近畿日本鉄道は、線路周辺の環境向上に一層注力するため、鉄道法面で使用可能なラジコン式草刈機を導入すると発表した。3月1日から名古屋線などに導入し、現場作業で順次使用していく。

  • ラジコン式草刈機の使用イメージ

  • 本機

  • ラジコン送信機

導入するラジコン式草刈機は、筑水キャニコムが開発した製品「CG271」。安全な場所からラジコン操作を行うことにより、傾斜45度の法面においても本体が転倒することなく雑草を刈り取ることができる。ラジコン式草刈機の開発にあたり、近鉄は試験施工の実施や鉄道法面での使用についてキャニコムと意見交換するなど技術協力を行ってきた。

現在、約1,500平方メートルの法面の草刈りに5名の作業員を5時間動員するなど、鉄道法面の草刈り業務に多くの人員を必要としているが、ラジコン式草刈機の導入により、作業員は操縦者と見張員の2名、作業時間は1時間程度になることが期待できる。危険を伴う重労働の刈払機を用いた作業からラジコンの操縦に置き換えることにより、作業員の安全確保と労力軽減を実現できることも大きなメリットとしている。