「Indeed(インディード)」の日本法人であるIndeed Japanは9月8日、「シニア世代の求職活動実態調査」の結果を発表した。同調査は、2023年8月10日~8月15日の期間、60代~80代の男女30,198名を対象に事前調査を、その後、60代~80代で「経済的な理由」で求職活動を実施したことのある男女1,579人を対象にインターネットで実施したもの。
はじめに、60歳以降に求職活動を行った経験があるか聞いたところ、「行ったことがある」人は35.9%で、3人に1人以上は求職活動経験があることがわかった。
求職活動を行う最大の理由を尋ねると、1位は「経済的な理由で収入を得る必要があるから」で48.5%。次いで「健康を維持/促進したいから」(17.3%)、「やりがい/生きがいを感じたいから」「社会との接点を持ちたいから」(各15.1%)となった。
「経済的な理由」で求職活動を行った経験がある人の中で、27.0%は採用された経験がないことが明らかに。一方で、73.0%は「採用された経験がある」と回答していることから60歳以降の求職活動は決して無謀な挑戦ではなく、十分に採用される可能性があることがわかるという。
自身の年齢を理由に公平に選考されていないと感じたことがある人に、年齢が選考の妨げになった理由は何だと思うかを調査。すると、41.7%が「体力に不安があると思われた」、26.8%が「健康に不安があると思われた」、26.3%が「⾧期間勤務できないと思われた」と回答した。
採用された経験者のうち、求職活動中に「妥協した/ゆずった条件がない」人は15.2%。一方の84.8%は何かしら条件を緩和して仕事を見つけていた。妥協した条件として圧倒的に多かったのは「給与」で 45.6%。そのほか、「働く日数や時間の柔軟さ」(24.3%)、「職場の環境」(18.0%)、「勤務地」(17.1%)と続いた。
採用された経験のある人に、求職活動中に行ったことの中で採用に至ったと思う理由を問うと、「希望の待遇にこだわりすぎず、妥協できる範囲を広げたこと」(32.3%)、「希望の仕事内容にこだわりすぎず、選択肢を広げたこと」(30.0%)が上位となり、2つの回答を合わせて重複を差し引くと47.2%が“条件緩和"して視野を広げたことを理由に挙げていた。
3位は「自身の強みや専門知識、経験を理解し、うまく伝えることができたこと」(25.9%)という回答となり、条件にこだわりすぎないこと、および、自身の強みの理解とアピールが、採用につながる可能性があると考えられるという。