大井川鐵道は、冬の閑散期(2~3月)に合わせ、SL列車の増発や「温泉シャトルバス」の運転など、「今ある資源で最大限の挑戦」を行うと発表した。

  • 蒸気機関車C10形8号機によるバック運転の様子

同社の大井川本線は2022年9月の台風被害を受け、家山駅以北の区間(家山~千頭間22.4km)で現在も不通が続き、バス代行運転を行っている。こうした状況下でも、「沿線地域ににぎわいを提供し、活性化させる」との使命を果たしたいとして、積極策を採ることとした。

2月4~6日、2月11~13日、2月18~20日、2月23~27日、3月4~6日の計17日間、新金谷~家山間を1往復しているSL急行「かわね路号」を2往復に増発して運転する。増発便の運転時刻は新金谷駅14時14分発・家山駅14時43分着、家山駅12時52分発・新金谷駅13時19分着となる。

この時期のSL列車に関して、客車の暖房が蒸気機関車で発生した蒸気をパイプで送る方式となっており、「ほどよいうるおい、肌やのどにやさしい暖房」と同社はPRする。家山駅からの復路は、2022年12月に12年ぶりに復活した蒸気機関車のバック運転も楽しめる。新金谷~家山間を片道乗車する場合の料金(運賃+SL急行料金)は大人1,690円、こども850円。

  • SL列車の客車内部

  • 客車を蒸気で温める蒸気暖房の様子

SL運転日などに合わせ、2~4月に川根温泉ホテルと家山駅を結ぶ「温泉シャトルバス」を運行する。川根温泉ホテル前14時15分発・家山駅14時20分着で運転され・家山駅を14時59分に発車するSL列車に接続する。「温泉シャトルバス」の運賃は大人150円・こども80円。

SL急行「かわね路」号に2往復乗車するプランも発売。合計4回の乗車で、先頭車・最後尾・大井川の川側・大井川川側の逆(山側)という4パターンの座席に乗車できる。駅弁が付き、旅行代金は1人1ボックス(4席)独占の場合1万3,000円。通常の座席の場合は大人9,000円・中高生8,000円・小学生5,500円。大井川鐵道公式サイトで申込みを受け付ける。

その他、SL乗車と川根温泉ホテルのランチバイキングをセットにした旅行商品も販売。旅行代金は大人6,500円・小学生3,600円・4~6歳3,000円・3歳以下(SL列車の座席なし)500円。大井川鐵道公式サイトにて申し込みを受け付ける。