アイドルグループ・乃木坂46の与田祐希が地上波連ドラで初主演を務める、テレビ東京系 木ドラ24『量産型リコ -プラモ女子の人生組み立て記-』(毎週木曜24:30~25:00、dTV にて地上波放送後より見逃し見放題配信中)が話題を呼んでいる。同作は「深夜ドラマ×プラモデル」をテーマに、同僚から“量産型の人間”と言われるごく普通の女子である主人公・小向璃子(与田)が仕事にプライベートに自問自答しながら、「プラモデル」との出会いを通じて大人へと成長していく。
毎回違うプラモデルが登場し実際に璃子が組み立てる物語には、プラモ好きをくすぐるだけでなく、仕事やプライベートの悩みを解決するヒントも込められている。そんなプラモ女子のドラマに主演する与田も、実際に作品を通して仕事への意識が変化したという。
■実は周りにモデラーが
――ドラマが放送されてからの反響は感じていますか?
周りでも見てくださっている方が多いんです。ファンの方はオンラインイベントで「見てるよ」と感想を言ってくださったり、あとはメンバーや家族、地元の友達、それから周りのスタッフさんから他の現場で「お、璃子ちゃん」と言われたり(笑)。すごく嬉しいです。
マネージャーさんの中にも「昔、プラモデルを作ってた」という方がいて、「また作りたくなった」という言葉もありました。ファンの方でも「この作品を機にまた作ってみた」と言って、オンラインで自分の作ったザクを見せてくださったこともありました。
――すごいですね。またオンラインイベントだからこそ見せられるというところも素敵です。
そうなんです。周りにモデラーの方がいらっしゃったんだというのも今回改めて知って、そういう方にも見てもらえて嬉しいです。私も今回プラモデルを魅力的に感じました。ものによって作り方が違うことも多くて、難しさも感じたんですけど、少しずつ出来上がっていく達成感があってハマる気持ちがわかります。作品を通して、プラモデルに出会えて良かったです。
――与田さんご自身は最近気になっているコンテンツなどはありますか?
最近は配信でアニメの『ワンピース』に追いつこうと必死に見ています。今、ドレスローザ編が終わりそうなところです。けっこうドラマの見逃し配信にもお世話になってますし、『量産型リコ』も配信を通してより多くの人に見てもらえたら嬉しいです。
■楽しさを見つける余裕がなかった
――この作品はお仕事ドラマでもあると思いますが、共感するところなどはありましたか?
演じていた璃子はイベント企画会社に勤めていて、アイドルとは全く違う仕事だったので、想像していた以上に大変なことがいっぱいあるんだろうなと感じました。でも作中のイベント3部の空気感や、楽しみながらお仕事をするという姿勢がすごく素敵で。お仕事って楽しまなきゃいけないものではないし、大変なこともたくさんあるのですが、作中でも撮影現場の空気感としても、大変な中に楽しさを見つけている人たちがたくさんいたので、刺激を受けました。
――アイドルのお仕事は、楽しさを見つけながらされていますか?
やっぱり、最初のうちは楽しさを見つける余裕もないまま「とにかく走る」という感覚がすごく強かったんですけど、最近はできる限り楽しさを見つけたいなと思うようになりました。楽しいと思いながら仕事するのと、大変だなと思いながら仕事するのでは、全然違うということも感じるんです。だからできるだけ楽しめたら幸せだなと思います。もともと根本に楽しいという気持ちはあるんですが、目の前の仕事に対する、ちょっとした意識なのかな?
――どういう時に楽しさを見出していますか?
それぞれの場面にあって、ファンの皆さんが応援してくださる場面、イベントやライブに出る瞬間はすごく幸せだなと思うし、お芝居の現場も毎回空気感が違って、多くのことを学べるのが楽しいなと思います。色々な現場を経験させていただいて、その場所その場所での楽しさ、面白さ、嬉しさ、そういうプラスの面をどんどん見つけていける人になりたいなと、『量産型リコ』を通して思うようになりました。
――では、お仕事についての考え方がちょっと変わるきっかけにもなった作品なんですね。
私の中では大きかったなと思います。
■乃木坂46は青春みたいな感覚
――璃子は“平熱女子”と言われていますが、与田さん自身はどんなタイプでしょうか?
なんだろう……体育会系で「いくぞ~!」みたいなタイプでもないし、でも熱が低いわけでもないんです。その時にできることを精一杯やって、そこから得るものがあると思いながら臨んでいます。無理してボロボロになるのはだめだけど、頑張ろうという気持ちはずっと持っています。
――乃木坂46の空気としてはいかがでしょうか?
他のメンバーについては私が言えることではないですが、それぞれ思うことがあって、みんな必死に頑張っていることは感じます。アイドルという職業もあるし、熱い青春みたいな感覚がありますね。
――『量産型リコ』の撮影現場はどうでしたか? 熱さは感じていましたか?
チームワークがすごく良くて、誰かが「ワンチーム!」と叫んだら、こだまのように「ワンチーム!」という叫びが飛び交うような、熱い現場でした。撮影がハードだったので、絶対に疲れていたと思うんですけど、疲れを見せず明るく元気に、この現場を楽しもうという空気感がすごく好きでした。
――最終回に向けて、璃子たちも熱くなっていくという噂も聞きましたが…
璃子は平熱の女の子だけど、璃子なりの温度の上がり方があって、これまでの集大成が見られると思うので、璃子だけではなく皆に対しても「成長したな」と思ってもらえるんじゃないかな。真司(望月歩)も浅井(前田旺志郎)も最初はちょっと嫌な感じだけど、それぞれ変化があるし、私は途中から浅井推しになりました(笑)。「浅井~!」という気持ちになります。みんなの成長を見て、この作品を見た方が背中を押されるような気持ちになってもらえたら嬉しいです。
■与田祐希
2000年5月5日生まれ、福岡県出身。アイドルグループ・乃木坂46のメンバーで、モデルとしても活躍する。2018年にドラマ『モブサイコ100』(18年)で女優デビュー。主な出演作にドラマ『ザンビ』(19年)、『日本沈没-希望のひと-』(21年)、映画『ぐらんぶる』(20年)など。ヘアメイク:江原理乃、スタイリスト:菅野悠(ワンピース:merry jenny その他:スタイリスト私物)