■好井はずっと食えるから
――好井さんが仲良くしている芸人仲間の皆さんは熱い方ばかりという印象です。YouTubeで千原ジュニアさんとの対談動画を拝見したのですが、ジュニアさんも本当に素敵な方だなと改めて思いました。
僕の世代くらいやと、ダウンタウンさんと千原兄弟さんって神様みたいな存在なんですよね。だから、ジュニアさんとの飲みの場も、ミスったらあかんって気を張るんですけど、本人は全くそんな人じゃない。もう、めちゃくちゃ優しくて。YouTubeで共演させてもらったときも、「ラジオやりたいんです」って言ってたら、カメラ止まる直前くらいに「じゃあ、YouTubeで一緒にラジオしよか」って。ラジオ自体はちょっとまだ諸事情で遅れてるんですけど、ジュニアさんがそう言ってくれて、ホンマに動いてくれるっていうことがうれしいじゃないですか。
――粋ですよね。
そのあと、芸人10人くらいで飲ませてもらったんですけど、僕も仲良くさせていただいてる山本吉貴さんっていう先輩が、「正直、好井ってどうですかね?」ってジュニアさんに聞いたんです。そしたら、すごいあたたかいことを言ってくれるんですよ。いろんな話をしてくださって、「好井はずっと食えるから」って。
ジュニアさんに「ずっと食える」って言われたら、大振りできるじゃないですか。ジュニアさんの真意は分からないですけど、ヒット狙いじゃなくて、ホームラン狙いでいいねんでっていうことを伝えてくれたんかなと思うし、単純に安心させてくれる優しさもあるし、テレビのまんまの人。すっごいデカい人ですね。基本的に『N93』はゲストが呼べないらしいんですけど(※)、『今なに』にジュニアさん呼ばせてもらいたかったなあ。
※N93の会議でスタッフが「ゲスト券」を引き当てた場合のみゲスト招待が可能。
――好井さんが自分の番組にジュニアさんをゲストで迎える……感慨深いです。
松本(人志)さんと一緒に仕事するとか、これまでに何個か夢を叶えられてるんですけど、自分の番組を持つっていうのも1個の夢で、この番組はまだ終わる可能性も含んでるから、いま三角印で合格してるんですよ。もし満期まで番組を続けることができたら、また夢が叶うんで、なんとか番組を続けられるように動いていきたいです。
――最後に、好井さんの理想とするパーソナリティ像を教えてください。
15、6歳のときにラジオ面白いなって聴き出したんですよ。確か最初はナイナイさんのラジオやったと思うんですけど、寝落ちしたらアカンぞってワクワクしながら、ちょっとでもキレイな音で聴きたいから、アンテナを動かして。『今なに』も、そういう自分が好きやった番組にしたいんですよね。
あの頃の自分が聴いたときに、「このおっさんおもろ!」「今回はめっちゃ感動するやん」って満足できて、ファニーだけじゃなくて、インタレスティングな面白さもある番組にしたいんで、どんなことをしてでも終わりたくないんです! ……やっぱり、ずっと一緒のこと言ってるやつやん。これ、全語尾に「!」付いてるような記事になりません(笑)?
――そのくらいの勢いも感じましたし、貴重なお話をたくさん聞かせていただけました。ありがとうございました!
好井まさお
1984年4月27日生まれ。大阪府枚方市出身。NSC東京校を卒業後、2007年に井下昌城(現 井下 大活躍)とお笑いコンビ「井下好井」を結成。2009年、『M-1グランプリ』準決勝に進出。2017年、フジテレビ系バラエティ番組『人志松本のすべらない話』でMVSを獲得した。俳優としても活躍しており、主な出演作にドラマ『火花』(16・Netflix)、『小さな巨人』(17・TBS系)、映画『ザ・ファブル』(19)などがある。2022年12月31日をもって、井下好井を解散。現在はピン芸人として、3つのYouTubeチャンネル『好井&カナメクト』『好井まさおのトークを浴びる会』『好井まさおの怪談を浴びる会』を運営するほか、TBS Podcast『N93 好井まさおの「今、何してる?」』でパーソナリティーを担当している。