読売テレビ新人アナウンサーの渡邊幹也、西尾桃が、1日、2日の報道番組『NNNストレイトニュース』にて、“初鳴き”(アナウンサーとしてのデビュー)を果たした。
1日、一足先に初鳴きしたのは兵庫県姫路市出身の渡邊アナ。学生時代にブラインドサッカー日本代表戦の実況を務めた経験もあるためか、落ち着いて準備を進める。この日のニュースは京都で祇園祭の幕開けとなる“お千度の儀”が行われたというもの。祭事ならではの慣れない言葉が混ざる原稿も、下読みの段階から正しく読んでいく。しかし本番が近づき報道フロアのニュースセットに座ると、大切なシートを忘れたことに気づき慌てる一幕も。ニュースを読み始めると、思わぬところで詰まってしまうなど、やはりデビューならではの緊張ぶりも見られた。渡邊アナは「1回も間違えたことのないところで間違えたのが悔しいです。ちゃんと反省してどんどん上手くなっていきたいです」と意欲を見せ、デビューした今の心境を「高校生の頃からずっとアナウンサーになりたいと思い続けてきたので、やっとここまで来たんだという気持ちです」と感慨深く語る。朝から本番まで渡邊アナに付き添った大田良平アナウンサーは「本人よりも僕の方が緊張していました」と話しながらも、「下読みからちゃんと出来ていたし、いいデビューが出来るだろうと思っていました。結果的にもいい第一歩を踏み出せたと思います」と振り返った。
兵庫県宝塚市出身の西尾アナは翌2日に初鳴きに挑む。祇園祭の山鉾巡行の順番を決める“くじ取り式”、京都のブランド産品“京たんごメロン”の初出荷がこの日のニュース。学生時代はコーラス部やアカペラサークルで美声を磨き、またeスポーツキャスターのオーディションに参加するなど、人前で声を出すことには慣れている西尾アナは、付き添った森若佐紀子アナウンサーのアドバイスに真剣に耳を傾け、原稿の下読みを繰り返す。本番になると、先程までの緊張は嘘のように、落ち着いた様子でニュースを伝え、アナウンサーとしての一歩を踏み出した。報道フロアに安堵の空気が流れ、見守った森若アナは「直前で“間の取り方”がちょっと気になったので伝えたのですが、本番でしっかり出来ていました。私なら直前で言われても出来なかったかもしれません。いい声も出ていたし、安心して見ていられました」とコメント。しかし当の西尾アナは「『今、伝えているんだ』という気持ちが出て来て、今までに感じたことのない震えが止まりませんでした」と本番を振り返る。終了後、駆け付けた先輩アナウンサーたちに「良かった。安心して見ていられた」と声をかけられると、思わず涙が。そして「アナウンサーとしての第一歩を踏み出せたことがうれしいです。でもダメだったことがたくさんあるので明日からひとつずつ克服していきたい」と次なる課題に向け意欲を見せた。
4月の入社以来、3カ月にわたり教育係を務めたのは、林マオアナと山本隆弥アナ。林アナは「2人の素直な性格が現れた、真っ直ぐなニュース読みができていたと思います。研修で与えられた課題を自分たちなりに咀嚼し、何より伝えることを第一に読んでいた印象です。課題はまだまだたくさんありますが、先輩達からの言葉を胸に刻み、これからのアナウンサー人生を歩んで行ってもらいたいです」とメッセージを寄せ、山本アナは「渡邊は学生時代にキャスターの経験もあり、ある程度、出来上がっていると感じました。言葉の重みだとか学ぶことはまだまだありますが。西尾は、入社時は声について不安を感じており原稿を読むときの姿勢もあまり良くなかったのですが、今日の本番は研修と全然違いました。ちゃんと出来ていたと思います。ふたりのこれからを楽しみにしています」と語った。