ベネクスは5月16日、「ベネクスリカバリーレポート2022」Vol.6を発表した。同レポートは日本リカバリー協会の技術協力のもと、2021年 11月15日~12月20日にかけて10万人を対象に実施した「リカバリー(休養)」に関する調査『ココロの体力測定 2021』のデータを活用し、分析・研究した。
今回の調査では、「日本人は何時間活力を維持できると、幸せになるのか」について分析するために、現在のwell-being(幸福)度(以下、well-being度)が9~10点と回答した「well-being度が高い人」と、0~1点と回答した「well-being度が低い人」の違いについて分析した。
well-being度が高い人と低い人の、一日のうち元気な活力がある時間(以下、活力時間)を比べると、well-being度が低い人は「2時間未満」の回答が多かった。一方、高い人は低い人と比べ、「4時間以上6時間未満」で約3倍、「6時間以上8時間未満」で約5倍となった。
well-being度別に活力時間はどのように変化するのかを見たところ、8点以上の回答から、活力時間が「4時間以上」という人が50%を超えている。4時間以上元気な時間を維持すると幸福を感じる傾向にあることがわかった。
続いて、活力時間の長さに男性と女性で違いがあるのかを調べた。活力時間が「4時間以上」という人は男女間で大きな差はなかったが、「2時間未満」と回答した人は男性が多く、「2時間以上4時間未満」と回答した人は女性が多かった。年代別で見ると、活力時間「4時間以上」の人は、男性では70・60代が多く、40代が最も少ない。一方、女性では60・30代が多く、70代が最も少なかった。
都道府県別に、活力時間4時間以上の人を比べると、最も多かったのが「東京都」で、2位は「沖縄県」、3位は「兵庫県」、4位は「大阪府」、5位は「神奈川県」だった。主要都市や観光地において、活力時間4時間以上の人が多くなっている。
「睡眠時間」と活力時間の関係を見ると、6時間以上の睡眠時間を維持している人で、活力時間が「4時間以上」は30%以上だった。また、睡眠時間5時間未満の人の70%以上が、活力時間が「2時間未満」となっており、睡眠時間が元気の維持に深く関わっていることもわかった。一方、睡眠時間が6時間以上の人においても、約4割が活力時間「2時間未満」で、睡眠時間を長くとることだけでは活力時間を延ばすことにつながらないこともわかった。
ストレスの度合別の活力時間の関係性を見ると、高ストレス者のうち、77.4%が活力時間「2時間未満」、「4時間以上」の人は8.7%だった。一方、低ストレス者のうち、19.9%が活力時間「2時間未満」となり、「4時間以上」は58.2%となっている。ストレス解消や疲労状態の回復のために、「睡眠時間をしっかりとる」ことに加え、休養・抗疲労行動を上手く取り入れることが必要であると推測される。
活力時間が「4時間以上」維持できている人は、ストレス解消のためにどのような行動を実践しているのか調べた。男女合わせたTOP3の休養・抗疲労行動は、「仕事をする」「お洒落をする」「スポーツ・運動で汗をかく」となっている。男女別で見ると、男性は「家事をする」「料理をする」などをいつもより時間をかけて行ったり、「博物館、美術館、図書館などに行く」など、外出してゆったりとした時間を過ごすことが息抜きできるポイントであることがわかった。
一方女性は、「ジムに行く」「筋トレ」「サイクリング」など体を動かすことや、友人・家族との「ビデオ通話」をする時間が心身のリフレッシュに繋がっていることがわかった。