旧車に特化した買取サービス「旧車王」を運営するカレント自動車はこのほど、旧車の維持費と故障箇所についてアンケートを実施し、その調査結果を公表した。

  • Q1.現在所有している、または過去に所有していた旧車のメンテナンス・整備頻度はどれくらいですか? ※2010年式以前の車を旧車と定義

同調査は2022年1月21日〜1月26日、旧車に興味のある男女112名に実施。背景として、近年では自動車メーカー各社が新型車としてEV(電気自動車)を続々と発表している一方で、旧車の復刻パーツを販売するサービスや制度も展開されてきており、旧車の国産スポーツカーが改めて注目されるようになってきた。

旧車の維持にはお金がかかるイメージがあり、頻繁にメンテナンスをする必要がありそうとの認識もある。そこで同社では今回、旧車の維持費と故障箇所について選択肢を用意して調査した。

「現在所有している、または過去に所有していた旧車のメンテナンス・整備頻度はどれくらいですか?(※2010年式以前の車を旧車と定義)」という質問に対し、最も多くの回答を集めたのは「半年に1回」で25.9%となった。4位の「1年に1回」も、割合は16.1%と結構多い。旧車は頻繁にメンテナンス・整備をしないと維持できない印象があるが、半年や1年に1回のメンテナンスで済んでいるユーザーも数多くいることがわかった。

一方で、2位に「1カ月に1回」(20.5%)、3位に「3カ月に1回」(19.6%)という回答が入っており、旧車の中でも車種やどれだけ古い車かによってメンテナンス頻度が変わってくるということが推察できる。「2年以上」(2.7%)と回答したユーザーが僅かだったことから、旧車所有オーナーのほとんどは2年に1度は必ずメンテナンスを行っているということがわかる。

  • Q2.現在所有している、または過去に所有していた旧車の1年でかかるメンテナンス・整備費用はどれくらいですか?

次に、「現在所有している、または過去に所有していた旧車の1年でかかるメンテナンス・整備費用はどれくらいですか?」と聞いたところ、「5万円以内」と回答したユーザーが最も多く36.6%、次に続いたのが「10万円以内」で20.5%という結果に。用意した選択肢の中でも最も低額な回答が上位2位となったことから、全ての旧車が維持に莫大なお金がかかってしまうわけではないということがわかる。

「100万円以内」(3.6%)・「100万円以上」(0.9%)と回答したユーザーは合わせて5%以下という結果から、ほとんどの旧車所有ユーザーは年間50万円以内にメンテナンス・整備費用が収まっていることが読み取れる。

  • Q3.これまでに経験した旧車の故障箇所を教えてください(複数回答可)

「これまでに経験した旧車の故障箇所を教えてください(複数回答可)」という問いに対しては、最も多くの回答を集めたのは「エアコン関係」で41票という結果となった。エアコン関係の故障はよく挙げられる旧車の故障箇所だが、多くの旧車所有ユーザーが経験していることがわかる。

2位は「エンジン(オルタネーター)」(38票)、3位は「エンジン(ラジエーター)」(37票)、4位は「エンジン(燃料ポンプ)」(31票)、5位は「エンジン(ECU・リレー)」(26票)、6位は「エンジン(イグニッションコイル)」(24票)で、2位から6位までは全てエンジン関係だ。ミッション関係の故障よりも多いことがうかがえる。

その他の回答としてはパワーステアリングの故障やオイル漏れという回答が多く見受けられた。「特になし」(5票)と回答したユーザーも僅かながらいたことから、旧車でもほとんど整備を必要とせず、定期点検だけで済む車種もあることが読み取れる。

旧車のメンテナンス・整備の費用に関する質問では「5万円」「10万円」と回答したユーザーが多かったことから、旧車は多大な費用が必ずしもかかるわけではないということがわかる。カレント自動車は、「旧車のメンテナンスや整備に関することは自動車メーカーの動きによっても変化が続くと予想され、今後も市場やユーザーの動向に注目する必要があるといえるでしょう」と結んでいる。