タレントの指原莉乃が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーション収録に臨んだ。担当したのは、9日・16日の2週にわたって放送される『就職先はさる軍団2 ~汗と涙の新入社員物語~』。反省ザルでおなじみの村崎太郎(「崎」は、たつさき)が率い、伝統芸能「猿まわし」を行う会社・日光さる軍団の新入社員たちに迫った物語だ。

新入社員、先輩社員、師匠の太郎と立場の異なる登場人物たちに対し、「それぞれに共感するところがあった」という指原。彼らの奮闘を見届け、琴線に触れたこととは。また、自身が下の世代と接するときに心がけていることや、“師匠”秋元康氏から授かった金言も教えてもらった。

『ザ・ノンフィクション』のナレーションを担当した指原莉乃

■3年経ってリベンジの機会を頂けた

2020年8月に放送された『東大生の僕が手に入れたもの ~「東京大学相撲部」悩める青春~』以来およそ3年ぶりにナレーションを担当した指原は、「あまり上手にできなかったな、もうちょっとああしておけば良かったなという後悔があった」と振り返りつつ、「3年経ってリベンジの機会を頂けたので、すごくうれしかったです」と笑顔を浮かべる。

そして、「自分で言うのも何なんですけど、色々な経験をして大人になったからなのか、3年前よりも上手になったんじゃないのかなと思います」と充実した表情。手ごたえの理由としては、「声の仕事は特にしてなかったのですが、バラエティ番組のMCの仕事を重ねたからかもしれません。以前はバラエティでも自分が突発的に思ったことしかしゃべってなかったんですけど、MCとして台本を読む場面も増えて、抑揚をつける読み方が上手になったのかな」と自己分析した。

■ぐったりしてしまうような内容でした

サルと家族同然に過ごし、師匠から弟子へと厳しい指導で受け継がれてきた「猿まわし」だが、日光さる軍団は今や、週休2日のシフト制を敷く会社組織に。働き方改革の波に揉まれ、さらには、SNS時代の現実にも直面する。

この物語にナレーションを付け、指原は「日光さる軍団の皆さんが過ごされた、きっと悪い意味での濃密な時間をともに過ごしたような疲労感がありました」と率直な感想。「私が見たのはほんの一部で、それ以上の苦労や話し合いがあったと思う」と推察した上で、「自分がナレーションを担当したからという意味ではなく、本当にちょっとぐったりしてしまうような内容でした」と吐露した。

  • (C)フジテレビ

新入社員たち、彼らの指導係を務める先輩社員のジュニア、師匠の太郎と、それぞれからこぼれ落ちる本音。どの立場に共感したかを聞くと、指原は「それぞれに共感するところがあった」と感じ入る。

「もちろん新人としての立場も経験しているし、伝統芸のようなレベルではないにしても、アイドルの先輩として後輩を育てているので、ジュニアさんにも共感しました。実は、太郎さんにも共感したんです。私はプロデューサーをやっていて、“誰かのミスは自分のミス”という感覚が自分にもあるので、ああいうことが起こったときに自分だったら……と考えていました」

「年齢を重ねれば重ねるほど、全員に共感するんじゃないのかな? 全員にではないにしても、視聴者の皆さんも絶対に誰かには共感できて、苦しくなるんじゃないのかなっていうふうに思います」