ビースタイルグループが運営する「しゅふJOB総研」は7月31日、「扶養枠」に関する調査結果を発表した。調査は7月11日~18日、同社運営サイトに登録する、仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層621名を対象にインターネットで行われた。

収入上限の希望は?

  • 収入上限に関する希望:働き方別比較

    収入上限に関する希望:働き方別比較

現在の収入上限に関する希望を聞いたところ、「収入制限は気にしない」が最も多く32.4%。次いで「年収103万円(配偶者控除や夫の家族手当支給枠内)」(31.7%)、「年収130万円や月収88,000円(社会保険の扶養内)」(21.4%)が上位に。

働き方別にみると、現在働いていない人の場合は「年収103万円」(33.7%)か「収入制限は気にしない」(30.3%)の2つに回答が分かれる結果に。また、派遣社員は「収入制限は気にしない」(57.3%)が、2021年調査から3ポイント近く上昇し、約6割を占め、他方、パート・アルバイトの人は、「年収103万円」(40.4%)や「年収130万円」(27.9%)などの制限つきを希望する人が7割近くを占めた。

「時給1,500円以上なら扶養枠を外して働く」は63%

  • 扶養枠を外す時給ライン

    扶養枠を外す時給ライン

次に、「時給換算でいくら位の仕事であれば、扶養枠を外して働くことを選びますか?」と質問したところ、「1,500円以上」がダントツに多い23.5%。また、「1,200円以上」(10.6%)や「1,300円以上」(10.1%)など、1,500円以上までの累積は63.4%という結果に。2021年調査では同累積57.5%であったことから、2年間で6ポイント近く増加したよう。

「扶養枠」は必要? 不要?

また、扶養枠の必要性について聞いたところ、「扶養枠が必要か扶養かは一概には言えない」が48.0%で最多。次いで「扶養枠は必要で、あった方が良い制度」が28.3%で続き、理由を聞くと、「家事が本業だから」「働き方は状況によって変わってくるので、より多い選択肢を残しておいた方が良いと思う」「本当に働けない人のセーフティネットとして必要」「扶養内のわずかな収入まで課税されたらもはや働く意味がない」といった声が。

一方、「扶養枠は不要で、なくした方が良い制度」(16.3%)という人からは、「みんな健康保険や国民年金(社保等)に加入するようにしたほうがいい。不平等だと思う」「ずっと気にしていたが、外したほうが思いっきり働けて収入も増えた」「主婦や若者の働く意欲を抑制してしまう」「扶養枠があるせいで、しっかりと働くことへのハードルが高くなる。短時間パートか正社員(契約社員)かの2択しかなくなる」といった意見が寄せられた。