魚類やイカに寄生し、人間の体内に入ると、時に激痛や嘔吐といった食中毒を引き起こすアニサキス。実は、熊本大学がアニサキスを瞬殺する機械を開発! その社会実装に向け、クラウドファンディングにて支援を募っています。

今回はマイナビ学生の窓口に所属する大学生「トレンドリサーチャー」が注目するニュースを紹介します。

  • 熊大2号クラウドファンディンプロジェクト「日本の生食文化を守りたい|新アニサキス撃退法の社会実装へご支援を」

    熊大2号クラウドファンディンプロジェクト「日本の生食文化を守りたい|新アニサキス撃退法の社会実装へご支援を」

美味しく安心なお刺身を食卓へ。

熊本大学が目指すのは、刺身の品質を損なうことなくアニサキスを殺虫する技術の社会実装。これまで、アニサキスを殺虫するには「加熱」もしくは「冷凍」以外に有効な方法はありませんでしたが、産業ナノマテリアル研究所に所属する浪平隆男准教授を中心に、魚の切り身に瞬間的に大電力を流してアニサキスを感電死させる「パルス電流殺虫技術」が開発されました。

「パルス電流殺虫技術」は、短時間のため切り身へのダメージは少なく、温度も上がらないのだとか。一度冷凍したお刺身は品質が少なからず落ちてしまいますが、この新技術が浸透すれば、冷凍・解凍することなく、美味しくお刺身を食べることができるそうです。

そんな技術があると知ると、SNS上では「アニサキス瞬殺なんてすごい!」「これは革命じゃないか!」「コレは応援したい」「もっと拡散しないと!!」などなど、称賛と応援の声が多数寄せられていました。

なお、同プロジェクトにおけるクラウドファンディングは今回で2回目。目標額400万円を達成した前回は、アニサキスの殺虫対象魚種をアジだけでなく、サバ、サケ、サンマに拡大。2回目となる今回は、アニサキス以外のホタルイカに寄生する旋尾線虫や、ヒラメに寄生するクドア、淡水魚に寄生する顎口虫など、対象魚介類寄生虫の拡大に向けた研究をすすめるという。水産業界に広く普及すれば、大好きなサンマのお刺身やサーモンのカルパッチョだって、アニサキスの心配は不要になります! これはもう、応援するしかないですね!!

目標額は1,000万円。11月8日より、クラウドファンディングサービス「READYFOR」にて行われています。プロジェクト期間は12月26日まで。

トレンドリサーチャー: 近由梨子
文:CHIGAKO
編集:マイナビニュース ワーク&ライフ編集部