育児に関するアプリがたくさんある中、「こういうの欲しかった!」とTwitterでいま反響を呼んでいるアプリがあります。
こちらのツイートをご覧ください。
白菜が入ってるベビーフードってないのかな?と思って各メーカーのBFを片っ端から調べたら大変だったので、食材からBFを検索できるアプリを作ってみました。1人で作ったので使いにくいかもしれませんが、もし同じお悩みがある方がいればどうぞ。#離乳食めんどくさい協会https://t.co/N7w0szb3uq
— データドリブンパパ@育休中@離乳食後期@9m (@datadriven_papa) June 1, 2022
実際に筆者もダウンロードしてみたのですが、食材をタップするとそれが含まれたベビーフードが一発で検索できました。しかも月齢別に表示されるのでとても分かりやすいです。今までは製品の裏面表示を直接確認したり、ネットで調べたりしていたので手間を感じていましたが、こうやって一覧で見ることができると、忙しいママパパにはありがたいですね。
このツイートに「素材からBFを検索…? 天才なの?」「こーゆーのあればいいなぁで作れるすごい人!! 」「神現る……BF頼らなきゃやってられない民としてこれは早速使わせていただく!」「なにこれめっちゃ欲しかったこういうの」といった絶賛コメントが多数寄せられています。
こちらのアプリを開発したのは、現在育休中のパパであるデータドリブンパパさん(@datadriven_papa)。開発背景が気になりますね。本人に話を伺ってみました。
――このアプリの製作にはどれくらいの期間がかかったのでしょうか
約2カ月ほどかけて製作しました。育休中のため子どもが寝ている間にちょっとずつ開発していたので、実際に作業できた時間は1カ月分くらいだと思います。
――製作にあたって、大変だった点とこだわった点を教えてください
大変だった点は、ベビーフードの原材料の調査です。ベビーフードはさまざまなメーカーが販売しているので、全てのベビーフードの原材料を調べるのは気が遠くなるような作業でした。9つのメーカーのベビーフードを合わせて400商品以上です。ただその作業の中で「こんな商品もあったんだ」や、「これはうちの子にも食べさせてあげたい」という新たな気づきもあったので、根気よく調べた価値は十分にありました。
――こだわった点はどのようなところでしょうか
食べられるベビーフードを判定できる機能です。実はこの機能は最初の構想には含まれておらず、作っているうちに必要性に気付いたものです。例えば白菜が入っているベビーフードを検索して見つかったとしても、それに食べられない食材が含まれていたら意味がなくなってしまいます。ユーザーが自分で調べるような手間はできるだけ減らしたかったので、食べられるベビーフードを判定できる機能の追加を決めました。
――現在育休中とのことですが、最も大変だと思うことはどんなことでしょうか
子どもの成長の速さに対応するのが最も大変だなと思います。ちょっと前に買った服が着られなくなったり、大好きだったおもちゃに見向きもしなくなったり。育児を細かいタスクに分解するとそれぞれは慣れれば難しくありませんが、慣れる前に子どもが成長してしまいます。ただ、その成長は本当に嬉しくて幸せを感じられるものでもあるので、大変でも乗り越えていける気がしています。
――ベビーフードのほかに、育児をしている中でこんなサービスや商品があればいいのにと思うようなものやことはありますか?
育児の知見を分かりやすく共有できるサービスがあれば嬉しいです。例えば夫婦で育児をしていても、夫しか知らない知見があれば、その逆もあります。ITの開発現場ではそういった属人化した状態はとても危険とされているので、その知見を共有したり、誰でも扱いやすい形にパッケージ化したりするシステムが用意されています。そのシステムの育児版のようなものを作れれば、誰でも同じように育児ができるようになるかもしれません。
――今後もこういった育児に便利なアプリを開発される計画はありますか?
先程の質問でお答えしたような、育児の知見を共有できるシステムですが、自分でもアプリとして作ってみたいなと思っています。今はTwitterがそのようなシステムに近い気がしていますが、より育児に特化したものを自分でも開発してみたいです。もちろん育休中は子育てが最優先ですが、復職後に向けた勉強も兼ねて、子どもが寝ている間にちょっとずつ作ってみようかなと思っています。
育児を現在進行形でやられているからこそ、世の中のパパママがいま何に不便を感じているかが分かりますよね。しかし、こういうのあったら良いなと思ってアプリを作ってしまうパパ、すごすぎです……!