映画『ヘルドッグス』(9月16日公開)の大ヒット御礼舞台挨拶が22日に都内で行われ、岡田准一、坂口健太郎、原田眞人監督が登場した。
深町秋生による小説『ヘルドッグス 地獄の犬たち』を実写化した本作は、闇に落ちた元警官・兼高昭吾(岡田)がヤクザ組織に潜入、組織内でも手がつけられない男・室岡秀喜(坂口健太郎)とバディを組み、正義も感情も捨て腕っぷし一つでのし上がっていくさまをハイテンションで描き出すクライムエンターテインメント。
今回大ヒット御礼舞台挨拶が行われ、オフィシャルレポートが届いた。
オフィシャルレポート
映画公開から1週間が経ち、SNS上で話題沸騰中の本作。“今時の人はこんなのが好きなんでしょ?」ではなく「俺はこれが好きなんだ」という原田眞人ワールド全開の作品。ハマれば至福”といったコメントや、“今まで仕事の息抜きが映画だったけど、今は映画の息抜きが仕事なくらい日常がヘルドッグスに侵食されてる。仕事してる時はあの地獄を生きている犬たちのことを考えなくていいんだという謎の安堵。ヤバいよ! この映画”といった刺さりまくった感想がアツく投稿され、すでにリピーター&沼にハマる人続出中!
岡田は、紹介されたSNS上のこのコメントに「間違ってもデートで来んじゃねーぞって事ですね(笑)本当に”ハマれば”至福」と冗談で場内の笑いを誘いながら、自身の周りでも公開後の反響は熱を帯びているとかで「いつも以上にたくさんの感想をいただいています。それほどクセが強い作品なんだなと。犬の映画やってるんだよね、と言われたり(笑)」と茶目っ気たっぷりにコメント。坂口も「ぶっ飛んだ役柄を演じさせていただきましたが、エネルギーがすごいですよね。色んな方から熱量のこもった感想をいただいていて本当に嬉しく思っています。凄まじいものができたんだな、と浸透してきた気がします」と明かし、強烈で濃厚な作品の虜になる人物が多い本作の公開を実感している様子。原田監督にもその熱は届いていて「これまでで最高傑作という声も多いです」と笑顔を見せていた。
さらに、SNS上で集めたコメントの中から、“「お前、寝技下手だな」って兼高に言われてた室岡が終盤のあのシーンで寝技キメてたのグッときた”といった冒頭のシーンについてのコメントが紹介されると、岡田は「あれは教えている感じを撮影する、と監督に言われていて。決めきった動きではないんです。現場で膨らませていった感じで。セッションのようでした」と当時を振り返り、坂口も「僕自身、本当に教わっている感じでした。その瞬間を撮ってもらっていたという感覚です」と、狂犬バディ二人のリアルな様子が映されたシーンだったと回想。
続いて、“兼高と室岡と十朱の三角関係の目の会話に鷲掴かみにされた“というコメントが紹介されると「坂口くんからも、MIYAVIさんからも、僕は熱い視線を向けられていて。濃い現場でしたね」と語る岡田に対し、坂口は「室岡としては、兼高と十朱の目線のやりとりに嫉妬したり、目線ひとつで動きの意思を伝えたりと色んな意味があって。そこに気づいてくれて嬉しいですね」と、こだわりのポイントがしっかり伝わっていることに喜んでいる様子。原田監督も「眼力のある俳優さんたちだし、男のラブストーリーってどこを見てるか、だから。現場で「いい目線!!」と楽しみがら撮影していました」と本作ならではの撮影エピソードを明かしていた。
場内に集まった来場者とのQ&Aでは、「女性キャラクターもとってもカッコ良くて素敵でした。お気に入りの女性キャラは?」といった質問が。原田監督は、原作にはないオリジナルキャラとして登場させた松岡茉優演じる恵美裏について「メッセージ性を持って君臨するキャラ」と触れ、岡田は「久しぶりに共演した大竹さんとの現場も楽しかったですし、ルカ役の中島亜梨沙さんは(アクションも)頑張ってくれましたね。宝塚歌劇団の娘役の方で、アクション未経験だったけど1年半くらい指導していて。本人も“戦ったことないです!”と言ってる中、いきなり僕と闘うって。監督の無茶ブリですよ(笑)」と冗談めかして明かしつつ「でも、頑張りきってくれました。満身創痍でボロボロの中、撮影が終わると現場で拍手が起きていました」と経験0から岡田と対峙する重要なアクションシーンを演じきった中島に太鼓判を押していた。坂口は、室岡の幼馴染役として登場した杏南役を演じた木竜麻生について触れ、「室岡の過去を知っているからか、お芝居もどんどんも入ってきてくれて。会話劇というか、生っぽいものが生まれたなと思っています」とアクションだけではない本作の魅力についてもコメント。
続いて、「最後に明らかになる展開に驚きました。はじめてこの物語を聞いたときはどう思いましたか?」とラストに次々と明かされる驚愕の真実について、初めて知った時にどう思ったか聞かれると、岡田は「原田監督の台本は読み込んでいく中でこうなるのか!と分かってくる台本なんです。怒涛のラストには僕もびっくりしました」と主演でありながら、最後まで明かされない驚きの真実に驚愕した様子。これに対し坂口も、「(台本を読んだ時は)凄まじいものができそうだ」と映画完成への期待値が跳ね上がったそう。さらに、「相性98%の残りの2%はなんだと思いますか?」という質問が飛び出すと、岡田が「最後のシーンがあるから…」と映画のラストにその答えがあるかのような意味深な発言に留めると、坂口も「その2%を探す旅というか。足りないものを突き詰めるというか…」と続き、複雑な想いが絡み合う登場人物たちの人間ドラマと予測不能の展開が立て続けに起こるラストへの期待を、改めてアピールしていた。
公開から1週間たっても熱量が上がり続ける本作の公開を経て行われた舞台挨拶。最後に原田監督から「俳優陣全員がはじけて楽しんでいる作品。こんな作品はめったにないです。ぜひ大画面で楽しんで!」とメッセージが贈られ、坂口は「どこか愛してしまう魅力的なキャラクターが出てきます。一人でも多くの方にこの熱量が届けば嬉しいです」とコメント。岡田は「個性が強いけど、その代わりすごくエネルギーもある作品です。眠る前に夢見ちゃうかも、と思うような映画になっているので、原田監督の生み出すハリケーンのような熱量を感じて、何度でも、何度でも劇場に観に来て欲しいです」とアピールし、大盛況の中舞台挨拶は幕を閉じた。