プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地「楽天生命パーク宮城」(宮城県仙台市)では、8月23日から「Uber Eats(ウーバーイーツ)」を使ったサービスを導入した。国内のスタジアムでは初の試みだ。
並ばなくて良いから試合の「決定的瞬間」を見逃さない!
観客はUber Eatsを通じて球場内にあるスタジアムグルメを注文・会計することができる。できあがったタイミングでアプリ上で通知されるので、店舗まで受け取りに行くことで列に並ぶことなくスムーズに商品を受け取れる。
Uber Eatsサービス導入の意図について、「スタジアムというリアルな場ではテレビのように巻き戻しや一時停止はできないため、試合を観ることができる時間を1秒でも長くすることが大事。Uberのサービスを使えば(食事を受け取るために)待たなくて良いので、より球場体験をリッチにすることができる」と楽天野球団代表取締役社長の米田陽介氏。
Uber Japan事業開発部門執行役員織井賢氏は、「観客の皆様にUberのサービスでメリットを感じてもらえると思う。野球の試合には決定的瞬間があるが、その瞬間を見逃してしまう確率が減ることは嬉しい。こうしたところにビジネスの可能性も感じている」と話した。
このサービスは今シーズンの1軍公式戦の最終日まで利用できる予定となっている。
実際に試合中にUber Eatsで球場グルメを注文してみた!
球場内でUber Eats……どのような感じなのだろうか? サービスを開始した23日、球場グルメをUber Eatsサービスを利用してみることに。
まずは位置情報をONにしてUber Eatsアプリを開く。すると、「楽天生命パーク宮城へようこそ」と表示され、球場内で使用できることがわかる。そして「1塁側」など自分の席の位置を選択すると、近くの店舗が表示される。
「配達」ではなく「持ち帰り」を選び、店舗を選択したら、あとは通常のUber Eats同様に商品を選択し注文する。筆者は楽天生命パーク宮城で球場グルメとしても人気の「ひょうたん揚げ」を注文! 準備が出来たらアプリ上に「ご注文の準備ができました」と表示されるので、そのタイミングで店舗に取りにいけば良い。
楽天生命パーク宮城は球場グルメの店舗数がとにかく多いのが魅力だが、だからこそ「どの店舗のどの商品を食べよう!?」と迷ってしまうことを実感した。しかし、Uber Eatsの画面上で各店舗の商品や価格を確認することができるし、注文・会計まで完了してしまうのは野球ファンの気持ちに寄り添ったサービスだと思う。
筆者が観戦した日はUber Eatsサービス導入初日ということもあり、まだまだ知らずに普通に並んでいる人も多く、試合中であっても(特に人気店ほど)行列ができており、「買いに出るタイミングが難しいな……」という状況だった。観客が球場グルメを買いに出るタイミングはイニングの合間や敵チームの攻撃のタイミングなどカブりがちだ。しかし一足先にこのサービスを使いこなすことができれば、さらに楽天生命パーク宮城での試合観戦が充実したものになるに違いない!