「細心の注意を払う」は、ビジネスシーンでもよく見聞きする言葉の一つ。慎重な対応が求められる場面に適した表現なので、正し使い方を覚えておきましょう。

本記事では、「細心の注意を払う」の意味や使い方・ビジネスシーンで使える例文を紹介します。また、類語・言い換え表現や英語表現についても解説するのでぜひ参考にしてみてください。

「細心の注意を払う」の意味とは

  • 「細心の注意を払う」の意味とは

「細心の注意を払う」とは、「細かいところまで意識する・気をつける・気を配る」という意味です。主に人や物ごとの動向などを指して使います。

「細心」という言葉だけでも「細かいところまで気を配る」という意味を持ちますが、さらに「注意を払う」を付けて「細心の注意を払う」として使っても問題ありません。

「細心の注意を払う」の使い方と例文

  • 「細心の注意を払う」の使い方と例文

ここでは、「細心の注意を払う」という言葉の使い方、ビジネスシーンで使える例文を紹介します。また、敬語表現についても紹介します

慎重な対応が求められる場面や注意喚起の場面

「細心の注意を払う」は、業務において慎重な対応が求められる場面で使える表現です。例えばミスできない業務にあたる際に、「細心の注意を払って取り組みます」と一言添えると、相手に安心感を与えることができます。

一方、相手に注意を促したい場合にも使える表現です。ミスしてほしくない業務や取り扱いに気をつけてほしい物があった場合に「細心の注意を払って対応してください」のように使うことで、ただ「注意してください」と言うよりも重要度が伝わります。

謝罪文で誠意を示したい場面

謝罪文にも「細心の注意を払う」を使うことができます。謝罪文を書くときは、起こしてしまったミスを謝罪するだけでなく、改善する姿勢を相手に示すことが重要です。「今後は細心の注意を払って納品いたします」のように、一言添えると誠意が伝わりやすくなるでしょう

ビジネスシーンで使える例文

前述の場面などを想定したビジネスシーンで使える例文を紹介しましょう。

【例文】

・以前トラブルがあったため、引継ぎは細心の注意を払って行います
・誤りのないように、資料の作成には細心の注意を払います
・一度保存したあとに修正はできません。細心の注意を払って入力してください
・壊れやすい製品のため、取り扱いには細心の注意を払ってください
・今後はダブルチェック体制を設けた上で、同じミスがないよう細心の注意を払います
・院内に病原体を持ち込むことのないよう、細心の注意を払いましょう

「細心の注意を払う」の敬語表現は?

「細心の注意を払う」は敬語表現ではありません。そのため、目上の人や取引先の人に使う場合は、敬語表現にするのが望ましいといえます。丁寧な印象を与えるためにも、以下のような表現を使ってみましょう。

【例文】

・細心の注意を払う所存でございます
・細心の注意を払ってまいります

「細心の注意を払う」の類語・言い換え表現

  • 「細心の注意を払う」の類語・言い換え表現

ここでは、「細心の注意を払う」と似たような意味を持つ類語や言い換え表現を紹介します。場面に応じて上手く使い分けましょう。

類語 例文
気を張る 落とさないように気を張る
気を付けて 気を付けて行動する
神経を使う 神経を使って細かい作業をする
注意を向ける よそ見しないよう注意を向ける
警戒する 熱中症に警戒が必要だ
慎重になる 作業するときはいつも慎重になる
気を配る ミスをしないよう気を配る
細かい配慮をする 相手に対する細かい配慮を心がける
念入りに確認する 忘れ物をしないよう念入りに確認する

慣用句・ことわざ

「細心の注意を払う」と近い意味を持つ慣用句やことわざには、下記のようなものがあります。

・石橋を叩いて渡る
・念には念を入れよ

「細心の注意を払う」の英語表現

  • 「細心の注意を払う」の英語表現

英語で「細心の注意を払う」と言いたい場合は「pay close attention to」という表現を使えます。「pay」はお金を払うことを意味する言葉として知られますが、注意を払うという意味でも使える言葉です。

【例文】
Please pay close attention to explanation.
訳:説明には細心の注意を払ってください

「細心の注意を払う」を正しく使おう

  • 「細心の注意を払う」を正しく使おう

「細心の注意を払う」の意味や使い方・例文、類語・言い換え表現などを紹介してきました。

「細心の注意を払う」は「細かいところまで意識する・気をつける・気を配る」という意味を持ち、慎重な対応が求められる場面や注意喚起の場面で使います。また、謝罪文にも使える表現です。

ビジネスシーンで使う際は「最新の注意を払う」などの変換ミスに注意して、間違いのないよう正しく使いましょう。