「昭和レトロカー万博 2022」(大阪府 舞洲スポーツアイランド 空の広場で開催)の会場で、非常にシブい2台の「働くクルマ」を見つけた。いすゞ自動車のディーゼルトラックと三菱のオート三輪だ。2台を復活させた一般社団法人よみがえる岐阜の方に話を聞くと、かなり珍しいクルマなのだという。
日本に数台の希少車種?
まずは三菱のオート三輪だ。マツダとダイハツ工業の三輪はときどきイベントで見かけるが、三菱製は珍しい。
三菱自動車のHPによると、同社(の前身)は1946年(昭和21年)6月に0.4トン積み三輪トラックの試作車「XTM1型」を製作し、「みずしま」と命名。翌1947年5月には0.5トン積みの「TM3A型」として本格的に生産・販売を開始した。小型三輪自動車の生産は1962年まで続き、総生産台数は約9万台に達したそうだ。
現場で見たときは「この車両の詳細は帰ったらネットでゆっくり調べよう。ネットで検索すれば、わからないことなんてほとんどないんだから……」などとたかをくくっていたのだが、いざ調べてみると、この車両自体の情報はほとんど出てこない。車内にあったプレートを見て、「新三菱重工業」の「水島製作所」(岡山県倉敷市)で作られた「1961年式」の「車両型式TM16G」だということはわかった。
次のクルマは1962年式のいすゞ「TX552」だ。約40年も岐阜県内の倉庫に眠っていたものを発見し、蘇らせた1台なのだという。現在は日本に数台しか残っていない貴重なクルマだそうだ。
これら2台のクルマは車検付きで、今でも走らせられるというから驚きだ。