身も見ていた世界なので、そこにいる皆さんとお芝居ができることが、本当にとても楽しみです。共演経験のある方が多いので“いい意味でのやりづらさ”や、安心感など、いろいろな気持ちを感じながらやれそうだなと思いますし、いろいろなことが起こりそうで、それも楽しみです。

――吉田鋼太郎さんが「井浦さんはキーパーソンで、ほかのキャストとの化学反応が楽しみ」とおっしゃっていましたが、それを聞いていかがですか?

キーパーソンにキーパーソンって言われても……おそれ多いです。始まる前からプレッシャーをかけるなんて、鋼太郎先輩はもう潰しにかかってきてるんだなぁと思いました(笑)。鋼太郎さんは共演経験があるとはいえ、死んでいる僕を鋼太郎さんが見ているという1シーンだけなんですよね(4月期火曜ドラマ『unknown』)。だからどんな温度で交われるのか一番イメージが湧かないので、不安しかないのですが、そういうときの方が楽しめたりするので、ワクワクする気持ちも大きいです。鋼太郎さんとのお芝居に、一番ドキドキしているような気がしています。翔平くんについてですか?……(真顔で)翔平くんのことはよくわからないので、特に印象もないんですが。頑張ってほしいなと思います(笑)。

――『おっさんずラブ‐リターンズ‐』の台本を読んだ感想をお聞かせください。

台本を読ませていただいて、やっぱり素敵な世界だなぁと感じています。ファンの方々が待ち望んでいた作品だと思うんですが、そういった皆さんのこともきちんと考えて作られているなと思いました。最初の『おっさんずラブ』ときちんと繋がっている世界線なんですが、その中に自分や翔平くんのような新しい役どころがいるというバランスも素晴らしいなと思いました。貴島プロデューサーがこの作品を大事にしているからこそ、予定調和で終わらせたくないというような、この作品を内側から一回破壊しようといているなという思いを感じました。しかも、ただ壊すのではなく、翔平くんや自分が投入される“重さ”も感じました。和泉という役どころについては、まだ探っているところです。皆さんが作り上げてきた現場の世界観の中で、自分は心地の良いノイズや楽しいスパイスになれたらいいなと思います。面白いのは間違いないですから……ご期待ください!

■三浦翔平(六道菊之助・役)コメント

――『おっさんずラブ‐リターンズ‐』のオファーを受けた時のお気持ちは?

「あのドラマをまたやるのか!」と、とても驚きました! 今回、新キャストとして呼んでいただいたので、この『おっさんずラブ』の世界の中に入れるのが楽しみです。

――前作の『おっさんずラブ』(18年)はご覧になっていましたか?

もちろん見ていました。イチ視聴者として、本気でおじさんたちが恋愛しているのが面白くもあり、せつなくもあり、愛おしくもあり、すごく人間味のあふれているドラマだなと感じていました。

――ほかのキャストの皆さんの印象や、これから始まる撮影で楽しみにいていることは?

圭くんとはお芝居でご一緒するのは初めてなので、『おっさんずラブ』の世界観に入った圭くんがどんなお芝居をされるのか、ご一緒するのが本当に楽しみです。鋼太郎さんと遣都くんとは一度共演しているんですけど、やっぱりこの世界観の中でご一緒したら、どれだけはっちゃけてくるんだろう……と、楽しみしかないですね。

出来上がっているチームに参加するのが久々なので、心機一転、新さんと一緒に新しい風を吹かせられたらいいなと思っています。新さんは『あのときキスしておけば』では、元妻の魂が入った器の方の人でしたし、大河ドラマでは父上だし……(笑)。今回は“バディ”としてやらせていただくので、すごく近しい存在です。

――『おっさんずラブ‐リターンズ‐』の台本を読んだ感想をお聞かせください。

僕が演じる菊之助は謎が多い役なんです。回を追うごとに正体が明らかになっていくんですが、“硬派”なイメージでやっていけたらと思っています。菊之助は序盤、おむすびを売りながらいろんな人と会っていくんですが、そんな中でも役が出来上がりそうだなと思っているのは、鋼太郎さんとのシーンです。鋼太郎さんは、どんな手で来るのかな……(笑)。そして、新さんとの関係もきっと変わっていくと思うので、新たなお芝居ができたらいいなと思っています。菊之助に関しては、まだまだ言えないことがたくさんあるんですが、“菊様”として、おむすび屋さんでおかかおむすびを売る人間として、頑張っていきたいと思います(笑)。

――放送を楽しみにしている視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

僕もやりながら楽しみたいですし、久々に腹を抱えて笑えるドラマになると思います。金曜ナイトドラマなので、週末に見ていただいて、また来週から頑張るぞという気持ちになってもらえたらうれしいです。コロナが落ち着いて、世界的にも笑顔になれる機会が増えてきたと思います。そんな中で、人に愛を与えられる作品になればいいなと思っています。

【編集部MEMO】
2016年、深夜の単発ドラマが話題となり、2018年に連続ドラマ化された『おっさんずラブ』。放送がスタートするとジワジワと人気が広がり、最終話を前にして、Twitter世界トレンド1位を獲得するまでに。その人気は地上波だけにとどまらず、配信、グッズ、書籍、イベント、海外リメイクなど様々な二次的エンターテインメントで社会を席巻。その年の新語・流行語大賞トップ10にノミネート、東京ドラマアウォード連続ドラマグランプリをはじめとする作品賞や、エランドール賞やブレイク俳優ランキングなどのキャスト・スタッフの個人賞を含めて怒涛の受賞歴を築きあげたヒット作となった。その後も2019年に映画化した『劇場版 おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜』は興行収入26.5億円を突破、同年には航空業界に舞台を移したパラレルワールドドラマ『おっさんずラブ -in the sky-』が放送されるなど、破竹の勢いで日本中に社会現象を、海外でも大ブームを巻き起こした『おっさんずラブ』が、“初代”連ドラから5年の時を経て待望の復活を果たす。