Microsoft Teamsを日常的に使っていると、特に何もしていないのに動作が遅くなったり不安定になったりする場合があります。いつもと調子が違うと感じた場合には、Teamsのキャッシュをクリアすると動作が改善する場合があるのです。
この記事では、Microsoft Teamsのキャッシュの役割やiPhoneやWindowsでのキャッシュのクリア方法、キャッシュクリアで影響が出るのかについて解説します。
Teamsのキャッシュクリアがおすすめの状況とは
まずTeamsのキャッシュの役割やキャッシュクリアが有効となる状況についてご紹介します。
Teamsの使い方に関する記事を読みたければここをクリック
Microsoft Teamsを使っていて、パソコンや接続先を変えていないのに何となく調子が悪いと感じることがあります。そのようなときアプリの再起動などを試してみるのがよいでしょう。
Teamsの起動に関する記事を読みたければここをクリック
ただ、以下のような不具合があるときには、Teamsのキャッシュを削除すると改善できるケースがあります。
Teamsの動作が遅い
- メッセージを入力して投稿ボタンを押したにもかかわらず、いつまでもメッセージが反映されない
- 投稿の「いいね!」が表示されない
- Teamsを起動していると、パソコン全体が遅い
- Teams内の操作のみカクカクする
- 画面がうまく切り替わらない
Teamsの挙動がいつもより遅いと作業時間が余計にかかってしまい、作業効率が悪くなります。
チャットが機能しない
- ユーザーのアイコン画像が表示されない
- あるユーザーが現在の連絡可能かどうかを表すプレゼンスが表示されない
- Teamsの会議や通話機能が開始できない
- Teamsの会議や通話機能で、音声や映像に乱れがある
- あるユーザーを削除したにも関わらずチーム内の表示に残っている
チャットが機能しないと部下へのちょっとした連絡事項や社外のクライアントとの取引ができず、ビジネスに支障が出てしまいますよね。
ファイルにアクセスできない
- いくらクリックしても添付ファイルが読み込めない
ファイルにアクセスできないと、連打しすぎてパソコンがフリーズしているのか、Teamsに問題があるのかわからず困ってしまいます。
キャッシュとは
キャッシュクリアをするにあたり、キャッシュの意味をきちんと理解しておきましょう。
キャッシュとは情報を素早く表示するための仕組みです。Webページなどを読み込んだ際に一部の情報を保存して、次回に同じ操作をした際に素早く読み込む目的で使われます。
Microsoft Teamsは、動作が不安定にならないように定期的にキャッシュを消去する必要があります。キャッシュはTeamsに限らず、検索エンジンやSNSなどアプリごとにあり、保存先はブラウザまたはサーバーです。
キャッシュクリアによる影響は?
昨今はインターネットの通信速度が速くなったため、インターネットの普及初期に比べると表示に時間がかかって困るという状況が少なくなってきています。その一方で、キャッシュの情報量が多くなりすぎて情報が正しく表示されなくなるケースが出てきたため、キャッシュクリアが必要になってきます。
キャッシュは一時情報であり、削除してもTeamsのソフトウェアの動きには影響せず、ユーザー データが失われることはありません。
キャッシュとCookieの違い
なお、同じように表示を早くする仕組みとしてCookieがあります。キャッシュはCookieと似ているものの、Cookieは個人情報を含み、キャッシュは個人情報を含まない点が特徴です。
Teamsのキャッシュ期間
キャッシュは一時的な情報であり、Teamsの場合は以下のような仕様になっています。
Teamsサービス: 最大3日間にわたり、一般的なユーザー情報をキャッシュする
Teamsクライアント: 相手の表示名や電話番号などは最大で28日間にわたりキャッシュでき、プロファイル写真は最大60日間が可能。
なお、キャッシュにユーザーデータは含まれないため、キャッシュを削除しても設定などは削除されません。
Teamsのキャッシュクリア方法(web)
ここでは、Teamsのキャッシュをクリアする方法についてご紹介します。
WindowsでTeamsキャッシュをクリアする方法
WebブラウザやアプリでTeamsを使っている場合には、以下の手順でキャッシュをクリアをします。
1.Web版、アプリ版ともに、Teamsが起動している場合には「×」を押すなどしてTeamsを終了します
2.「Windowsキー」+「R」を同時に押したまま「Enter」を押して[ファイル名を指定して実行] のダイアログボックスを開きます
3.[ファイル名を指定して実行] ダイアログ ボックスに、「%appdata%\Microsoft\Teams」コマンドを入力し、[OK] を押します
4.「%appdata%\Microsoft\Teams」コマンドが実行されるとTeamsのキャッシュが保存されているディレクトリが表示されます
例:C:\Users(ユーザー名)\AppData\Roaming\Microsoft\Teams
5.表示されているディレクトリ内のすべてのファイルとフォルダーを削除します
6.Teamsを再起動します
macOSでTeamsキャッシュをクリアする方法
macOSの場合も基本的にはWindowsでのキャッシュクリア方法と同じで、Teamsのキャッシュ情報が保存されているディレクトリの中身を削除します。
ここではターミナルを使ってキャッシュ情報をクリアします。「rm」はファイルを削除する際に用いるコマンドです。コマンドの後ろに「 (スペース)」+「削除したい領域」を指定するとファイルが削除されます。
- Teamsが起動している場合は、Teamsを終了します
- Finder で、/Applications/Utilities フォルダーを開き、「ターミナル」を選択します
- コンソールに以下のコマンドを入力してReturn キーを押します
「rm -r ~/Library/Application\ Support/Microsoft/Teams」 - Teams を再起動します
Teamsのキャッシュクリア方法(スマホ)
スマートフォンのアプリの場合は、以下の手順で行います。
iPhoneユーザー(iOS)の場合
- 「設定」をタップします。
- リストから「Teams」をタップします。
- 画面の下のほうに表示されている「アプリのデータをクリア」をタップします。
Androidの場合
1.「設定」のアイコンをタップします。
2.「アプリ」または「アプリと通知」をタップします。
3.アプリのリストから「Teams」を選びタップします。もし表示されていない場合には、アプリをすべて表示させると「Teams」が選択可能です。
4.「ストレージとキャッシュ」から「キャッシュの削除」をタップします。
Teamsのキャッシュをクリアして快適に使おう
Teamsの動きが安定しないときには、再起動などに加えてキャッシュのクリアを試してみるのがおすすめです。
キャッシュはある表示を早く表示するための仕組みです。一時的な情報のため、クリアしても設定は変更されません。状況に合わせて調整を行い、Teamsをうまく使いこなしましょう。