本作が声優初挑戦となった川口。吹き替えは「難しかった」と振り返る。
「初めてなのでやり方もそうですし、英語と日本語の尺が違うので、そこにはめていく作業も難しかったです。むしろ余ってしまうので、余った部分をどうするか、詰めていかなければいけなくて」
昨年度、NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』『舞いあがれ!』、フジテレビ系『silent』で話題を呼び、現在はテレビ朝日系『ハヤブサ消防団』に出演中と、引っ張りだこの川口。2007年にモデルとして芸能界デビューしてから16年経つが、仕事に対する思いはずっと変わらないという。
「今回、声優という新しいジャンルのお仕事をいただきましたが、目の前にあることに全力で飛び込んでやってみるということだけですね。大変だなと感じることもありますが、チームで作る面白さを感じながらやっています」
芸能界から離れたいと思ったことは一度もないそうで、「好きというか、自分はそれしかできないので使命感というか責任感を持ってやっている感じです」と説明した。
自身の原動力を尋ねると、「おいしいご飯とおいしいお酒と、旅行です」と回答。「旅行は海外だと日数がかかるので作品が終わったタイミングや夏休みとかお正月に行ったりしています。ご飯は日々楽しんでいて、一番好きなのはお寿司です」と話した。
ファンの声も大きなパワーになっているそうで、「楽しみに待ってくれている方がいたり、一緒に頑張ってくれているチームがいたり、もはや自分1人だけのことではないなと。自然とそういう風になりました」と語った。
また、この16年は「全部つながっている」と言い、「作品も人との出会いもすべてご縁だなと。この世界に入ったときから、ずっとその積み重ねで人に支えていただきながらここまで来られたのだと思います」と振り返る。
『マイ・エレメント』も自身にとって大きな経験に。
「作品は一生残りますし、今このタイミングでこの年齢でエンバーに出会えてよかったなと思いますし、声優に初挑戦させていただき、間違いなく自分にとって誇らしい経験になりました。こんなに素敵な作品を皆さんに届けられることがうれしいので、今後も自分にとって大切な作品になると思います」
声優に続き、初挑戦したいことを尋ねると、「行ったことのない国に行ってみたい。仕事でもプライベートでもどんな形であれ、いろんな景色を見てみたいです」と答えた。
仕事に関しては目標を掲げないタイプとのことで、これからも目の前の仕事と向き合っていくという。「楽しくやれたらいいなと思いますし、常に向上心を持ちながら満足せずにいろんなことに挑戦していきたいと思います」と力を込めた。
1995年2月10日生まれ、長崎県出身。2007年、雑誌『ニコラ』のオーディションでグランプリを獲得し、同年モデルとしてデビュー。近年の主な出演は、映画『聖地X』(21)、『極道主夫 ザ・シネマ』(22)、ドラマ『着飾る恋には理由があって』(21)、大河ドラマ『麒麟がくる』(20~21)、連続テレビ小説『ちむどんどん』(22)、『silent』(22)など。