無料語学アプリ「Duolingo」は12月7日、『Duolingo Language Report 2022』を発表した。同調査は2021年10月1日~2022年9月30日に、Duolingoで言語を学習したDuolingoのユーザーデータを集計・分析した。
ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、世界で130万人以上のDuolingoユーザーがウクライナ語の学習を開始した。多数の避難民を受け入れた周辺国のみならず、日本でもウクライナ語の学習者数は侵攻1カ月後には前月比1,700%増となった。
2021年の調査でDuolingo対応言語全40言語中38位であったウクライナ語は、2022年は14位へと急上昇。2022年におけるウクライナ語学習者数が急成長した国は、1位「アイルランド」(2,229%)、2位「ドイツ」(1,651%)、3位「ポーランド」(1,615%)、4位「オランダ」(1,590%)、5位「チェコ」(1,513%)となった。
世界で最も学習者数の多い言語は「英語」だった。2位以下は「スペイン語」、「フランス語」、「ドイツ語」と続く。公用語とする国が比較的多い言語が上位を占める中、「日本語」は昨年に続いて5位にランクインし、日本の文化への世界的な関心の高さがうかがえる結果となった。
日本国内で学習者が多かった言語は「英語」で、2位は「韓国語」、3位は「中国語」だった。4位には「日本語」がランクインしているが、これは渡航制限の緩和によって旅行者やビジネスパーソンが日本に戻ってきたことなどが影響していると考えられるという。
日本の新規学習者が、2022年に語学を学び始めたきっかけについて聞くと、「学校」(20%)が最も多かった。子どもに教えたり、学んでほしいということを意味する「家族」が17%、「旅行」は13%だった。
学習時間を調査したところ、世界で最も平均学習時間が長い国は「日本」だった。2位は「ベラルーシ」、3位は「ハンガリー」、4位は「ロシア」、5位は「チェコ」となった。
学習者の年齢別分布を、グローバル平均と日本平均で比較すると、13~17歳、18~22歳など学生層の割合はグローバル平均よりも低いが、23~29歳以上ではほぼすべての年齢層でグローバル平均を上回る。社会人の学び直しにも注目が集まっているが、大人になってから語学を改めて学習する人も増えていると考えられる。