JR東日本とKDDIは、品川開発プロジェクトの一環で高輪ゲートウェイ駅周辺に誕生する新たな街「TAKANAWA GATEWAY CITY」において共創し、分散型スマートシティの実現をめざすと発表した。KDDIは2025年春に本社の移転も予定している。

  • JR東日本とKDDIによる「TAKANAWA GATEWAY CITY」での共創イメージ

両社は「TAKANAWA GATEWAY CITY」で都市OSを活用し、新たなサービスを創出する考え。都市OSとは、街の設備や人などあらゆるデータを収集分析し、分野をまたいでデータを活用できるプラットフォームを指す。「TAKANAWA GATEWAY CITY」では、街から得られるデータに加え、JR東日本が持つ鉄道や駅のデータ、KDDIが有する人流データ等を収集し、デジタルツイン上で分析することにより、3つのサービスを提供する。

1つ目は、街に関わる人に快適なサービスの開発。オフィスの入退場記録や鉄道・商業などのデータを組み合わせ、分析した結果をリアルタイムにフィードバックすることで、街に住む人・働く人・訪れる人に最適に情報をリコメンドするサービスを開発する。

2つ目は、防災シミュレーションを活用した「強靭なまちづくり」の推進。リアル空間とバーチャル空間が連動したプラットフォーム「デジタルツイン空間」に作成した屋内外の3D都市モデル上に、実際の街から取得した人流や設備のデータをかけ合わせ、精度の高いシミュレーションを行う。

  • 防災シミュレーションイメージ

3つ目は、ロボットを活用したサービス。都市OSのデータを活用し、ロボットが自律的に走行ルートや人の有無を判断して回遊販売を行うなど、「ロボットが人に寄り添う世界」をめざす。