多くの人が社会に出て自立をしていく20代にとって、自身の経済状況を知るという事はとても重要な事です。自身のお財布事情が同年代の人と比べて、どうなのか気になる人も多いのではないでしょうか。20代という早い段階で自身の年収や貯蓄などに興味を持つことで、将来に向けた金銭的準備を余裕をもって行う事が出来るでしょう。今回は都内で暮らしている独身20代のお財布事情をリサーチしましたので参考にしてください。
都内で暮らしている独身20代の平均年収は?
まずは、生活をするためのベースとなる平均年収について把握していきましょう。 都内で働く人の平均年収は全国平均の約1.19倍である事を加味して、紹介していきますので確認してください。
【20代平均年収】
〇全国
・男性:281万円
・女性:269万円
・男女合計:276万円
〇都内(全国平均×1.19)
・男性:336万円
・女性:321万円
・男女計:329万円
住んでいるエリアや生活コストによって必要な年収は変ってくるため、年収の多寡を一概に言う事は出来ません。
しかし、平均年収を目安にする事で客観的に自身の年収を知る事ができるので一つの参考としてください。
この結果から分かるように、都内で働く20代の方が全国年収平均と比べて50万程高くなっている事が分かります。理由は後術しますが都内では全般的に物価高などによる生活コストが高くなってしまう事が要因と言えるでしょう。
都内で暮らしている独身20代の貯蓄額は?
平均年収が分かったところで、独身20代の貯蓄額がどれくらいあるのかを確認していきます。
客観的数値として貯蓄額の目安が分かりやすいように、この記事では平均値と合わせて中央値も紹介していきます。
また、都内の貯蓄額については年収と同様に全国平均の1.19倍と仮定しますので、ぜひ参考にしてください。
【独身20代平均貯蓄額】
〇全国
・平均値:113万円
・中央値:8万円
〇都内(全国平均×1.19)
・平均値:135万円
・中央値:10万円
平均値とはデータの値の合計をデータの総数で割った値で、中央値とはデータを小さい順から並べ全体の真ん中に位置する値の事です。
このように、中央値と平均値の差が100万円以上あるということから貯蓄ができている人とできていない人がいる事が分かります。
20代前半であると働き始めて間もないため貯蓄をする事は困難でしょう。
逆に20代後半で平均値以下の貯蓄額であれば、これまで以上に貯蓄について考える必要があるかもしれません。
都内は給与水準も高いけど物価や家賃も高い?
都内は地方と比べると生活コストが高いため、全国平均年収よりも高くなると上述しましたが実際にどれくらいの差があるのかをここでは紹介していきます。
生活する上では欠かせない家賃・食費の比較を確認してください。
札幌・名古屋・大阪・福岡からなる地方都市との比較をベースに記載していきます。
【平均家賃比較】単身者用のワンルーム~1LDK/2LDK
〇東京:7万6,467円
〇地方都市:6万625円
〇差額:1万5,842円
【平均食費比較】
〇東京:3万円前後
〇地方都市:1万5,000円~3,000円
家賃に関しては1万円以上の差が開き、食費に関しては東京で生活している方が多くなりやすいという傾向にあります。
また、食料・住居費・光熱費などその他10種類の項目からなる消費物価指数を確認しても全国平均を100とした場合105.2という数値になり、全体的にも物価高になっています。
都内で暮らしている独身20代のお財布事情
それでは最後に、都内で暮らす独身20代がどのように家計を組み立てていくのかについて紹介していきます。
自身のお財布事情を把握した上で、固定費を差し引き、残りのお金でその他の生活に必要な事や将来の貯蓄をしていく事が重要です。
【都内独身20代の家計】
※平均年収329万円をベースに月収27万円で組み立て
〇固定費
・家賃:7.6円(都内平均を参考。目安は月収の1/3以下にする事)
・光熱費:0.9万円
・携帯代:0.7万円
・食費:3万円円
・日用品:0.5万円
・交通費:0.5万円
・医療保険:0.8万円
・合計:14万円
〇その他費用
・教養娯楽費:1.8万円
・洋服代:0.7万円
・雑費:1.5万円
・合計:4万円
固定費だけで大体14万円/月が必要となり、変動するその他の費用を加えると18万円ほど決まった出費がある事が考えられます。
自身の年収から月の出費額を計算していく事で、自身のお財布事情が見えてくるでしょう。実際の家計状態が分かれば将来に向けての貯蓄についても、具体的に考えられるのでおすすめです。
上記はあくまで参考として、自分自身が生活する上でどれくらいの固定費がありそれ以外に何にお金を使っているかをしっかりと把握してください。
まとめ
この記事では都内で暮らしている独身20代のお財布事情について年収や貯蓄額、毎月の家計状況という観点から紹介してきました。自身の家計についてはただ漠然と考えるのではなく、数字として把握する事がとても重要になります。何にお金を使っているかを知る事で無駄な出費を省き、貯蓄をする事にも繋がるのでぜひ今回の記事を参考にしてください。また、自身で暮らしに必要な費用を見直す自信がない人は生活とライフプランのアドバイザーであるファイナンシャルプランナーへ相談することをおすすめします。
この記事を執筆したファイナンシャルプランナー紹介
小峰一真(こみねかずま)
所属:マイホームFP株式会社