ライボの調査機関「Job総研」は、「2023年生理休暇の実態調査」についての結果を6月26日に発表した。調査は、6月7日~12日の期間、社会人の男女828名を対象に行われた。

  • 生理による体調不良に関する職場理解

はじめに、回答者全体に生理による体調不良に関する職場理解について聞くと、75.0%が「理解がある派」と回答した一方で、「理解がない派」は、25.0%となった。続いて、女性回答者328人に生理休暇の利用経験を尋ねると、「ない」(87.2%)が約9割となった。

  • 生理休暇を利用する症状のレベル

次に、生理休暇を利用する症状レベルについて尋ねると、「レベル3(鎮痛剤を飲んでも痛みがあり時々休息する)」が53.7%で最多回答に。次いで「レベル4(鎮痛剤があまり効かず横になる必要がある)」が20.3%、「レベル2(鎮痛剤を飲むと活動ができる)」が17.3%という結果に。

これを男女別に見ていくと、「レベル3」の回答は男性が59.0%に対して、女性の回答は46.3%、「レベル4」の回答は男性が12.2%に対して、女性は32.3%と、生理による体調不良が原因で休暇をとるレベルは、男性が思う症状レベルよりも女性の方が高い結果に。

  • 「生理休暇」という名称と休暇取得の関連性

女性回答者に「生理休暇」という名称と休暇取得の関連性を聞くと、77.1%が名称による取得のしづらさが「ある」と回答。また「生理休暇」という名称以外になる場合、取得への意識変化を聞くと、生理休暇と悟られない名称であれば97.2%が「利用したい(とても+どちらかといえば+利用したいの合算)」と答えた。

  • 生理の症状の重さが出世に関連しているか否か

回答者全体の828人に生理の症状の重さが出世に関連しているか否かを尋ねると、「関連がある(とてもある+ある+どちらかといえばある)」と回答したのは56.9%だった。一方、「関連なし派」の回答は43.1%という結果に。また「関連がある派」を男女別で見ていくと、男性回答は53.5%に対して、女性回答は62.6%になり、女性の方が出世に影響すると考える割合が高いことが分かった。

  • 生理の重さと出世、関連がある理由と無い理由

生理の重さと出世には関連が「ある」と回答した471人にその理由を聞くと、「休む印象がつくと任せてもらう仕事が変わる」が62.8%で最多回答に。次いで「仕事のパフォーマンスが下がる」(62.0%)、「コミュニケーションなど精神的なパフォーマンスが下がる」(33.1%)、「スキルアップのための時間が奪われる」(31.6%)と続いた。

一方「なし派」を回答した357人の理由として、「職場が事情を理解している雰囲気だから」(41.5%)が最も多く、次いで「身近に出世している女性がいるから」(40.3%)、「上司が事情を理解してくれているから」(27.2%)、「生理にそこまで辛い印象がないから」(7.3%)と続いた。