AlbaLinkは8月1日、「一人暮らし物件の条件に関する意識調査」の結果を発表した。調査は2023年7月11日～14日、一人暮らしをしたことがある人500人(女性330人/男性170人)を対象に、インターネット(任意回答)で行われた。

「一人暮らし物件でこだわった条件」は?

  • 一人暮らし物件でこだわった条件

一人暮らし経験者500人に「物件でこだわった条件」を聞いたところ、1位は「バス・トイレ別(54.6%)」で、全体の半数以上にのぼり、2位「2階以上・高層階の部屋(39.4%)」、3位「交通アクセスの良さ(35.8%)」、4位「オートロックあり(23.8%)」と続いた。全体的には、周辺環境よりも「建物や部屋の条件・設備」を重視した人が多いことがわかる。また、男女別で見ると以下のような結果に。

  • 女性が一人暮らし物件でこだわった条件

  • 男性が一人暮らし物件でこだわった条件

女性は「2階以上・高層階の部屋」を選んだ人が49.1%と、男性よりも28%ほど高くなっている。また、「オートロックあり」を選んだ人も男性より20%ほど高い。どちらも防犯関連の条件であることから、女性の一人暮らしでは「安全性」を重視する人が多いことがわかった。

「一人暮らし物件でこだわった条件」1位の「バス・トイレ別」を選んだ人からは、「風呂に入る際、トイレが近くにあるのが嫌」(20代 男性)、「友人を呼ぶことが多かったので、トイレとお風呂は分けたかった」(30代 女性)といった回答が寄せられた。

2位の「2階以上・高層階の部屋」を選んだ人からは、「友人が1階に住んでいて、下着を盗まれたことがあったので」(30代 女性)、「1階の部屋は、賃貸物件の前を通る人や車に覗かれそう」(40代 女性)との声が寄せられた。「虫が出にくい」という回答もあったが、とくに多かったのは「防犯のため」という回答。2階でも油断はできないが、1階に比べれば侵入するまでに手間や時間がかかるため、防犯性は高くなる。なお最上階であれば「上階の足音」が気にならないというメリットがある。

3位の「交通アクセスの良さ」をあげた人からは、「駅から遠いと何をするにも不便になるから」(30代 男性)など、「通勤・通学を便利にしたいから」という回答が多数。車やバイク移動でない人にとっては、公共交通機関が使えることは重要なポイントとなる。ただ駅やバス停に近ければいいというわけではなく、「通勤・通学に便利な路線を使えるか」も考慮したい。また「駅チカに住んでいれば徒歩・自転車で移動する時間が減って安全だと思った」という声も複数みられた。

4位は「オートロックあり」。オートロックには住民以外の立ち入りを難しくする効果があるため、セキュリティ面を考えてオートロックを条件にした人も多くなった。オートロックがさえあればセキュリティは万全というわけではないが、侵入に時間がかかるため空き巣などの犯罪者もオートロック物件は避ける傾向にあるといわれている。またオートロックがあれば訪問者がエントランスにいる状態で応対できるので、訪問営業なども断りやすくなる。

5位は「スーパー・コンビニが近い」で、「近くに食品を変える場所があれば便利だから」と答えた人が多数。自炊する人にとっては「手ごろな価格のスーパー」、料理する時間がなくお弁当で済ませる人には「コンビニ」があると便利だろう。また、なにかあったときに駆け込める場所としてコンビニを挙げた人もいた。近くにコンビニがあって夜でも明るいという環境が、安心感につながるようだ。

実際に住んでから「こだわらなくてもよかったと思った条件」は?

  • こだわらなくてもよかった条件

続いて、実際に住んでから「こだわらなくてもよかったと思った条件」を聞いたところ、1位になったのは「2階以上・高層階の部屋(12.0%)」で、2位「希望の間取り・広さであること(8.0%)」、3位「交通アクセスの良さ(7.6%)」、4位「バス・トイレ別(7.0%)」と続いた。

1位の「2階以上・高層階の部屋」を選んだ人からは「オートロックなどほかの防犯対策があれば、1階でも怖くない」という声が多数。また2階以上を選んだことで、階段やエレベーターでの移動が手間になったという人もいた。

2位の「希望の間取り・広さであること」を選んだ人からは、「一人暮らしで2LDKは部屋を持て余してしまうから。もともと荷物が少なかったので、物置にも使わない部屋がひとつできてしまった」(20代 男性)といった声が寄せられた。広めの部屋や部屋数を重視して物件を選んだものの、住んでみると「広すぎて寂しい」「掃除が大変」と感じる人も。広い部屋だと家賃も高くなるので、住み始めてから「使ってないスペースが多くてもったいない」と感じる人もいるようだ。

3位は「交通アクセスの良さ」で、思ったほど電車を使わなかったという声が目立った。電車を使うにしても「駅まで15～20分くらいなら歩けるし運動にもなるから、駅チカにこだわる必要はなかった」と感じる人も。

4位は「バス・トイレ別」で、「住んでみたら気にならなかった」「掃除がラク」などの回答が寄せられた。シャワーで済ませるからという回答も多く、湯船に浸からないならバス・トイレが一緒でも支障を感じにくいようだ。

5位は「オートロックあり」。オートロックには「置き配してもらえない」「停電時に使えなくなる」などの不便さがある。また、「オートロックがついていても不審者が入ってきた」という体験談もあった。オートロックで不審者や侵入者をすべて防げるわけでもないため、「不要」「こだわるほどではない」と感じた人も多くなっているようだ。

同率5位は「スーパー・コンビニが近い」で、「近くのスーパーより安いスーパーを見つけたから」「コンビニが近いと無駄遣いしてしまう」などの回答が寄せられた。また今はネットスーパーも発達しているので、スーパーに足を運ばなくても日常の買い物はできる。車や自転車を持っている人なら、休日に少し足をのばして遠くのスーパーでまとめ買いすることも可能かもしれない。