メルカリは個人間での商品のやり取りになるため、「事前に伝えられていない傷が商品についていた」「購入した商品が壊れていた」などのトラブルが少なくありません。そのような場合は取引をキャンセルし返品すると返金してもらうことが可能です。

今回の記事では、取引キャンセルから返金までの流れと、クレジットカードや現金払い時の返金タイミング、手数料はどうなるのかなどについて解説します。

出品者・購入者どちらにしても避けたい状況ですが、メルカリを続けているとこのようなトラブルに遭遇することもあります。あらかじめ対処法を知っておき、正しく対応できるようにしておきましょう。

  • メルカリで返金対応してもらう方法

    メルカリで返金対応をする際の手順を知っておきましょう

メルカリの返金対応・取引キャンセル手順

メルカリで返金を受け取るには、取引完了前に商品を返送し、出品者に取引をキャンセルしてもらう必要があります。通販と違い、返品・返金を希望する際には購入者と出品者でやり取りをしなくてはならないため、慣れないと戸惑ってしまうこともあります。

以下で、順番に返金までの流れを見てみましょう。

返金対応・取引キャンセル手順1. 返品について出品者に連絡する

「商品に不備があった」「商品説明と実際に届いた商品が異なっていた」などの理由で商品を返品したい場合、まずは取引メッセージで出品者に返品したい旨を連絡します。この際、受け取り評価を行わないように注意が必要です。

商品の発送がまだ行われていない場合であっても、キャンセルしたい旨を出品者に伝え、お互いの合意のもとでキャンセル手続きを進めましょう。

返金対応・取引キャンセル手順2. 商品を返品する

出品者の了承を得られたら、商品を出品者に返送します。トラブル防止のため追跡サービス付きの配送方法を使い、早めに発送するようにしましょう。

返金対応・取引キャンセル手順3. 取引をキャンセルしてもらう

出品者に商品が戻ったら、出品者は商品を確認し、問題がなければキャンセル申請を行います。キャンセル申請フォームは取引画面の一番下に表示される「この取引をキャンセルする」を選択すれば表示されます。

キャンセルの理由が「出品者と連絡が取れない」などの場合は購入者側からもキャンセルが可能です。ただし、購入者側のキャンセル申請フォームは「商品代金の支払期日内」あるいは「商品の発送期日内」である場合は表示されません。購入者の画面には、商品画面の「発送までの日数」を経過した翌日0時に、キャンセル申請フォームが表示されます。

また、キャンセル申請フォームはキャンセル理由の選択だけでなく、理由の詳細の入力と2つのチェック項目「返品が必要な場合は、キャンセル申請前に返品を完了してください」「キャンセル後は取引メッセージが利用できなくなります」にチェックすることが必須となっています。理由の詳細は取引相手に表示されますので、丁寧な言葉づかいを心がけましょう。

返金対応・取引キャンセル手順4. キャンセル申請に同意する

キャンセル申請をすると、取引相手にキャンセル申請されたこととその理由の通知が届きます。「同意する」を選択すると、メルカリが以降の対応を行い返金が行われます。 キャンセルに同意すると取引メッセージや取引画面が利用できなくなるため、取引相手に伝えたいことがある場合はキャンセル申請の前に行いましょう。

また、キャンセル申請の取り消しはできないため、間違ってキャンセル申請を送ってしまった際は「同意しない」を取引相手に選んでもらわなければなりません。この場合も取引メッセージは利用できなくなり、メルカリ事務局へのお問い合わせフォームが表示されますので、メルカリ事務局へ問い合わせるようにしましょう。

返金対応・取引キャンセル手順5. 支払い方法に応じて返金される

キャンセルが成立すると、返金あるいは決済中止の対応が行われます。返金方法やタイミングは支払い方法によって異なりますので、すぐに手元にお金が戻ってくるとは限りません。

  • メルカリで返金対応してもらう方法

    メルカリで返金を受けるには購入者と出品者の同意が必要です

メルカリで返金対応する際の注意点

取引をキャンセルし返金してもらいたい時、手続きを間違えてしまうとメルカリのサポートが受けられなくなったりさらなるトラブルになってしまったりするケースがあります。 できるだけ早く返金してもらうためにも、以下のポイントに注意しましょう。

受け取り評価をしてはいけない

受け取り評価をしてしまうとメルカリの取引が終了してしまうため、返品したい場合は受け取り評価はせず出品者にメッセージで連絡しましょう。取引が完了してしまうと出品者に対し売上金が入りますし、キャンセルもできなくなってしまいます。

返品時はメルカリ便が利用できない

返品時はメルカリ便が利用できないため、匿名配送ができません。そのため、返品の際に出品者は住所を購入者に伝えなくてはなりません。取引メッセージのやり取りは他の人から見えないとはいえ、相手に住所を教えることに不安を覚える人もいるでしょう。 その場合、双方の合意さえあれば、「商品はそのまま購入者が破棄し、返金だけを行う」ことも可能です。返品手続き無しでキャンセルの申請だけを行いましょう。

