サントリーは、長野県大町市の「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」に、ブランド体験型施設を5月14日よりオープンする。本体験施設は、誰もが「サントリー天然水」や北アルプス水源、水の大切さについて楽しく学びながら、その魅力を五感で感じられるスポットだ。

ブランド体験型施設のオープンに先立って、4月25日、サントリー食品インターナショナルがプレス向けの内覧会を開催した。

内覧会では、工場長である澤田元充氏が工場全体の紹介を、サントリー食品インターナショナル ブランド開発事業部 天然水G 平川青澄氏が体験施設についての紹介を行った。

  • 「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」に天然水の"清冽さ"を伝える体験型施設を5月14日よりオープン

生産拠点にブランド体験を付加した「フィールド」

「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」は、生産拠点として2021年5月31日から稼働を開始しており、「サントリー天然水(北アルプス)」550ml・2Lペットボトルを製造している。適度なミネラル分を含み、クセがなくすっきりとした飲み心地が水源の特徴だ。

「未来のこども達にも、今と同じ美味しい天然水を提供したい」との想いをコンセプトに、立ち上げにあたっては、単なる生産拠点に終わらず、生産拠点にブランド体験の場を付け加えた「フィールド」とすることを重視してきたという。

また、工場長である澤田氏は次のように語る。

「従来、工場のコンセプトというと、『高効率で高品質なものづくりの現場を作る』というのが普通ですが、私たちはそれを当然のこととしながら、ブランド体験の『フィールド』を作ることにしました。大町市で生産活動をさせていただく中でこの地に惚れ込み、100年先もここで生産を続けていきたいと思っています。おいしい天然水を次世代に残していくためにも『未来』を意識しました」

サステナブルな次世代型ファクトリー

本工場の生産拠点としての特徴は、商品1本ごとにトレースできる仕組みや小型無人搬送ロボを導入した最新鋭の次世代型ファクトリーであること、「CO2排出実質ゼロ」を実現した環境配慮型工場であることだ。工場内で使用する水のロスを最小限にしながら、森林保全のための調査・整備活動も行うなど、"水のサステナビリティ"にも配慮している。

さらに地元の小学校と連携し、次世代型の環境教育「水育」を実施するかたわら、大町市などとの協業で、同市のサステナブル・タウン構想の実現に向けた「信濃おおまち みずのわプロジェクト」にも取り組んでいる。

最新の技術を導入し、業務効率化やトレーザビリティの向上を図りながらも、工場の枠を超えた地域活動を行っているのが特徴的だ。

五感に訴え、天然水の"清冽さ"を伝える体験型施設とは?

本工場に5月14日にオープンするブランド体験型施設を通じてサントリーが伝えたいのは、天然水の"清冽さ"だという。生産拠点としての工場を含めた敷地全体を「フィールド」を称し、大自然に囲まれたフィールドやコンテンツなどを通じて、「水源の心地よさ」や「ものづくりへの想い」「サステナビリティ」を体験することができる。その内部をここでは紹介していこう。

  • 乳川テラス

ゲストが駐車場からレセプションに向かうと、まず「乳川テラス」から乳川の流れが目に入る。

  • 青のトンネル

テラスを抜けると突如として「青のトンネル」の入口が出現。青い光に包まれた日常と非日常をつなぐ通路で、外の光、音、風を遮断することで五感を研ぎ澄ますことができる。

  • 緑の散歩道

トンネルを抜けると一転、「緑の散歩道」が広がっている。木漏れ日や風が葉を揺らす音、鳥のさえずりなどを受け、全身で自然を感じながらレセプション・セミナールームがある「天然水ハウス」へと至る、なんとも粋な演出となっている。

「水の循環」を学び、ものづくりのこだわりを体感

  • 天然水ハウス

木のぬくもりが感じられる「天然水ハウス」では、山に降る雪や雨が自然の力によって「サントリー天然水(北アルプス)」となり、その後ボトルがリサイクルされて未来につながっていくという「水の循環」を表現した展示もある。

レセプションの先にある「ものづくり」棟は、その名の通り、サントリー天然水のものづくりのこだわりを体験・体感できる施設だ。

  • シアタールーム

ここでの体験は、迫力ある大スクリーンで、20年間の"天然水の旅"を紹介する「シアタールーム」からはじまる。続いて、自然と天然水のつながりや、天然水ができるまでの過程を模型などで楽しく学べる「ものづくりアーケード」を経て、「コックピット(製造部分)」へと至る。

  • コックピット

コックピットでは実際の製造現場を目にすることができるほか、見学施設としては珍しくエアシャワーも体験できる。工場で働くスタッフが使っているのと同じもので、あたかも製造現場に足を踏み入れるかのようなワクワク感を味わえる。

北アルプスの眺望とともに楽しむ天然水

  • アルプステラス

こうして天然水の成り立ちや製造現場を体験・見学した後は、本工場で製造された天然水の試飲ができる「アルプステラス」へ。商品ラベルにも描かれている餓鬼岳(がきだけ)の眺望とともに味わう天然水は格別とのこと。工場見学ツアー参加者には、ネーム入りのオリジナルボトルも進呈される。

  • みずのわカフェ

フォールド内には、小川が流れる「みずのわ広場」があり、カフェも併設している。「みずのわカフェ」では、天然水仕込みのクラフトソーダや、北アルプス天然水のかき氷(夏季限定)、ホットドッグプレートなどの提供を予定しているという。

「100円ほどで売っている天然水が、これだけ自然あふれる環境で手間ひまをかけて作られていることを知っていただければ」と担当者の平川氏は話す。

工場見学ツアーの所要時間は約1時間で、参加費は無料。見学にあたっては事前予約が必要で、インターネット(5月9日9:30受付開始)または電話(5月12日9:30受付開始)にて予約を受け付けるという。

  • みずのわ広場

普段当たり前のように飲んでいる水だが、天然水は長い歳月によって育まれてきた自然の恵みだ。大自然に抱かれた「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」で天然水の成り立ちを学び、ものづくりのこだわりを知れば、何気なく飲んでいる天然水がひときわおいしく感じられることだろう。

■Information
サントリー天然水北アルプス信濃の森工場
【場所】長野県大町市常盤8071-1
【休業日】月曜日・火曜日・工場休業日等(冬季休業・臨時休業あり)
 ※冬季休業:1~3月、12月
【営業時間】9:30~16:30(最終入場15:30)