国土交通省は14日、都市鉄道の混雑率調査結果(2022年度実績)を公表した。通勤通学時間帯の混雑状況を把握するため、毎年度実施しており、全国の主要区間における最混雑区間の混雑率も公開。最も混雑率の高い路線は日暮里・舎人ライナー(東京都交通局)だった。
東京圏において主要区間の平均混雑率を見ると、2019年度まで160%台で推移していたが、その後はコロナ禍の影響で大きく減少し、2020年度は107%、2021年度は108%に。2022年度は増加傾向となり、平均混雑率は123%で、前年度より15ポイント増加した。
主要区間の混雑率も、東京圏の各路線で前年度より増加し、2022年度の混雑率130%以上を記録する路線も多かった。中でも日暮里・舎人ライナーの混雑率が高く、赤土小学校前駅から西日暮里駅までの区間で、朝7時20分から8時20分までの混雑率が155%に。日暮里・舎人ライナーは2020年度(混雑率140%)、2021年度(混雑率144%)に続き、3年連続で混雑率ワーストとなった。
なお、東京都交通局は日暮里・舎人ライナーの混雑緩和を図るため、一部ロングシートの既存車両(300形)から全面ロングシートの新車(330形)へ更新を進めている。車両更新は2024年度まで行う計画とされ、全編成の8割を全面ロングシート化することで輸送力を増強するとしている。