識学は5月27日、「"働かないおじさん"に関する調査」の結果を発表した。同調査は4月27日~28日、全国の従業員数300名以上の企業に勤める20歳~39歳の男女1,385人を対象に、インターネットで実施した。
識学が実施した調査結果によると、会社に"働かないおじさん"(年齢を限定せず回答者が思う"おじさん"として回答)がいるか尋ねたところ、49.2%が「いる」、50.8%が「いない」で、半数近くが働かないおじさんが会社の中にいると答えた。
"働かないおじさん"がいると回答した人に、仕事をしないで何をしているか聞くと、最も多い回答は「休憩が多い(タバコを吸っている・お菓子を食べているなど)」(49.7%)で、「ボーっとしている」(47.7%)、「無駄話をしている」(47.3%)が続いた。はたから見ると仕事をしているとは思えない様子が上位にランクインしている。「ネットサーフィンをしている」(35.3%)、「プライベート・趣味について調べている」(28.7%)など、パソコンに向かって仕事をしているように振舞っているという回答も多かった。
"働かないおじさん"が仕事をしなくなってしまった原因は何だと思うか尋ねたところ、「仕事への意欲がないから」(45.0%)が最も多かった。次いで「年功序列制度で成果を出さなくても給与が上がるから」(41.0%)、「仕事を任されないから」(26.3%)となっている。「その他」の回答としては、「解雇制度がない職場のため」「上司が業務管理をしていないから」といった回答もあった。
"働かないおじさん"が社内にいることに関する悪影響について聞くと、「特に悪影響はない」は9.0%で、約9割以上が何かしらの悪影響を受けていることがわかった。最も多い悪影響は「周りの社員の士気が下がる」(59.7%)で、「働かない人の分の業務が回ってくる」(49.0%)、「会社の経営圧迫(人件費)」(35.3%)が続いた。
今まで一番驚いた"働かないおじさん"の言動について尋ねたところ、「自分が仕事をしたくないからと、パワハラで仕事を押し付けて逃げる」「スマホゲームばかりしている」「無駄話ばかりして、手が動いてない」「真面目にパソコンに向かっていると思い遠目で見てみるとYouTubeを見ていた」などの声が寄せられた。
勤務している会社に"働かないおばさん"はいるか聞くと、47.3%が「いる」と回答した。
"働かないおばさん"(年齢を限定せず回答者が思う"おばさん"として回答)は、仕事をしないで何をしているか聞いたところ、「無駄話をしている」(64.1%)が最も多く、「休憩が多い(タバコを吸っている・お菓子を食べているなど)」(39.4%)、「ボーっとしている」(35.2%)と続いた。順位は異なるものの、TOP3は"働かないおいさん"と同じ項目が並んでいる。
自分も将来、"働かない社員"になるかもしれないと思うか聞くと、30.3%が「思う」と回答した。どのような状況・条件だと自分も将来働かなくなるかもしれないと思うか聞いたところ、「成果が給与に反映されない」(59.3%)、「良い上司に恵まれない」(37.4%)、「周りに働かない人ばかりいる」(34.1%)という回答が多かった。
勤務している会社に、人事評価制度が定められているか聞いたところ、80.7%が「定められている」と答えた。人事評価制度が定められていると回答した人に、業務の成果と給与が連動しているか聞くと、38.0%が「連動していない」と回答した。「給与査定基準が社員に明確に提示されているか」という問いに対しては、41.7%の方が「いいえ」と回答している。
勤務している会社は、個人の役割・責任が明確か聞くと、「はい」(46.0%)より、「いいえ」(54.0%)が多く、半数を超える企業で個人の役割・責任が明確でないことがわかった。個人の役割・責任が明確であると回答した人に、自分の成果を会社から適正に評価されているか尋ねると、65.9%が「はい」と回答した。