「物は言いよう」ということわざがありますが、同じ内容でも、伝え方を工夫することで与える印象はまったく異なってきます。

例えば、クレームを伝えるとき。そのまま怒りに任せて相手にぶつけてしまえば、互いにいい気分はしません。
しかし、こんな“アメリカ流”のクレームならいかがでしょう?

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アメリカで接客の仕事をしていると、当然クレームをつけられることもあるが、言い方が上手い人が多い。「君のお寿司を持って帰るって言ったら子供たちが大喜びでさ、今日もエキサイトして待ってるんだけど、カリフォルニアロールをもう1本頼んだ気がするんだ。ちょっと確認してくれる?」こんな感じ。
(@AgingAnarchistより引用)

なんとユーモアと優しさに溢れたクレームでしょうか。こんな伝え方であればまったく角が立ちませんし、言われた側もテンパることなくスムーズに対応できるに違いありません。ピースなだけでなく、実に合理的なクレームだと言えそうです。

ツイートの投稿主はアメリカ在住の「すけちゃん(@AgingAnarchist)」さん。このアメリカ流のクレームには多くの人が感銘を受けたようで、ツイートは2.5万件のリツイート、20.3万件のいいねを獲得(3月30日時点)するほどの大反響となり、多くのコメントも寄せられました。

「言い方ひとつで伝わり方がガラリと変わる。これは勉強になりますね」

「こういうのアメリカで教育をきちんと受けた人たちは上手いですよね。命令形ではなくdo you have chance to.. でお願いするとか」

「なるほど。勉強になる。そういうところは見習わなきゃいけませんねぇ。。私も割と短気なので……笑」

「おぉ、店員も客もフラットな関係、嫌がられたら終わりだし、お互い様みたいなところあるんですね。言い方次第ですクレーム入れてる方がもっと得することもある訳で、お互いにhappyになれる、良い話ですね」

「アメリカではクレーム入れる際に先に相手を褒めなければいけない文化があるから、ビジネスメールで最初の文面が褒め言葉から始まってたらそれだけでクレームのメールだと分かるとか」

また、似たような体験談として、以下のようなリプライも届きました。

「八百屋やってますが、お客さんにミカン2箱買うからまけてよ! って強く言われると意地でもまけてあげたく無くなります (笑)ここで買うミカン美味しいんだよね~!って言って2箱買ってくれると頼まれてもないのに値引きしてあげちゃう(笑)」

「アリゾナのシーフードレストランで私達のテーブルだけオーダー忘れられていて、気付いたぽっちゃりめのお姉さんが『後少しだけ待ってて。すぐにあなた達を幸せにして帰してあげるから』と言ってたのが可愛かったです」

投稿主さんに聞いてみた

では、こういった綺麗なクレームを受けた側はどんな気持ちになるのか、ツイート主のすけちゃんさんに話をうかがいました。

ーーこのようなセンスのあるクレームを言われたとき、どんな気持ちになるのでしょうか?

なにかオマケをつけてあげたい気持ちになります。

ーー日本ではあまりないクレームの方法ですが、アメリカではなぜ、こんな言い回しができるのでしょう?

銃社会なので、自己防衛のために相手の気分を損ねない言い方をしているのではないでしょうか。また、「Shit sandwich」という、言いにくい意見を前後にやさしい言葉で挟むと聴く側が思考停止にならない、モノを伝えるテクニックを知っている人がアメリカ人には多いと思います。


う〜ん、まさにカルチャーショック。日本ではあまり使われない技ですが、ぜひお買い物やビジネスシーンなどで取り入れてみては? 人に寛容になることで、きっと気持ちも穏やかになるはずです。