副業が珍しくない世の中になり、「自分も何かやってみたい」と考えている人は多いでしょう。特に最近では、コロナ禍をきっかけに在宅ワークが浸透し、自宅でできる副業も増えています。

しかし、さまざまな副業があり、「どれを選べばいいかわからない」という人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、在宅ワークが可能な副業10選をご紹介します。また、自宅でできる副業の選び方、在宅ワークの注意点もあわせて解説しますので、副業を検討している人はぜひご参考ください。

■自宅でできる副業の選び方

自宅でできる副業はたくさんありますが、仕事選びで失敗しないためには、以下の点を抑えておきましょう。

・目的に合わせて仕事を選ぶ

副業を選ぶ前に、自分はなぜ副業を始めるのか、目的を明確にしておきましょう。そのうえで、その目的に合わせて仕事を選ぶのがおすすめです。たとえば、「金額は小さくても、お小遣い程度のお金を確実に稼ぎたい」という人と、「すぐに収入にならなくてもいいから、いずれはそれなりの副収入を得たい」という人では、選ぶべき仕事が違うからです。

まず、自分は副業に何を求めているのかを明らかにしてから、仕事を選びましょう。

・自分に合う仕事を選ぶ

副業で希望する金額を稼ぐには、1つの仕事をある程度長く続ける必要があります。短期間にコロコロ仕事を変えると、コツがつかめずスキルも身に付きません。副業を長く続けるには、自分に合う仕事を選びましょう。

いくら稼げると思っても、無理をしないとできない仕事は続けられません。仕事の内容や働き方が自分に合うかどうか、よく見極めることが大切です。

・小さく始められる仕事を選ぶ

在宅で副業する場合は特に、初期費用が抑えられ小さく始められる仕事が適しています。また、大がかりな設備や多くの在庫を必要とする仕事も、スペースや家族からの同意という点で難しい場合があるのでよく考えましょう。

請け負う仕事もはじめは少しにしておき、慣れてきたら仕事量を増やしましょう。

■在宅ワークの注意点

在宅で副業を始めるなら、注意すべき点もあります。特に気を付けたい点を、以下にまとめました。

・オンとオフをうまく切り替える

在宅でできる仕事は自由度が高いぶん、自己管理が求められます。ダラダラと時間を費やすと、プライベートの時間が削られるばかりか、効率が下がり「たくさん働いているのにあまり稼げない」という状態になりかねません。

副業する時間を決めてその範囲で取り組む、いつでもできる仕事でも自分で締め切りを設けるなど、オンとオフをうまく切り替えるよう工夫しましょう。

・一定以上稼いだら確定申告をする

これは在宅ワークに限った話ではありませんが、副業で一定以上の利益が出たら、自分で確定申告をする必要があります。パートやアルバイト以外の副業の場合、収入から経費を引いた年間所得が20万円を超えたら、確定申告の義務が生じます。

確定申告の対象なのに申告しないままでいると、余分に税金を納めるペナルティが課されますので、注意しましょう。

・勤め先の副業規定を確認する

自宅で気軽にできる仕事だとしても、勤め先の副業規定は確認しておきましょう。会社によっては、副業を禁止していたり、許可が必要だったりするところもあります。

勤め先とのトラブルを避けるためにも、就業規則は事前に目を通しておきましょう。

■初心者向け在宅ワーク5選

自宅でできる副業には、どのような仕事があるのでしょうか。まずは、副業初心者におすすめの在宅ワークを5つご紹介します。

1.ポイントサイト

ポイントサイトとは、サイト内でポイントを獲得し、貯めたポイントを現金や電子マネー、ギフトカードなどに交換できるサイトです。ポイントサイトでポイントを得る方法はさまざまで、広告動画の視聴や資料請求、クレジットカード発行のほか、サイトを経由したネットショッピング、旅行の予約などでもポイントを獲得することができます。

ポイントサイトを利用すれば手軽にポイントが貯められますが、1回に得られるポイントはわずかなことが多く、月に稼げる金額は数千円程度が目安となります。空き時間でお小遣い稼ぎがしたい、という人に向いている副業です。

2.データ入力

データ入力は、データを集計し、指定された数字や文字をエクセルなどに入力する仕事です。入力するデータは、企業の顧客情報や売上データ、商品情報などがあります。

データ入力で高い収入を得ることは難しいですが、いつでも安定して仕事があるため、毎月一定の収入が欲しいという人にはおすすめです。また、パソコンとインターネット環境さえあれば始められますので、初期費用がかからない点も魅力でしょう。

データ入力の仕事は、求人サイトやクラウドソーシングサイトで見つけられ、求人サイトの場合は時給制、クラウドソーシングサイトの場合は出来高制となっていることが多いです。自分のペースで取り組みたい場合は、クラウドソーシングサイトで探すといいでしょう。

3.文字起こし

文字起こしとは、音声データを聞き取って文章化する仕事です。以前からある仕事ですが、インターネットや動画コンテンツの普及により、仕事の幅が広がっています。

文字に起こす音声は、講演やインタビュー、YouTube動画などが多く、音声が長いほど報酬も高くなる傾向にあります。集中力がありタイピングの速さに自信のある人は、ある程度の副収入が得られるかもしれません。

