『仮面ライダーギーツ』と『仮面ライダーリバイス』の仮面ライダーたちが最強コラボを果たした映画『仮面ライダーギーツ×リバイス MOVIEバトルロワイヤル』が、12月23日から公開される。映画の公開を記念し、今回は仮面ライダーバッファ/吾妻道長を演じる杢代和人に単独インタビューを敢行した。
複数の仮面ライダーが生き残りをかけて危険なミッションに挑む「デザイアグランプリ」に複数回エントリーしている道長は、仮面ライダーギーツ/浮世英寿(演:簡秀吉)に強烈なライバル心を抱いており、誰よりも「勝つこと」への執着が強い青年。無口でぶっきらぼうなふるまいを見せる一方で、他人に対する思いやりや人情をも持ち合わせている道長を魅力的に演じている杢代に、気になる映画の見どころや印象的なシーン、そしてミステリアスに進行するテレビシリーズについての感想、レギュラーキャスト同士のチームワークについて尋ねてみた。
――『仮面ライダーギーツ』は複数の仮面ライダーが叶えたい「世界」を作るべく熾烈な生き残りゲームに参加する、という物語ですが、放送が始まって3か月以上が過ぎた現在、ここまでライダーの入れ替わりが激しいとは思いませんでした。メインキャストの1人である杢代さんは、デザイアグランプリの今後の流れは把握しているのでしょうか。
いえ、キャストのみんなもこの先いったいどうなるのか、みたいなことはわからないのですが、新しい台本をいただいて、この先「ラスボス」が出て決戦になるぞ……と、視聴者の皆さんよりはもちろん早くわかります(笑)。どのライダーがどのタイミングで退場、あるいは脱落するかなどは誰も知らないので、第8話で景和(タイクーン)が脱落したときはビックリしました。デザイアグランプリの洗礼を受けました。(笑)
――確かに、放送前のコメントでもレギュラーのみなさんそれぞれ「いつどこで誰がいなくなるかわからない」とお話しされていましたね。
それだけに、次の台本にどんなことが書いてあるのかすごく気になるんです。ワクワクしながら、というよりはドキドキしながら読んでいます。
――第6話では、かつてデザイアグランプリの参加者だった親友が退場し、消滅したという道長の過去が明かされました。
道長が英寿に激しい敵対心を抱いている理由があの回ではっきりしました。逆に言えば、道長の戦う原動力ってそこだけなんです。過去が判明してから、自分としても道長の芝居がやりやすくなりました。
――普段の道長は建築作業員として、地道に働いています。機能性を重視したアクティブな衣装についてのご感想をお願いします。
作業着でありながら、ちょっとオシャレな要素を入れ込んでいて気に入っています。作業現場で働くシーンでは、自分がこれまで身に着けたことのない器具をいろいろ装備しているので、リアルな「重み」として仕事を実感することができます。こんな体験をさせていただける機会もそうそうないので、常に新鮮な思いで演技をさせて頂いています。
――実際に働かれている作業員さんの気持ちに立ってお芝居をされているんですね。
それはあります。街を歩いているとき、あちこちで工事が行われているのを見かけますが、そこで作業員の方々の苦労とか、運んでいる資材の重さなどを今まで以上にリアルな感覚で捉えることができるんです。道長の役どころは、非常に得がたい体験だと思いました。
――デザイアグランプリの特徴は、一旦戦いが終わったあと、残った参加者が「サロン」に集い、次の戦いが始まるまで待機しているところだと思います。サロンで他のライダー、特に英寿と対立する道長のシーンを撮っているときの様子を教えてください。
みんな殺気立っていて、どうしても火花バチバチという雰囲気になりますよね。あのサロンのシーンが『ギーツ』という作品の独自性になっていると思います。戦いを終えて、悔しいといった気持ちや、なんでこうなるんだという戸惑いの気持ちが渦巻いて、日常生活とは違った緊張感を持つことができます。サロンではいつでも俺は戦える、というONの状態でいるので、ライダー同士の会話からゲーム開始の声を聞き、飛び出していって「変身」という流れが多いです。
――たったひとりの「デザ神」を選ぶためのデザイアグランプリですから、本作の仮面ライダーは全員がライバル同士といえますが、実際のレギュラーキャストのみなさんはとても仲良くされているとうかがいました。撮影の合間はどんな雰囲気なのですか。
たとえばサロンでの撮影だと、ケンカ腰で会話をしている撮影が終わると、とたんにリラックスしたムードになったりします。円形のソファーに座っていると、どうしてもみんな見つめ合う形になるんです。それほどスペースがないから離れられないし(笑)。撮影が終わると、みんなでご飯食べに行ったりすることもあります。普段は仲がいいからこそ、芝居では全力で「対立」ができるんだと思います。