フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)で、京都の花街で修業する女性たちを追った『泣き虫舞妓物語2022 ~夢と希望と涙の行方~』(10・17日)。ナレーションを担当する女優の川栄李奈は、この奮闘記を通して、夢に向かって諦めないことの大切さを再確認したようだ――。
■支えになってくれる“戦友”横山由依
17日に放送される後編は、舞妓4年目になった寿仁葉(じゅには)さん(19)が、芸妓になれるかどうかの崖っぷちに立たされる苦闘が描かれる。前編から見続けてきた川栄は「コロナもあって生活リズムが崩れてしまうなど、すごく気持ち的にも余裕がない中、いち視聴者として『大丈夫かな…』と応援していました」と、彼女に寄り添う思いを語りに込めた。
もし自分が寿仁葉さんの立場だったら、「途中で辞めちゃうかもしれません。稽古もできなくなり、この先も不透明な状態が続けば、『自分はずっとここにいていいのか…』という気持ちになってしまうと思います」と想像し、彼女が踏みとどまろうとする姿に感心した。
そんな寿仁葉さんの支えになるのは、中学卒業後15歳で入るのが花街の常識の中で、親の反対を押し切って大学を卒業して飛び込んできた彩音さん(22)。寝食を共にし、「メンタルが崩れてしまいそうなところを、何とか2人で乗り越えて、絆のようなものが生まれたように見えました」と印象を語る。
川栄にとって、そうした“戦友”のような存在は、同じAKB48出身の横山由依。「良きライバルで良き仲間であり、家族みたいな感じで今でもすごく支えてもらっているので、今回見ていて友達の大切さというのを実感しました」というが、寿仁葉さんと彩音さんの関係性では、「全く同じところにいると、お互いの状況があからさまに分かってしまい、つらいこともあると思うんです。そこを乗り越えて頑張っている2人が、すごく素敵だなと思いました」と、改めて絆の強さを感じた。
■「諦めない人がやっぱり勝つ」
舞妓・芸妓という夢へまい進する彼女たちの姿に、「夢を諦めないことは本当に大切だなと思いました。諦めない人がやっぱり勝つんだなと感じます」と再確認した川栄。自身の夢について聞くと、「AKBを卒業してから、朝ドラと大河ドラマに出ることと、映画で賞を獲るという3つの夢があったんです。2つ叶えることができたので、あと1つ、賞を獲るために、たくさん映画に出られるように頑張りたいです」といい、今回の番組からその思いを強くしたようだ。
また、前編では寿仁葉さんの苦闘に共感が止まらなかったが、後編は学ぶところも多かった様子で、大学を卒業し、親の反対を押し切ってやってきた彩音さんに、「他の人よりリスクがある中で飛び込んで、その覚悟というのをすごく感じましたし、芸妓さんになるために短期間で練習も人一倍していると思うんです。それを考えると『もうすごいな』と思いましたね」と感服。
さらに、「舞妓さんの厳しい世界でやっていく若い人たちを、最後まで見守ってほしいです。夢に向かっていく姿勢など、学ぶところがたくさんあるので、ぜひ皆さんに見てもらえればと思います」と呼びかけた。
●川栄李奈
1995年生まれ、神奈川県出身。『とと姉ちゃん』『いだてん~東京オリムピック噺~』『青天を衝け』『カムカムエヴリバディ』(NHK)、『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ)、『家政夫のミタゾノ』(テレビ朝日)、『知ってるワイフ』(フジテレビ)といったドラマ、『センセイ君主』『泣くな赤鬼』『地獄の花園』といった映画などに出演し、女優として活躍する。