リクルートが発行する旅行情報誌『じゃらん』は1月25日、「レトロ温泉街」に関する調査の結果を発表した。同調査は2022年12月7日~9日、全国の20代~50代の1,088名を対象に、インターネットで実施した。
タイムスリップしたような感覚が楽しめそうだと思う温泉地を尋ねたところ、最も多い回答は「四万温泉」(群馬県)だった。西暦900年代から湯治場として親しまれてきたともいわれる温泉地で、カフェや土産店が集まる温泉街は、懐かしのスマートボールや射的で遊べる遊技場もあり、昭和レトロの雰囲気が漂っている。信号、コンビニ、ネオンなどが一切ない静かな風情を楽しむことができる。
2位は「銀山温泉」(山形県)だった。白銀橋のそばには、建築家の隈研吾氏が設計した趣のあるデザインの共同浴場「しろがね湯」がある。銀山川を挟んで立ち並ぶ木造旅館は情緒あふれ、木製の格子窓や外壁のしっくい、ガス灯の街灯がともる光景は、まるで昭和初期にタイムスリップしたような雰囲気を楽しめる。
3位には「渋温泉」(長野県)がランクイン。1,300年前に開湯した温泉で、宿泊者には9カ所の共同浴場が無料で開放される。石畳が続く街並みの中には、2003年に国の登録有形文化財に認定された温泉旅館「金具屋」もあり、古き良き温泉街の歴史が感じられる。
4位は「伊香保温泉」(群馬県)だった。万葉集や古今和歌集などにも登場するほど歴史の古い温泉で、365段の石段街があることでも知られる。石段の両側には旅館や土産店、飲食店、射的などの遊技場もあり、風情漂う散策が満喫できる。
5位は「黒川温泉」(熊本県)だった。街全体の風景がまるで一つの旅館のように自然へと溶け込んでいるところが黒川温泉ならではの魅力。2022年6月には、温泉街の飲食店や土産処でも使える27の旅館の露天風呂を巡れる入湯手形がリニューアルした。