アドビは4月25日、週に1回以上テレワークを行っている全国のビジネスパーソン500名を対象に実施したテレワークと理想の働き方に関する調査の結果をまとめ発表した。
同調査によると、約8割の人がテレワーク中に家事などで仕事を中断した経験をしていることが分かった。82.4%がテレワーク中でも育児や家事をはさみつつ働くことが会社で認められているという。
また、こうしたフレキシブルな働き方を認める制度があれば、その会社でより長く働きたいと思うかという質問では、48.4%が「とても思う」と回答、「どちらかというと思う」という回答43.4%と合わせると、9割以上の回答者が柔軟な働き方を認める企業で長く働きたいと考えていることもわかった。
同調査では、テレワーク中に業務資料をチームの人からどのようにフィードバック(確認、修正、承認)してもらっているか現状を調べた。その結果、1位の「メールやチャットなど、データファイルとは別のツールで、文章でコメントする(63.2%)」および2位の「電話やWEB会議で、口頭でコメントする(52.4%)」に半数以上の回答が集まった一方で、クラウドや共同編集機能などのデジタルツールを活用しているという回答は約2割(5位)にとどまった。
しかし、業務資料のフィードバックで一番効率的だと思う方法はクラウドや共同編集機能などのデジタルツールの活用が2位となり、現状と効率的だと思うフィードバック方法が乖離する結果となった。
テレワーク中の資料確認で困ったことで最も多かった回答は「複数人からコメントをもらい、ひとつにまとめることが面倒(41.4%)」、次いで「コメントが入ったファイルをどこに保存したのかわからなくなる(40.5%)」となった。
オフィスとリモートのハイブリッドワークが増えている一方で、上司からの承認を得たり、チーム内の合意形成を図ったりするために、対面の会議を設定するなど従来のやり方に頼っていると、業務遂行に今まで以上の時間がかかることもあるだろう。
アドビ マーケティング本部 本部長の小池晴子氏は「社員全員が同じ時間帯に、同じ場所で働いていなくても、業務が滞ることのないよう、資料の確認にはクラウドツールや、共同編集機能を活用するなど、その会社やチームに適したデジタルツールや工夫を積極的に取り入れていく必要がある」と述べている。