アイランドは6月14日、「2023年上半期のトレンド料理ワード大賞」を発表した。2023年上半期にブログやInstagram、TwitterなどのSNSで話題になった料理関連のワードを選出し、ユーザーを対象に実施したアンケートをもとにランキング化した。

  • 大賞は「暗殺者のパスタ(スパゲッティ)」画像提供:四万十みやちゃん

同ランキングは、フーディストサービスが運営するメディア及びコミュニティ「レシピブログ(ブログ)」「フーディーテーブル(Instagram)」「スグレピ(Twitter)」が、2023年上半期の検索数や投稿数などを基に上半期に注目された料理関連ワードを選出。5月19日~26日に、各サービスに参加するユーザー459名を対象に2023年上半期の料理トレンドを振り返るアンケートを実施。その結果をもとに決定した。

大賞は「暗殺者のパスタ」(スパゲッティ)だった。南イタリア・プーリア州発祥の料理で、スパゲッティをフライパンで焼き付けてからトマトソースを煮含める独特の調理法と「トマトソースが飛び散って殺人現場のようだから」「唐辛子が殺人的に辛いから」などが由来とされるユニークな名前で話題になった。

ユーザーからは、「美味しくて何度も作りました」「これは簡単で男性でもキャンプで作ったりと本当にいいと思いました」「とにかくインパクトがあり、一時期SNSでこのキーワードを見ない日はないような時期があった」などのコメントが寄せられた。

2位は「アルモンデ」だった。新たに食材を買うのではなく「あるもので=アルモンデ」工夫して作る料理のことで、物価高への対応を節約や我慢と捉えるのではなく、肉を豆腐に置き換えて炒め物を作ったりと賢くおいしくアレンジする前向きな考え方が話題を集めた。

ユーザーからは、「キャプション内やハッシュタグでこの言葉を使用されているのを目にしている」「いろんなものの値上げが相次ぐなか、より「アルモンデ」を意識するようになりました」といった声が挙がっている。

  • 2位「アルモンデ」 ※イメージ

3位は「ライスペーパー」だった。さまざまな具材を巻いてトッポギ風にしたり、クリームや果物を巻いてスイーツにしたりなど、ライスペーパーを使ったさまざまなレシピが話題を集めた。中の具材が透き通って見えるので見た目もよく、もちもち食感も楽しいとの声も寄せられている。

「YouTubeなどの動画サイトでライスペーパーを使ったアレンジを載せているものが多く見かけられたから」「巻いてしまえば何でも可愛らしく見える。ストック出来ることも魅力的です」などのコメントが寄せられた。

  • 3位「ライスペーパー」 画像提供:画像提供:rina(@rina_kitchen)

4位は「ちくわレシピ」だった。物価高騰が続き今期もさまざまな節約レシピが人気だが、中でもちくわは人気の食材で、多くのフーディストたちからちくわレシピが投稿された。「手軽に使える食材の上に、節約料理にもなるので」「物価高の中、100円未満で買えて味が出る、お肉にカサ増しするなど利用価値大」などの声が挙がっている。

  • 4位「ちくわレシピ」

5位は「アイリスオーヤマ」だった。生活家電や調理家電など多彩な製品を開発・販売する日本のメーカーで、手頃な価格で高品質なアイテムを揃えていることから、一人暮らしから子育て世代まで幅広く支持を得ている。「こんな家電があったら良いなと思う機能を備えていて、今だけでなく長期のトレンド家電になりそうです」「「#オーヤマくん」などタグを付けた投稿も目立っていた」というコメントもあった。

6位には、「せいろ(蒸籠)」がランクインした。ご飯やおかずの調理だけでなくパンの温めやお弁当作りにまで幅広く活用し「#せいろ生活」「#蒸籠のある暮らし」といったハッシュタグで発信する人が増加した。

  • 6位「せいろ(蒸籠)」

7位は「ショートムービーレシピ」だった。Twitterではこれまで画像とテキストでレシピを投稿する傾向が強かったが、30秒以内の短い動画とテキストでレシピを投稿するフーディストが急増した。

8位は、大根、白菜、キャベツ、新玉ねぎなどを大きめに切ってフライパンでじっくり焼く「野菜のステーキ」だった。野菜のおいしさを再認識し、魅力を最大限楽しむ方法として上手な焼き方や味付けを紹介するフーディストが多かった。

9位は「リュウジの本気カレー 」だった。人気料理研究家のリュウジさんが発売した冷凍カレーで、オイスターソースや豆板醤、花椒などさまざまな調味料が使用された唯一無二の味わいが特徴。販売開始後はわずか数時間で完売してしまうほど話題になった。

10位は「爆速」。今までの常識を覆すような調理法で、あっという間に作れるレシピを表現する際に用いられている。中でも爆速レシピクリエイター・およねさんのレシピは10分前後で作れるものが多く、InstagramやTikTokで話題となっている。

同社では、2023年下半期にフーディストサービスが注目する食材として、高騰する輸入小麦の代替食材として注目されている「米粉」、同じく高騰している卵の代替食品、世界で注目を集めている海藻類を挙げている。また月間アクティブユーザーが1億人を突破したChatGPTが話題となっているが、料理とAIツールの活用についても注目とのこと。