鉄道博物館(さいたま市)は21日、電気機関車EF58形61号機を10月30日から常設展示すると発表した。同機は1953(昭和28)年7月にお召列車専用機として製造され、首都圏の直流電化区間を中心に2008(平成20)年まで活躍したという。

  • EF58形61号電気機関車の全景(1984年9月)

EF58形61号機はEF58形60号機とともに、最初からお召列車専用機と指定した上で車両メーカーに発注し、新製された電気機関車。車体の正面だけでなく、側面まで取り付けられたステンレス製の飾り帯や国旗掲揚装置、足回り各部の磨き出しなどの専用装備を当初から備えていた。

1953(昭和28)年10月に東京~名古屋間でお召列車を牽引して以来、2001年までの間に90回以上、お召列車の先頭に立った。その他、臨時列車やイベント列車も多く牽引し、日本の電気機関車を代表する存在になったという。

  • EF58形61号電気機関車の前頭部(1984年9月)

鉄道博物館としては、2018年7月の南館オープン以来、4年ぶりの展示車両の追加となり、展示車両は屋内外合わせて42両となる。