取引キャンセルは返品したものが到着してから

「取引をキャンセルしたい」と言われると焦ってしまいがちですが、メルカリにキャンセル申請をしてしまうと返金が行われてしまいます。購入者が商品を返送する前にキャンセルしてしまうとお金を払わず商品を取られてしまうという次なるトラブルに発展してしまう可能性があります。 返品不要の合意がされているケースを除き、商品が自分の手元に戻ってきてからキャンセルをしましょう。

送料負担や配送方法は互いにやり取りして決める

着払いにするか元払いにするか、どのような配送方法で送るかは当事者間で決めなくてはなりません。一般的には非がある方が送料を負担しますが、ケースバイケースで対応しましょう。

勝手に返品してはいけない

商品に不備などがあったとしても、当然ですが出品者の同意を得ず勝手に送り返してはいけません。なぜ返品をしたいのか、どのように返品をするのか互いに話し合って合意ができてからにしましょう。

キャンセル時は手数料はかからない

取引がキャンセルとなった場合、メルカリ便の送料と販売手数料は取られません。キャンセル料などもかからずに商品代金が返金されます。

取引完了後のキャンセルはできない

メルカリでの取引が完了してしまうとキャンセルはできません。そのため、取引相手と返金方法などを直接相談して事務局に問い合わせる必要があります。直接口座にお金を振り込んだり返品用として再度メルカリに出品したりするのは、さらなるトラブルを招く恐れがあるのでやめましょう。

  • 返金手続きの際の注意点

    返金手続きの際は取引評価をしてはいけない点などに注意しましょう

メルカリの取引キャンセル後の返金方法とタイミング

メルカリではさまざまな支払い方法を利用できますが、支払い方法によって返金のされ方とタイミングは異なってきます。 「返金されていない」と誤解してしまわないよう、それぞれの返金方法とタイミングを知っておきましょう。

クレジットカード・デビットカード・Apple Pay

クレジットカード払いのケースでは、取引キャンセルがされた瞬間にカードの決済取り消しが行われます。「返金」というよりも「取引キャンセルを行った商品分だけ請求額が少なくなる」と考えるとよいでしょう。

ただし、キャンセルやクレジットカード会社のタイミングによっては商品代金の処理と決済取り消しの処理が別の月になってしまうこともあります。その場合は一度商品代金の引き落としが行われ、次月以降に返金が行われます。

デビットカードのケースでは、支払いが「仮売上の引き落とし→取引キャンセルにより返金→売上確定データにより引き落とし→再度返金」の順番で行われるため、2回引き落としと返金が発生する可能性があります。最終的に返金が行われるまで時間がかかることもあると留意しておきましょう。

Apple Payを利用しているなら、Apple Payに紐付いているクレジットカード会社から返金されます。ただしメルペイの場合のみメルペイ残高あるいはポイントでの返金となります。

キャリア決済

キャリア決済を利用している場合は、状況によって「携帯電話会社からの返金」もしくは「メルカリからの返金」になります。

携帯電話会社からの返金のケースでは、「請求金額から商品代金の返金分を差し引いて請求する」あるいは「一度商品代金が請求され、翌月以降返金する」パターンがあります。どちらになるかはキャンセルのタイミングや契約によって異なっているため、2カ月ほど待ってみましょう。

メルカリから返金されるケースでは、購入者の「売上金(残高)」に商品代金が戻ります。どちらのケースになるかはメルカリ事務局からのお知らせを確認しましょう。

コンビニ・ATM

コンビニやATM払いで商品代金を支払っている場合は、購入者の「売上金(残高)」に商品代金が戻ります。口座登録をして振込申請をすることで現金として手元に戻せますが、都度振込手数料200円がかかるので要注意です。

メルペイ残高・ポイント

メルペイ残高やポイントを使っていた場合、どちらもキャンセルをすると購入手続き前の状態に戻ります。手続きの間にメルカリポイントの有効期限が切れてしまっていたら、返還時にキャンセルした日から5日間の有効期限延長が行われます。

dポイントには有効期限延長措置がないため、キャンセル手続き中にdポイントの有効期限が切れてしまうとそのポイントはなくなってしまう点に注意しましょう。

メルペイスマート

メルペイスマート払いで返金を受け取る場合は、その月の精算が行われているかどうかによって返金方法が異なります。 未精算であれば、その月の利用金額合計からキャンセル分が差し引かれますが、精算後であればキャンセルした商品代は「売上金(残高)」に返金されます。

  • 返金のやり方とタイミング

    メルカリでの返金のされ方は支払い方法によって異なります

メルカリの返金対応方法を知って「いざ」に備えよう

メルカリで返金手続きをするためには、双方の合意のもとでキャンセル申請を行う必要があります。トラブルに発展してしまわないよう、配送方法や送料についてあらかじめ取引メッセージで話し合ってから、キャンセル申請を行うようにしましょう。

その他にも「受け取り評価はしない」「荷物が出品者の手元にとどいてからキャンセル申請を行う」など、注意点がいくつかありますので、返金対応は慎重に進めることが重要です。

いざという時に慌てて間違った対応をしてしまわないよう、あらかじめ返金手続きの方法を把握しておくといいかもしれません。