映画『沈黙の艦隊』(9月29日公開)の完成報告会見が24日に都内で行われ、大沢たかお、玉木宏、ユースケ・サンタマリア、中村蒼、中村倫也、水川あさみ、夏川結衣、江口洋介、吉野耕平監督、かわぐちかいじ氏(原作者)、ジェームズ・ファレル氏(Amazonスタジオ)が登場した。

  • 水川あさみ

同作はかわぐちかいじ氏による同名コミックの実写化作。日本初の原子力潜水艦が日米共同で極秘裏に建造されたが、艦長・海江田四郎(大沢)は原潜と乗員76人を伴い航海中に逃亡。理想とする世界の実現に向けて海江田が描いた大胆不敵なシナリオと、海中での天才的な戦闘術に日米は翻弄され、重大な決断と選択を迫られる。

水川あさみが演じることで「現代の物語」に

海江田を追う潜水艦・たつなみで、深町艦長(玉木)の右腕となる副長・速水貴子を演じた水川。自身の役について「原作では男性なんですよね。今回女性として演じるということだったんですけど、じゃあ女性で速水を演じるということで、私の役割はなんなのかなと考えたんです」と明かす。さらに「実際に今の隊員の方達に女性が増えてきているということを伺ってはいたんですけど、副長という、艦長の右腕として重要な立ち位置で女性が活躍することの覚悟や葛藤だったりをしっかり演じることで、女性にも観ていただけるような目線を作れたらいいなと思って演じていました」と振り返った。

原作者のかわぐち氏も「30年前に描いた当時は、女性の自衛隊員、女性の閣僚はほとんどいなかったんです。だから漫画の世界も女性抜きというか、男性だけの社会で描いていて、それから30年経って試写会で映画を観た時に女性が活躍している」と驚いた様子。「これは“今”だなと。この物語は現代の物語であると力を持ってアピールできていました。非常に良かったと思いました」と太鼓判を押した。