俳優の西山潤が主演、元SUPER☆GiRLSで女優の田中美麗がヒロインを務めるABCテレビのドラマ『こういうのがいい』(毎週日曜24:55~※関西ローカル、TVerで見逃し配信、DMM TVで同時独占配信)が29日にスタートする。 『となりのヤングジャンプ』連載中で、累計発行部数150万部(※10月18日時点)を突破した双龍氏による同名コミックを実写ドラマ化。「恋人関係」の既成概念にとらわれないフリーダムフレンド(=フリフレ)となった村田(西山潤)と友香(田中美麗)の、ゆるくて気楽でエッチな大人の日常を描く。

今作が地上波連続ドラマ初主演と、“初座長”に気合い十分の西山に、今作の見どころや役どころについて話を聞いた。

  • 俳優の西山潤 撮影:泉山美代子

    俳優の西山潤 撮影:泉山美代子

■地上波連続ドラマ初主演「素直にうれしい」

――今作への出演が決まったときの心境を教えてください。

まず「主演作品が決まったよ」とマネージャーさんから聞いて、素直にうれしかったです。「どんな作品ですか?」と聞いたら、3秒ぐらい間があって「ちょっとエッチな作品です」という返事で、「ほうほう、なるほど……」と(笑)。ラブシーンは演じたことがなくて、役者として、いずれは挑戦してみたいと思っていたんです。だから「来たか!」という気持ちでしたね。台本と原作を読ませていただいたときには「もう、ぜひやりたい」と。本当にこんな人たちがいそうだと感じるリアルな日常を切り取った作品なので、演技力が試されるな、やりがいがすごくありそうだな、と楽しみになりました。

――主演の喜びを伝えた方は。

仲のいい友達と親に“半ドヤ”で伝えました!

――ご家族は喜んでいたのでは。

「おぉ、頑張って! 大丈夫?」と割とさっぱりしていました。次に「どんな作品なの?」と聞かれて「ちょっとエッチな作品」と答えたら、「……あ、そうなんだ!」と(笑)。

  • 西山潤

  • 西山潤

■最初は本格的なラブシーンにすごく緊張

――台本を読ませていただきましたが、原作の雰囲気やテンポ感が反映されたドラマになりそうだと感じました。西山さんはどんな印象を受けましたか。

原作の日常感、意味がないからこそ楽しい会話がそのまま組み込まれていて、ゆったりと見られる面白いドラマになりそうだなと感じました。同時に、その会話を自然に演じるのは一番難しいところだなと率直に思いましたね。ダラっとしてしまうと、中途半端な作品になってしまいそうなので、言葉のキャッチボールを大事にしようと思いました。顔に寄らず、定点で撮った引きのショットを長く見せる演出もあるので、日常感を出すにはいい画になるなと思いつつ、面白いものになるように一つひとつ丁寧にやっていこうと、美麗ちゃん、監督と話をしました。

――本格的なラブシーン初挑戦ということですが、撮影の感想を教えてください。

人前でほぼ裸になるということに最初はすごく緊張しましたが、いざ始まってみるとアクションシーンのようだな、と。手はここに置いてください、この角度で動いてください、と指示が細かくあって。

――そこまで明確に体の動きが決められているんですね。

大変だったけど、楽しかったです。撮影して映像をチェックすると、色々修正点が見つかるので、テイクを重ねたラブシーンでOKが出たときは思わず美麗ちゃんとハイタッチをしました。動きを覚えたと思っても、村田として芝居をしてセリフも言わなきゃいけないので、苦労しましたね。

――ラブシーンのある作品では体作りが求められることもありますが、今回の村田役ではボディメイクの必要はなかったんでしょうか。

そうですね、ムキムキなキャラではないので。最近ちょっと体重が落ちていたので、何も変えることはなく、毛を剃って挑んだくらいです。

  • (C)双龍/集英社・ABC

■今作が恋人の形について考えるきっかけに

――村田は西山さんから見てどんなキャラクターですか。

頭が切れて羨ましいですし、本心でフリフレを受け入れられて、友香に対する優しさと友情としての愛があるところも素敵だなと思います。こんな人がいたら友達になってほしいですが、村田にはいらないと思われそう(笑)。原作を読んでいる友人からは、「村田ってめっちゃいい奴だよね、大丈夫? できる?」と心配されているくらいです(笑)。

  • (C)双龍/集英社・ABC

――今作を通して人間関係に対する考え方で影響を受けたところがあったら教えてください。

恋人の形についてしっかりと考えたことがなかったと気付かされました。好きな人がいたら付き合って、特別感を持ちたいし持たれたい、それが当たり前だと思っていたんですけど、「そういうのが嫌だよね、疲れたよね」という村田と友香に、「じゃあ恋人って何だっけ?」と考えさせたというか……。2人の言葉を聞いていると、「恋人はいらないのかな」とも思わされたのですが、色々思考を巡らせるうち、僕自身は恋人だけが持つ“特別感”を大切にしたいタイプだという考えに行き着きました。絶対フリフレは向いてないなって(笑)。

――(笑)。ありがとうございました!

  • 西山潤

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■西山潤
1998年7月12日生まれ、神奈川県出身。2006年に映画『サイレン~FORBIDDEN SIREN~』でデビュー後、映画『20世紀少年』(08-09年)では主人公・ケンヂの幼少期を演じる。近年は『ドラゴン桜 第2シリーズ』、『初恋の悪魔』、『ホスト相続しちゃいました』、『VIVANT』、『どうする家康』などに出演。
スタイリスト/李靖華、ヘアメイク/長野一浩(MARVEE)