■同一クールで連ドラ3本「役が馴染むと瞬時に切り替え」

迫田と言えば、本作のほか、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、大泉洋演じる源頼朝の異父弟・源範頼役、『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』では、山田涼介演じる主人公・丸谷康介とタッグを組む先輩社員として、同一クールの連続ドラマに3本出演しているなど、映像界で引っ張りだこの存在だ。

「クランクインしてすぐとかだと、やっぱりまだ役が体に馴染んでいないので、撮影前になるとちょっと集中する時間が必要だったり、空白の時間を作ったりしているのですが、撮影が進むにつれて、役が馴染んでいくと、瞬時にスイッチを切り替えることはできるようになります。でも今クールは『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』で僕が演じているのが鏑木(かぶらぎ)という役なのですが、『マイファミリー』で玉木さんが演じているのが、葛城(かつらぎ)なので、ちょっと混乱してしまうことはありますね(笑)」。

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のオンエアが終了し、約15分後に『マイファミリー』が始まる日曜日は、まさに迫田デーとも言える。

「家に居るときは必ずオンエアを観ています。自分が関わっていないシーンの俳優さんのお芝居も参考になりますからね。家に居ないときでも、必ず録画して作品は観るようにしています」。

■日曜劇場出演「俳優として認められたような気持ちに」

迫田と言えば、本作をはじめ『ドラゴン桜』、『天国と地獄~サイコな2人~』、『集団左遷!!』、『99.9-刑事専門弁護士- SEASONII』と日曜劇場への出演が続いている。

「自分が出演する前から、日曜劇場はそれこそ『半沢直樹』などの池井戸作品をはじめ面白いドラマが多く、視聴者としても観ていました。なので自分が出演させてもらうことで俳優として認められたような気持ちになりましたし、続けて声を掛けていただけて自信につながったというのは間違いなくありますね」。

奇しくも『鎌倉殿の13人』と本作では、部下を持つ上の立場の人間を演じている。

「自分の一言で周りが従う。この気持ち良さはありますね。でも総大将だったり、管理官だったりも、自分が演じることで、完全なるトップという雰囲気ではなくて、どこか軽さというか、登りつめていないけれどその立場にいるというような感じが出せるのが、僕の持ち味なのかなと思っています。でも完全なボスというか、圧倒的な存在感で見せるトップみたいな役も演じてみたいなという思いもありますね(笑)」

迫田だからこそ出せる管理官の魅力。そんななか「個性が強い捜査一課が果たして一枚岩としてまとまっていくのか、それともまとまらずにぶつかり合っていくさまが描かれるのか……そのあたりを注目して観ていただきたいです」と今後の見どころを語ってくれた。

■迫田孝也
1977年4月6日生まれ、鹿児島県出身。広島大学教育学部卒業後、役者を志し上京。 劇団STRAYDOGに約8年間在籍し、舞台をはじめ数々のドラマに出演。 2006年に映画『ザ・マジックアワー』(2008)のオーディションで三谷幸喜と出会い、その後多くの三谷作品に出演。近年の主な出演作はドラマ『天国と地獄~サイコな2人~』、『真犯人フラグ』、映画『天外者』、『ノイズ』、舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』など。

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