俳優の志尊淳と女優の柴咲コウが18日、都内で行われた短編映画制作プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS(ミラーライ アーフィルムズ) Season2」公開初日舞台挨拶に、Azumi Hasegawa氏、駒谷揚氏、柴田有磨氏、山田佳奈氏、山田孝之とともに登壇した。

  • 前列左から、山田孝之、柴咲コウ、志尊淳、山田佳奈氏、後列左から、柴田有磨氏、Azumi Hasegawa氏、駒谷揚氏

本作は、伊藤主税(and pictures)、阿部進之介、山田孝之らが「だれでも映画を撮れる時代」に、自由で新しい映画製作の実現を目指して、年齢や性別、職業、若手とベテラン、メジャーとインディーズの垣根を越え、切磋琢磨しながら映画を作り上げる短編映画制作プロジェクトの第2弾。

無縁社会に生きながらも"つながり"を求めてもがく人々の物語を描いた『愛を、撒き散らせ』で監督デビューを果たした志尊は「1度は撮ってみたいという思いがありながら、それが具体的に進むことはなかった」と振り返り、初の監督業を経験し「僕ら(俳優)は脚本をもらった時点からなので、やっぱりゼロから作品を作るのは大変で、いろんな方の労力があって作られているんだなっていうのを感じられるきっかけになりましたね」としみじみと語った。

また、俳優である身で監督業を経験しての感想を聞かれると「挑戦状じゃないですけど、試されている感じがして、最初は"よく見せたい"という思いで作っちゃっていたんですけど、途中でそんな必要はないと思えて、みなさんのお力添えでやっと完成しました」と語り、監督再挑戦については「本当に労力がかかるので『やりたいです!』とは簡単に言えませんが、すごく興味がありますし、やらせていただける機会があるんだったら、俳優をやりながらではなく監督としての時間で向き合ってみたいなとも思います」と目を輝かせた。

一方、貧困や孤立など現代社会に潜む闇が徐々に映し出されていく『巫.KANNAGI』で監督デビューを果たした柴咲は「成人式2回目の歳で初体験できてめちゃくちゃ嬉しいというのが正直な感想です」と声を弾ませ、「20年以上、お芝居をしてきて、いろんな監督の手腕を間近で見させてもらいながら、なんで挑戦してなかったんだっけって、逆にそこが驚きで、山田くんに声掛けしてもらえたのが嬉しかったです」と感謝。

同舞台挨拶では常に『柴咲監督』と呼ばれていた柴咲だが、最後にMCから「柴咲コウ監督、メッセージをお願いします」と声をかけられると、「柴咲コウ監督って言われるのは純粋に嬉しいです。ありがとうございます」と笑顔を見せ、「自分と向き合いながら生きているんですけど、他者と生きているのがこの世の中で、なかなか自分以外の人に思いを馳せることは一生懸命生きていればいるほどできなかったりして、でもそういうモーメントは貴重で大切な瞬間だなと思い、今回は自分と違う生き方をしている方に焦点を当てて作品を紡いでみました。みなさんがどう解釈されるか楽しみなので、どこかでレビューとかも聞かせてもらえると嬉しいです」と熱い思いを語った。