日本初の一合瓶ブランド「きょうの日本酒」が、12月5日より正式にサービスを開始した。それに先立って12月4日に「HOTEL K5」にて開かれた体験会に参加してきのたで、その様子をみなさんにお届けしていこう。

  • 一合瓶の日本酒専門店「きょうの日本酒」が、12月5日より正式にサービスを開始した

「余すことなく、丁度よく」楽しめる日本酒

「きょうの日本酒」は、日本各地の酒蔵を巡って選んだ日本酒たちを一合瓶(180ml)で販売している。日本酒と言えば、一升瓶・四合瓶のイメージがある人も少なくないはず。そのため、購入するにはハードルが高いと感じることも。

だが、日本酒の魅力を「余すことなく、丁度よく」楽しめるようにと、一合瓶で提供するのが「きょうの日本酒」だ。

全国各地の酒蔵から選りすぐりの銘柄を組み合わせ、「一息つくときのお供に」「料理に添えてを楽しむ」「みんなで賑やかに楽しむ」など12のテーマに合わせた、一合瓶のセットを提供している。

サービスの特徴は?

そんなめずらしいサービスの特徴を、実際にお酒をいただきながら伺った。

何と言っても最大の特徴は、⼀合瓶という飲み切れるサイズ。最近では、缶やパウチスタイルで提供しているところもあるが、きょうの日本酒 事業開発責任者である南部旭彦氏「"瓶"という形を大切にしています」と話す。

その理由として、日本酒が入っているタンクから直接瓶詰めをして、味わいを変化させないことに加え、瓶から注ぐという所作も"飲む楽しみ"だと考え、あえて瓶での提供をしているそうだ。

そして、もちろんのことだが、味にも重きを置いている。「國酒」に関する知識と技量を競う「サケディプロマコンクール」初代チャンピオンである山内祐治氏とともに、全国各地の酒蔵から選りすぐりの日本酒をセレクトしている。

その基準を南部氏に尋ねると、「選定の基準はお酒の完成度ですね。うちは、安いとかコストパフォーマンスは意識していないんです。ちょっとでいいから"良いお酒"を飲みたいという人をターゲットにしているので、完成度の高いものを選んでいます」と話す。

さらに提供する日本酒に対して、こう話を続ける。

「日本酒の魅力であり、難しさでもあるのが"多様性"だと思っているんです。多様性がある日本酒だからこそ、どれを選んだらいいかわからなくなってしまうと思います。ただ私たちが、お酒の持つそれぞれの個性を丁寧に伝えることができれば、その多様性を楽しんでもらえると思っています」。

その想いから同サービスでは、届けられる日本酒にお酒や酒蔵の特徴を140字で読み取れる「酒読(さけよみ)」というものがついている。簡潔でありながら情緒あふれるワードは、まるで酒好きの女将や大将から説明してもらっているよう。

  • 「酒読(さけよみ)」

さらに、各銘柄の香りや味わいを色で表した「酒色(さけいろ)」というのも興味深いポイントの1つ。多彩な色で、お酒の多様性を表現し、日本酒をあまり知らない人でも直感的に選ぶことができる。

  • 「酒色(さけいろ)」

今回、筆者も色でお酒を選んでみたのだが、深緑がつけられた「岩の井 山廃純米吟醸 山田錦 無濾過生酒」は、そのカラーにふさわしい、米の深い旨味とキレの良さを感じる一杯だった。

  • 岩瀬酒造「岩の井 山廃純米吟醸 山田錦 無濾過生酒」

なお、商品は全国各地から選りすぐりの15銘柄を⼀合瓶に詰め、3種類の定番セット、3種類のギフトセット、6種類のシーンに合わせたセットを用意している。

  • 詰め合わせ

今後の展開

近日中には、手土産などにもぴったりな一合瓶専用の手提げ袋も登場。来年3月には、現在の15銘柄から20を超える銘柄に増える予定とのこと。

  • 一合瓶専用の手提げ袋

さらに今後、一本単位での販売やサブスクリプション販売、古酒・スパークリングの取り扱いなども展開していく。また構想段階と前置きをした上で、「角打ち体験や日本酒の販売を行う実店舗も考えている」と、南部氏。素人・玄人問わず楽しめるコンテンツが続々と増えていくそうなので、今後も同社から目が離せない。


手軽でありながら、日本酒の美味さと奥深さを体験できる「きょうの日本酒」で、あなたも今日という一日を彩ってみてはいかがだろうか。