文字起こしは比較的簡単にできる仕事ですが、単に音声を文字に起こすだけではなく、文章として整えることを求められる場合もありますので、その点は注意しましょう。また、英語や韓国語などの翻訳を兼ねる文字起こしもあり、その場合は一般的な文字起こしより単価が上がります。

文字起こしの仕事は、データ入力と同様、クラウドソーシングサイトで見つけることができます。自分が興味のある分野の文字起こしなら楽しく取り組めますので、幅広く募集を見てみましょう。

4.フリマアプリ

物を販売する仕事も、初心者に向いている副業です。特に、インターネットで物を売るのが初めての人は、気軽に出品できて操作も簡単なフリマアプリから始めることをおすすめします。

商品を仕入れて販売すれば、月5~10万円程度を稼ぐのは難しくありませんが、まずは、自宅の不用品を出品して取引に慣れましょう。サイズアウトした子供服や使わなくなった家電など、家の中の不用品を探してみてください。

不用品の販売で取引に慣れたら、商品の仕入れを行う本格的な物販にステップアップしましょう。なお、フリマアプリには「メルカリ」「楽天ラクマ」「PayPayフリマ」などがあります。複数のフリマアプリを利用して販売の場を広げると、そのぶん売上アップにつながります。

5.スキルシェア

スキルシェアとは、自分の持つスキルや特技を提供してお金を得る仕組みです。スキルを購入した人と直接会う場合もありますが、オンラインでスキルの提供を完結させることも可能です。

提供できるスキルは非常に幅広く、たとえば、占い、料理、ヘアメイク、ビジネスのアドバイス、サイト制作、集客のコンサルティングなどがあります。

「自分には特別なスキルなんてない」と思っても、他人からすると「お金を出してでも教えてほしい」という需要になるかもしれません。仕事で身に着けたビジネススキル、趣味で研究してきたメイクテクニックなど、人より少し優れていると思う自分のスキルや特技を探してみましょう。

■独立も視野に入る在宅ワーク5選

次に、副業から始めていずれは独立も目指せる在宅ワークを5つご紹介しましょう。

1.Webライター

Webライターは、Webサイトのコラム執筆など、Web上のさまざまな文章を作成する仕事です。Webライターの仕事は幅広く、商品の口コミといった比較的簡単なものから、電子書籍を出版したい人の執筆代行、商品のLP(ランディングページ)の制作など本格的なライティングまで多岐にわたります。

Webライターは需要があり仕事の募集も多いため、まずは難易度の低いものから始め、スキルを身に着けながらより難しい仕事をこなしていくといいでしょう。経験がないうちは高い報酬を得ることは難しいですが、実績を積み、得意分野ができると、徐々に収入が上がっていきます。

2. せどり・ネットショップ運営

せどりとは、安く仕入れた商品を高く売り、利益を得る仕事です。初心者でも比較的簡単にできますが、一方で、本格的に取り組めば、本業を超えるほどの収入を得ることも不可能ではありません。

ネットショップ運営もせどりと同じく物を売る仕事ですが、すぐに始められるせどりと比べると、ネットショップの設置などに多少の時間や費用を要します。ただし、最近ではネットショップ開設サービスや決済サービスが充実しているため、ネットショップの開設や運営はさほど難しくはありません。

また、こうした物販は、作業を人に任せられるメリットがあります。作業を外注化すれば、利益を得ながら自分の時間を作ることも可能です。

3. 動画編集

動画編集は、YouTube動画や結婚式で流すムービーなどの編集をする仕事です。音声やテロップを入れるだけの比較的簡単な作業から、動画の構成を考えるものまで、さまざまな依頼があります。

動画編集の仕事をするには、動画編集ソフトを使いこなす専門性やソフトの初期投資が必要です。しかし、スキルを身に着ければ長く安定的に稼ぐことができ、独立も視野に入るでしょう。

はじめは簡単な作業からこなして技術力を高め、徐々に難しい案件や単価の高い案件も受注していきましょう。

4. Webデザイナー

Webデザイナーは、企業などから依頼されたWebサイト、アプリなどのデザインや制作を行う仕事です。まずはクライアントと打ち合わせを行い、相手の要望に沿った全体の構成を考え、サイトを制作していきます。

Webデザイナーになるには、デザインやコーティング作業を行うための専門的スキルが必要で、未経験の場合、独学またはスクールに通って学ぶことになります。また、デザインのためのパソコンやソフトなど、高額な設備も欠かせません。

ただ、Webデザイナーの仕事は安定的な需要があり、実績を生かして次の仕事につなげやすいというメリットがあります。

5. プログラマー

プログラマーとは、システムエンジニア(SE)が設計した全体のプログラムの仕様書に基づき、プログラム言語を用いてシステムやソフトを開発する仕事です。高度な専門知識を要しますが、プログラマーの需要は高く人材不足でもあるため、優秀なプログラマーは引く手あまたとなり、安定的に高収入を得られる可能性があります。

求められるものをプロジェクトの納期通りに確実に納めなければならない、トラブルにも柔軟に対応しなければならないなど大変な面も多いですが、高い収入が見込めるやりがいのある仕事です。

■自分に合う副業を見つけよう

今回は、在宅ワークが可能な10の副業をご紹介しました。まずは副業の目的を明確にしたうえで、ご自身に合う副業を見つけてみましょう。

歴史的な物価高の中、「会社の給料はそのまま」という人も多いかもしれません。だからこそ、この機会に副業を始め、収入を増やしてみてはいかがでしょうか。