三菱重工グループと住友商事は、メンテナンスを受注しているフィリピン・マニラ都市圏の都市鉄道、MRT3号線について、2025年7月まで事業延長が決まったと発表した。

  • マニラの幹線通り沿いを走るMRT3号線

MRT3号線は、マニラの主要幹線道路沿いを走る都市鉄道。2000年の全線開業当初から三菱重工の現地法人と住友商事がメンテナンスを請け負っていたが、2012年にいったん契約が終了。その後、システムの老朽化や予備品調達の停滞などにより運行編成数が減少し、システムの稼働率が著しく低下したことから、2019年に三菱重工グループと住友商事が改修とメンテナンス事業を再び受注した。

今年2月までに全72両の解体検査を完了し、運行速度は30km/hから60km/h、営業投入編成数は10~15編成から18~20編成に改善された。改修完了後も、高い稼働率を維持するためのメンテナンスを継続的に行っている。今回、6月から25カ月間の事業延長でフィリピン運輸省と合意し、契約を結んだという。

  • 三菱重工グループと住友商事が改修を行った車両

今回の契約では、メンテナンスに加えて工事の実施も盛り込まれた。他路線の乗入れもある共通駅への軌道延伸・信号機器の設置、1編成あたりの車両数を3両から4両に増やすために必要な待避線の拡張を含むとのこと。